ジェレミー・クラークソンがジャガーFタイプを購入していた!!購入の決め手はグランドツアーでの品質の高さだった?

ジェレミーがFタイプ購入した経緯と魅力を探る
私が最も好きな車番組は、ジェレミー・クラークソン、リチャード•ハモンド、ジェームズ•メイが司会を務めている、
Top GearとThe Grand Tourになるがその番組のメインプレゼンターであるジェレミーがジャガーFタイプを購入していた。
ジェレミーといえば、自動車ジャーナリストの巨匠として知られ、世界中の車ファンから絶大な支持を集めている。
ジェレミーのユーモアでセンスのある過激なレビューは伝説的で私の脳内に多く保存されているが、最近ジャガーFタイプを購入したのを先日のインスタの投稿で初めて知った。
今回は、クラークソンのジャガーFタイプ購入の経緯を考えていくと同時に、私もFタイプはなぜ魅力的なのか更に考えていきたい。

ジェレミー・クラークソンの自動車キャリアとジャガーへの愛着
ジェレミー・クラークソンは、1960年生まれのイギリス人ジャーナリスト。
1980年代から自動車雑誌で活躍し、1990年代に『Top Gear』を世界的なヒット番組に押し上げた。
彼のレビューは、辛辣でユーモアたっぷりであるが、毎回的を得たレビューで環境問題や現代車の電子化を批判しつつ内燃機関車をこよなく愛しているスタイルが特徴。
(一時期の異常なプリウスヘイトは面白かった)
ジェレミーはこれまで、メルセデスフォードGT40数々の高級車を所有してきたが、アルファロメオとジャガーの2つブランドには特別な思い入れがあると私は思っている。

あくまで一例に過ぎないが、ジェレミーが過去所有/現在所有も所有している車両を合わせたリストになる。
※正確な情報がなく間違っている可能性もある
ジェレミーが所有した車の一覧
車種 | 年式 |
---|---|
Mercedes-Benz 600 Grosser LWB | 1970 |
Alfa Romeo GTV6 | 1980 |
Classic Mini Cooper | 1986頃 |
Range Rover Classic | 1990年代頃 |
Ford Escort RS Cosworth | 1992 |
BMW 3.0 CSL | 1993 |
Jaguar XJR 4.0 Supercharged | 1995 |
Ferrari F355 | 1996 |
Jaguar XJR V8 | 1998 |
Mercedes SL55 AMG | 2000年代 |
Lotus Elise 111S | 2002 |
Volvo XC90 | 2003 |
BMW M3 CSL | 2004 |
Ford GT | 2005 |
Lamborghini Gallardo Spyder | 2007 |
Mercedes-Benz CLK 63 AMG Black Series | 2007 |
Range Rover Vogue SE | 2007 |
Ford Focus | 2011 |
Aston Martin Virage | 2012 |
Porsche 911 | 2013 |
Jaguar F-Type | 2014頃 |
Bentley Continental GT | 2014 |
McLaren 675LT | 2015 |
Bentley Flying Spur | 2020 |
スーパーカーやスポーツカー、SUVなど多岐に渡って所有しており、とても羨ましいカーライフを送っている。

更にTop GearやThe Grand Tourで運転した車を含めると約500~600台のステアリングを握っている。
様々な自動車メーカーに乗った中でもジャガーはイギリスの老舗自動車メーカーで、ジェレミーは「英国の誇り」と呼んでいる。
2013年頃、彼はジャガーFタイプ コンバーチブルのV8モデルをレビューし、「聖なる三位一体」と絶賛した。
Fタイプは、2013年に発売されたスポーツカーで、Eタイプの精神を継承したデザインが魅力で私もそのデザインの美しさに惚れている。
流線型のボディ、リアから眺めると張り出たフェンダーライン、咆哮するエンジン音が、ジェレミーの心を掴んだ。
しかし、当時は新車価格が高く(約10万ポンド以上)、購入には至らなかった。
彼のキャリアは、2020年代に入り変化し『The Grand Tour』の終了が噂される中、農場生活を描いた『Clarkson’s Farm』で新たな人気を博している。
しかし、自動車への情熱は衰えておらず、
60歳を超えた今、ジェレミーは「最後の内燃機関車」を探すように、シンプルで信頼性の高い車を求め、
そこで登場したのが
ジャガーFタイプ
という選択肢だった。
グランドツアー スペシャルの「サンド ジョブ」の過酷なテストがきっかけ
ジェレミーのジャガーFタイプ購入の最大のきっかけは、2024年2月に放送された『The Grand Tour』のスペシャルエピソード「Sand Job」になる。
このエピソードは、ジェレミー、ハモンド、ジェームズのトリオが、サハラ砂漠を横断するという冒険になる。

過去の『Top Gear』スペシャルをオマージュし、3人はそれぞれ英国製スポーツカーを選び、灼熱の砂漠、砂嵐、悪路に挑んだ。
ジェレミーが選んだのは、ジャガーFタイプ コンバーチブルのV6モデル。

