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ゴルフ7およびゴルフ7.5のヒーターが効かない? すべてのグレードで定期的なクーラント交換を推奨する理由

Yuu

ヒーター効き不良が増加

ここ数年、ゴルフ7およびゴルフ7.5の故障トラブルが増えてきたように見える。

ゴルフ7は販売期間が長かったため、中古市場での流通台数も多く、結果として故障報告が目立つようになっている。

特に最近増えているのが、

「ヒーターが効かず、エアコン吹き出し口からぬるい風しか出ない」

という症状になる。

今年は積雪が見られたり、気温が0℃近くまで低下する日もあったため、ヒーターの不具合は運転の安全性や快適性に大きな影響を及ぼしてしまう。

なので車内が寒いと思い始めたら今回の記事を是非参考にしていただきたい。

入庫した車両

•車種:ゴルフ7.5 ハイライン

•年式:2019

•走行距離:86,428km

主な症状:温度設定をHiにしても車内が暖まらず、ぬるい風しか出ない。

水温計は正常値を示しているが、エアコンの冷風は出ている。

この症状は、ベースモデル、GTI、Rなどすべてのグレードで発生する。

入庫したお客様の車両は、水温確認やフラップの温度調整を試みていただいていた。

その情報を基に、ショップでも診断を実施した。

原因と診断方法

結論から先に伝えると、ヒーター効き不良の主な原因は、ヒーターコアの内部詰まりであった。

これによってクーラントの循環が阻害され、温風が出にくくなる。

全く効いていない

診断の第一歩として、ヒーターコアに接続されたホースの温度差を確認していく。

内部詰まりが発生している場合、上側ホースは熱く、下側ホースはぬるくなる傾向があるので確認していく。

今回の事例では、傾向通りの症状で上側ホースが熱く、下側がぬるかったため、ヒーターコアの詰まりを疑った。

次に、カップリングピースを外して水道ホースを接続し、水の流れをテストしたところ、流入量に対して排出量が少なく、逆流が発生した。

これにより、ヒーターコアが詰まっているのは確かだった。

ただ他の要因を排除するため、以下の点も確認する必要があるので確認していく。

•エアコンフラップモーターの数値と故障コード:診断機で異常なし。

•クーラントタンクへのリターン:異常なし。

これらの結果から、温風が出ない原因はヒーターコアの詰まりであると判断し、お客様に見積もりを提示した上で作業を実施した。

ヒーターコア交換手順

ゴルフ7およびゴルフ7.5のヒーターコア交換は、比較的作業が楽で、DIYでも可能であるがクーラントが車内に流出してしまうので注意が必要。

以下に手順を説明していく。

1.カップリングピースを準備出来れば新品のカップリングピースを購入し取り外してクーラントを排出する。 

画像はGTI

もし新品交換が必要ないという事であれば、外しづらいがメタルバンドを緩めてクーラントホースを取り外していく。

後々カップリングピースも劣化してクーラント漏れを引き起こすので予防整備で変えておいた方が良い。また排出を省略すると車内にクーラントが漏れる。

2.グローブボックスを外していく。詳細は以下の記事を参考にしていただきたい。

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3.ブロワーモーター前に設置された足元吹き出し口を取り外して、ブロワモーターも取り外していく。

4.エアコンパネルを取り外して、センターコンソールのサイドパネルを取り外す。

これによってヒーターコア本体が取り外し可能になる。

5.T15トルクスで固定されたメタルバンドを外し、ヒーターパイプの連結を解除していく(固着時は変形を避けながら慎重にクリップクランプツールで外していく)。

ハイラインはメタルクリップとT15で固定
GTIやRはT15のみで固定
GTIはクーラント汚れで変色しやすい

クーラント流出を防ぐため、フロアカーペットをウエスを敷いておく。

T20トルクスビス3本を外し、カバーを取り外して、ヒーターコアを手前にスライドさせ取り出す。

取り外し後、逆の手順で新品ヒーターコアを装着しクーラントのエア抜きを行い、ヒーターの作動を確認する。

取り外したヒーターコアは明らかに内部が詰まっており、水の抜けが悪くなっていた。

この詰まりの主な原因は、クーラントの交換を5年以上怠っていたことで劣化したクーラントが結晶化したり、エンジン内部の錆や汚れが回路内で蓄積し、ヒーターコアを詰まらせてしまったものと思われる。

