新型グラントゥーリズモが登場するが、藤原ヒロシがデザインしたグラントゥーリズモ ワンオフ ウロボロス」を市販化して欲しい。
何かと話題のグラントゥーリズモ
久しぶりのマセラティ記事になるが、気になっている新型グラントゥーリズモについて今回は確認していく。
MC20からマセラティのデザイン方向性がガラッと変わった。
高級感とパフォーマンスを融合させ、代名詞的なスーパーカーのデザインに頼るのではなくイタリアらしくエキゾチックかつ親しみやすいマセラティを目指したとのこと。
私は特にヘッドライトが印象が大きく変わったと思っている。
今までのマセラティは高級感がありつつ何処か悪者のイメージがあったが、MC20からは少し優しく未来的なデザインでマセラティでは珍しい縦型のヘッドライトである。
そしてMC20からのデザインが今後のマセラティのトレンドとなり、MC20、グレカーレ、グラントゥーリズモへと繋がった。
恐らく今後はクアトロポルテ、ギブリ、レヴァンテにも新たなデザインが採用されると思われる。
さて新型グラントゥーリズモだが、ピニンファリーナによる美しいデザインの先代のグラントゥーリズモと比べて皆さんはどんなイメージを持っているだろうか?
先代のデザインが完成され過ぎているのが実に問題であるが、
私の個人的な視点は、
「パッとしないなぁ」
という思いである。
この理由として、
どうしても雰囲気が「ジャガー XKR-S」と被ってしまうからだ。
ただしMC20が発表された時も、
「マセラティの高級感とエロさが無くなり魅力が半減してしまった。」
と、思ったがMC20の実車を見た時にそんな事は見事に覆されたのを覚えている。
単純にグラントゥーリズモも写真写りが悪いだけかもしれないので機会があったら見に行く予定だ。
フロントデザインを以前私が乗っていたグラントゥーリズモ MCオートシフトと比べてみる。
ヘッドライトを除き、グリル形状が若干変更されている。2015年式のグラントゥーリズモと比べて見るとより細くなり丸みを帯びている。
フロントダクトが一本化となり、先代の攻撃的かつエレガントな印象とは異なって、ラグジュアリーらしさを演出している。
そして2015年式グラントゥーリズモとはボンネット形状が全く違う。
芸術的な輪郭をもったアルミニウム製ボンネットは左右のフェンダーから1度落ち込んでいるのが特徴的である。
先代のグラントゥーリズモで最も好きだった女性の美しい頬骨の様なフロントフェンダーはより輪郭を増して存在感が増している。
やはり画像見ると、不細工にも見える新型グラントゥーリズモだが早く実車を見て自分の脳がどう受け止めるのか楽しみである。
サイドに移ると、ロングノーズショートデッキの美しい流線デザインに目を惹かれる。
メッキモールを確認すると先代と同形状のドアガラスを継承しているのが分かり、一目でグラントゥーリズモだと分かる。
もちろんマセラティ伝統の3連ダクトもフロントフェンダーに組み込まれている。
私が新型グラントゥーリズモで最も惹かれているのが、リアデザインになる。
テールライトがよりシャープになり、マフラーも4本出しに変更されている。
(MCオートシフトはマフラーカッターが取り付けられていた)
過度な演出はせず、落ち着いたデザインながらも高級感が溢れていてリアビューが非常に美しい1台である。
最後に新型グラントゥーリズモで気になって仕方ないのがルーフアンテナ?になる。
カメラなのかアンテナなのか分からないが、美しいボディデザインにルーフが一部突出しているせいで、バランスが崩れている。。。
今後ライバル車になると思われる、
ベントレー コンチネンタルGT
アストンマーティン DB12
フェラーリ ローマ
マクラーレン GT
にはルーフアンテナが一切取り付けられていないのに対し、グラントゥーリズモは何故新しく取付けてしまったのだろうか…
続いてエンジンを確認する。
エンジンは先代モデルからの最大の変更点になる。
マセラティのエンジン音とヴァイオリンの名器「ストラディヴァリウス」との音色が似ているという先代のV8は、「ネットゥーノ」と呼ばれるツインターボチャージャー付き3.0L V6に変更された。
これは、MC20 とグレカーレのトロフェオ バージョンの両方に搭載されいるエンジンで、非常に巧妙な予燃焼室を備えている。
パワーユニットは 2 つあり、モデナはデチューンされた490 馬力を発揮し、トロフェオは 550 馬力を発揮する。
2台のガソリン車とへ別にフォルゴーレと呼ばれる完全電動モデルとしても用意されていて、最大760馬力を 4 つの車輪すべてに供給する 3 つの電気モーターによって駆動される。
航続距離は450km 0~100km/hまでは僅か2.7 秒で加速し、最高速度は325km/hに達する。
ガソリンエンジンの話に戻るがネットゥーノ V6が自然吸気 V8 エンジンとはまったく異なる性質があるとのこと。
エンジンを始動すると直ぐ明らになり、
アイドリング時にシートベースから僅かな振動が常に伝わってくるという。
低音域では、ガラガラと少し砂利が入っているような音がする。
レースというよりもラリーの雰囲気が漂い、トランスミッションを早めにシフトアップして最もソフトなコンフォート ダイナミック モードのままにした場合、ネットゥーノには少しディーゼルエンジンらしさを感じるとのこと。
しかしマセラティは、ローンチ コントロールを作動させると、483 馬力のグラントゥーリズモ モデナが 3.7 秒で時速160km/hに到達できると主張している。