理由はシンプルでスタイリッシュでパワフル、しかも英国製。
スペックは、3.0リッターV6エンジン、最高出力340馬力、0-100km/h加速約5秒となり番組では、Fタイプに砂漠走行用の改造を施し(タイヤ交換、サスペンション強化など)、過酷な環境でテストした。


ハモンドのDB9は地獄のようなトラブル続きであったが、Fタイプは驚異の耐久性を発揮し、
「so tough and so unbreakable」
「めっちゃタフで壊れない」
とジェレミーが叫ぶシーンは印象的であった。
また
「It’s bulletproof, this thing!」
「この車、マジで防弾並みにタフだ!」
という言葉も残している。

サンドジョブの撮影は2023年初頭に行われ、砂漠での経験がジェレミーの信頼を勝ち取った。Fタイプが砂漠の砂を巻き上げてエンジンが砂を吸い込んでも止まらず、冷却システムが完璧に機能したという。

番組放送後、彼はインタビューで「すぐに買った」と公言。
実際、番組で使用した車は後日レスキューされたのがYouTubeで紹介されているが、ジェレミーが購入したのは別の中古個体になる。
ジェレミーがV8ではなくV6モデルを選んだ理由
2023年8月頃、ジェレミーは中古のジャガーFタイプを購入した。

スペックは、2013年式V6スーパーチャジャーで走行距離約2万マイル(約3.2万キロ)、価格約2万ポンド(約400万円)。新車価格の1/5程度でお買い得であったという。
彼ほどの人物でありながら、
なぜ中古? と思うが、Fタイプはそもそも販売が終了しているので新車購入が出来ないというのもあるが、「そもそも新車は高すぎる。10年落ちでも十分」と説明している。
また、現代車の複雑さを嫌うジェレミーにとって、Fタイプのシンプルな電子機器が魅力。環境規制を気にせず、V6の咆哮を楽しめることが気に入っているそうだがV8に対しては、
「 it’s not the V8. I see no point in that. It’s just extra thirst for not much gain in either noise or speed.」
「V8じゃないよ。あれに意味がない。ただの追加燃料消費で、騒音や速度の向上はほとんどない」
と述べている。
V8とV6の両方乗った事があるからこその意見でもあるが、私自身もジャガー Fタイプに関してはV6のエンジンサウンドの方が気持ち良いエキゾーストを奏でているように感じている。
(V8に関しては若干のメルセデス寄りな音質かと思っているが、それはそれで良い音だと思っているので、好みの違いである)
購入後、ジェレミーはオックスフォードシャーの農場を拠点に、Fタイプを日常の足として使用しており、短距離ドライブ、買い物、パブ移動に使い、「燃費は悪いが、毎回笑顔になる」とレビューしている。
そしてジェレミーが購入したことにより、中古Fタイプ市場が活性化し、価格が上昇したそうだ。
また私のFタイプはベースなので出力が340PSしかないので、現行のゴルフ8.5 Rに簡単に抜かてしまうかもしれない。

なので10年落ちのスポーツカーは最新モデルや高性能車には遠く及ばないかもしれないが、その魅力はとても深い。
エンジンを唸らせれば響きわたる擬似的ではなく生のエキゾーストサウンド、運転を終えて振り返ったときに目に入る美しいデザイン…それだけで私の心は躍る。
世の中にはアストンマーティンDB11、フェラーリ458イタリア、マクラーレンMP4-12Cといった華やかな車が2010年代に誕生している。

たとえ「安い」「型落ち」と揶揄されようとも、Fタイプを所有していることが今はただただ嬉しい。
Fタイプとのドライブは移動ではなく、ワクワクと充実感に満ちた時間そのもので価値があると思っている。
結局、大切なのは自分がどう感じるか。
いま、Fタイプは私の心を満たしていくれている。
(…何度見てもテールライトのデザインは好きになれないが)

まとめ
ジェレミーのジャガーFタイプ購入は、『The Grand Tour』の「Sand Job」での過酷なサハラ砂漠走行がきっかけだ。Fタイプの驚異的な耐久性と英国製の誇りが彼の心を掴み、2023年に中古V6モデルを購入。
シンプルでスタイリッシュ、V6の咆哮が魅力のFタイプは、ジェレミーが求めているの「最後の内燃機関車」の理想を体現している。

彼の選択は中古市場を活性化させ、価格上昇を招いた。2025年、電動化が進む中、Fタイプのデザインと運転の楽しさは、私を含む多くの人の心を掴み続け、クルマの本質的な魅力が時代を超えること思っている。
出典:Iconic Auctioneers | 2007 Mercedes-Benz CLK63 AMG Black Series (P98) – UK Model -Sold
出典:2012 MCLAREN MP4-12C for sale by auction in Swindon, United Kingdom