こうしたトラブルを防ぐため、2~3年ごとのクーラント交換を強くオススメする。交換費用は約1万円程度で、高額修理を回避することができる。

また純正クーラント洗浄剤という物もあり、クーラント回路を洗浄する事ができる。

使用する場合は洗浄力が強いので、クーラントを2回以上交換した後に実施することを推奨する。長期間交換していない車両では、洗浄剤が逆に詰まりを悪化させる恐れがあるので使用には注意が必要。

ヒーターコア交換工賃

2019年式 ゴルフ7.5 ハイライン 86,428km ヒーターコア交換
部品名、料金、純正部品番号

•交換工賃及び診断料等 17,000円

•ヒーターコア 52,000円 5Q0819031B

•アタッチメント 4,200円 5WA815155

•クーラント 4,500円 G 12E100M2


税込み価格合計 85,470円
2019年式 ゴルフ7 GTI ヒーターコア交換
部品名、料金、純正部品番号

•交換工賃及び診断料等 17,000円

•ヒーターコア 52,000円 5Q0819031B

•アタッチメント 5,900円 5WA815155

•クイックカップリング 3,800円 5Q0122291BB

•クイックカップリング 2,300円 5Q0122291H

•クーラント 4,500円 G 12E100M2


税込み価格合計 94,050円

よくある質問(FAQ)

問い合わせやコメント欄でいただく質問を先取りして回答していく

Q1. クーラント交換だけで直る?
初期段階であれば交換で改善する可能性があるが、詰まりが進行している場合はヒーターコアの交換が必要になる。症状が出たら早めの診断を推奨する。
Q2. 他のモデルでも発生する?
ゴルフ7や7.5 全てのモデルで確認されている。その他にトゥーランとティグアンで同様のトラブルは見られた。10年以上の経年車に特に注意になる。
Q3. DIYで交換可能?
可能ですが、工具と知識が必要になる。失敗するとクーラントで車内が濡れたり付近にあるエアバックECUが故障するリスクがあるため、初心者は専門店に依頼することを推奨。
Q4. クーラントの交換時期は?
メーカー基準では3年毎を推奨している。中古車購入時に交換歴が無い場合は1度交換しておいた方が良い。
Q5. 走行距離がどれくらいで故障しやすい?
モデル問わず殆どの車両が8万km~20万kmの間で故障する確率が高くなる。冷却水を頻繁に交換している車両は13万kmを越えても全くヒーターの効きに問題ない車両も実際にある。

まとめ

ゴルフ7およびゴルフ7.5は人気のコンパクトカーであるが、ウォーターポンプからの漏れに続いてヒーターコアの詰まりによる効き不良は定番トラブルになってきた。

このトラブル防ぐ為には定期的なクーラント交換になり、2~3年ごとのメンテナンスで高額修理を回避できる。

中古車購入時は、クーラント交換歴を確認し、必要に応じて正規ディーラーや専門店で診断を依頼した方が良い。

入庫のご案内は現在受け付けていませんが、ヒーターの効きでお困りの方は気軽にお問い合わせフォーム又はコメント欄にメッセージを送ってください。

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ABOUT ME
Yuu
アストンマーティンDB9やマセラティグラントゥーリズモ、メルセデスベンツCクラスを過去に所有し、現在はジャガーFタイプと三菱エクリプスクロスを愛車とする30歳の整備士が運営するブログ「タチバナ記録簿 」。 フォルクスワーゲンのプロショップでフロントスタッフとして働く著者が、輸入車の維持費を安く抑える節約術や日常のメンテナンス、ちょっとした雑談をリアルに紹介。 高校生時代からの車への情熱を交え、初心者からベテランまで役立つ情報を発信。 フォルクスワーゲンのメンテナンスのコツやコストダウン方法を探しているなら、このブログを是非覗いてみてください。

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