これは、より強力で軽量なMC20がテストコースで走行したよりもたった0.5 秒遅いだけであり、更に542 馬力のトロフェオ モデルは、時速 0~100km/hに 3.5 秒で到達する性能を持っている。
明らかに自然吸気V8より性能は上がり、より快適なクルージング走行をするにはピッタリの車に仕上がっているが、現代では難しい大排気量自然吸気エンジンこそが正義であると私は思う。
グラントゥーリズモ ワンオフ ウロボロスとは
やや説明が長くなってしまったが、本題のウロボロスになる。
このウロボロスは実車は存在せず、バーチャルのみでのデジタル作品になる。
新型グラントゥーリズモ フォルゴーレ(電気自動車)をベースとしたウロボロスは歴史あるマセラティモデルの要素を取り入れている。
フロントグリルは、A6G/2000 Zagato Berlinettaのようなメッシュ形状に変更され、
3500GTのサイド ベントに3連ダクトを組み合わせ、
ティーポ 151 など 1960 年代のマセラティレースカーのカバー付き丸型ヘッドライトも採用している。
このウロボロスを見ると同時に思い出すのが、Zagato Maserati Mostro(ザガート マセラティ モストロ)である。
機会がある時にザガートついては詳しく書いていきたいが、このモストロは日本に1台しかない超希少のマセラティである。
こちらも珍しい丸縦型のヘッドライトだ。
新しい鍛造ホイールは、1970 年代にボーラが導入したマグネシウム合金ホイールからもインスピレーションを得てウロボロスにも採用されている。
取付けられているテールライトは、1980 年代と 1990 年代のシャマルの左右リアフェンダーの端から端まで繋がっている特徴的なテールライトデザインをウロボロスに継承している。
フェイシアの後ろに隠されたライトを現代風にLED テールライトへ変更している。
ウロボロスはレトロな雰囲気を演出しつつもマセラティの最新技術を詰め込んだ1台になっている。
マセラティはウロボロスは仮想世界にのみ存在するワンオフであることを明らかにしたが、
金が有り余って仕方ない世界の大富豪がウロボロスを実際に生産する可能があってもおかしくない。
(もし私が大富豪であったらアルフィエーリを受注生産したい)
そしてこのウロボロスの由来に関して、
マセラティは、
「決して消えることはなく、破壊と再生の永遠のサイクルの中で、
永久に形を変えるすべてのものの統一性を表現するグノーシス主義のシンボル」
とウロボロスを説明している。
( 私には難しくて良くわからない)
そしてウロボロスデザインした藤原ヒロシは自身の作品について次のように語っている。
「グラントゥーリズモ ワンオフ ウロボロスは、
マセラティのデザインのさまざまな時代と現在のグラントゥーリズモ世代の間の視覚的かつ文化的なつながりとして考えられました。
私たちはマセラティチームと協力して、彼らが今日持っている技術とパフォーマンスの頂点を、何十年にもわたって神話を生み出し、推進してきたスタイルの象徴と結び付けました。」
とコメントしている。
ウロボロスのデザインを見て、私はフロントデザインを新型グラントゥーリズモに採用していれば…と買えないながらも心底思っていた。
もし良かったら是非皆さんの新型グラントゥーリズモに対する感想を聞かせて欲しい。
こんにちは。マセラティ乗りの端くれとして投稿します。
新型グランツーリスモ、私も写真でしか見たことありませんが、第一印象はあまりパッとしないなって感じです。買えないやつが生意気言うなと叩かれそうですが、先代の特徴であった精悍な顔立ちが、なんだか優しい表情になって、グランツーリスモのちょっと悪っぽいイメージが払拭されていて、違和感がある感じです。斜めリアからのデザインはカッコいいと思います。でもフロントのヘッドライト周りがですね、なんか慣れないですね。MC20ならあの顔でいいと思うのですが。でも実車を見ればカッコいいのかもしれませんね。先代のグランツーリスモも2007年にデビューした時はさほどいいなぁとは思わなかったですが、実車見てから好きになりました。
あとは新車価格の問題もありますね。先代のグランツーリスモは1,600万円ぐらいから2,000万円を少し超えるぐらいで販売されていたと思いますが、新型はいちばんベーシックなモデナでも2,000万円超、トロフィオだと3,000万円ぐらいしますよね。3,000万の車のデザインとして見てしまうとなんか安っぽく感じてしまいます。1,000万円以下の車のデザインとしてはいいと思うのですが。いまやベントレーコンチネンタルGTやアストンマーチンDB12と同様の価格レンジの車として見てしまうと内装も含め、全てにおいてもう少し高級感が欲しいところですね。
もんもんさん、こんばんは。
私も買えないながらも記事を書いてて自分は何とも偉そうだと思ってました。
何処か悪そうで高級もありつつエロさも備えてる車はマセラティ以外無かったのですが、MC20を境に優しいイメージになってしまったのは少し残念です。
しかし、MC20は画像で見るよりも実車は遥かにカッコ良いのでグラントゥーリズモも先ずは実車を見てみたいですね。
新型グラントゥーリズモ モデナで2,000万円もしたら、他の車両が魅力的に見えます。
アストンマーティン、ベントレーのイギリス車共にインテリアの質感が高いので私でしたら中古のDB11を買ってしまいそうです。