フォルクスワーゲン車のエアコンが臭い!エバポレーター消臭で匂いを撃退する方法

フォルクスワーゲン車のエアコンが臭い原因とは?
夏の猛暑が続く9月、フォルクスワーゲン(ゴルフ7、ポロ、アルテオン、T-ROCなど)のオーナーからよく聞かれるのが、
「エアコンの匂いが臭い!」
というトラブルになる。
エアコンの効きが悪い相談も多いが、悪臭に関する悩みも頻発しているのが現状だ。
今回の記事では、フォルクスワーゲン車のエアコンが臭くなる原因とその解決策として、ゴルフ7やポロ(6R/6C)を例に、DIYでのエバポレーター消臭方法やプロに依頼する場合のポイント、予防策を紹介していく。
エアコンが臭くなる主な原因
エアコンの悪臭の主な原因は以下の2つになる。
1.エバポレーター内のカビや雑菌の繁殖
エアコン使用時に発生する結露水がエバポレーター表面に残り、湿気と汚れが原因でカビや細菌が繁殖,これが酸っぱい臭いやカビ臭の元となる。
2.エアコンフィルター(ポーレンフィルター)の汚れ
エアコンフィルターは外部から取り込んだ空気をろ過するが、汚れが蓄積すると消臭効果が低下し、臭いの原因となる。
多くの場合、エアコンフィルターを交換しても臭いが解消しないのは、エバポレーター自体が汚れているためである。
また私達の顔や足元にエアコンの涼しい風の流れ届いているのは以下の順序で送られてくる。
外気又は内気の空気→エアコンフィルター → ブロワモーター → エバポレーター → 車内に冷気が流れる。
ブロワモーターが送る空気はエアコンフィルターで一旦綺麗にになるが、エバポレーターが汚れていると、そこで再び臭いが付着し、車内に不快な風が流れ込んでしまう。
エバポレーター消臭の前に知っておきたいこと
エバポレーター本体の洗浄には、エアコンユニットの取り外しを伴う大掛かりな作業が必要で工賃が高額(数万円以上)になる場合がある。
しかし、ブロワモーターを取り外しエバポレーターに近い距離で消臭スプレーを噴射する方法なら、DIYでも対応可能になる。
※アルテオン、パサート、T-ROCではゴルフ7とほぼ同様の方法で対応可能であるが、ティグアンやトゥーラン、T-CROSSではグローブボックスの取り外しが必要になる。
ブロワモーターの取り外しとエバポレーター消臭手順
必要工具
•ビットドライバー+エクステンションビットホルダー(10cm程度)
•L型ピック
•ノズル式エアコン消臭スプレー
•LEDライト
ゴルフ7での消臭手順
1.準備
•エアコンを内気循環モードに設定し、すべての窓を閉める(消臭剤が外に逃げないように)
•助手席足元を確認し、作業スペースを確保。
2.ブロワモーターの取り外し
•助手席足元のプラスチックカバーを外す(黄色○で囲われたプラスチックビス2本を取り外す)。
•ブロワモーターを固定する3本のトルクスネジ(黄色○部分)を外す。奥のネジ(A部分)はエクステンションビットホルダーを使ってアクセス。
•ブロワモーターのコネクターを外し、ツメ(B部分)をL型ピックで解除してモーターを取り外す。
3.エバポレーターの消臭
•ブロワモーターを取り外した後、奥のダクトが見えるので、LEDライトで確認。
•ノズル式エアコン消臭スプレーをダクト奥に差し込み、エバポレーターに向けて噴射(市販品でも可だが、純正品はより効果的)。
•スプレー後は5~10分放置し、消臭剤をエバポレーターに浸透させる。
4.エアコンフィルターの交換
•グローブボックスのツメ(2箇所)を上に起こし、サービスポジションにする。
•エアコンフィルターのカバーを外し、新しいフィルターに交換。
5.最終仕上げ
•すべての部品を元通りに組み付け、窓を閉めた状態でエンジンをアイドリング。
•エアコンをMAX A/Cモードで10分程度運転し、消臭剤を車内に循環させる。
•消臭剤のアルコール臭が残る場合があるため、しばらく換気する。
所要時間:DIYで約30~45分、プロショップで約20~30分
ポロ(6R/6C)やUp!での消臭手順
ポロやUp!はゴルフ7よりも作業が簡単になる。
1.準備
•エアコンを内気循環モードに設定し、窓を全閉。
•助手席足元でエアコンフィルターにアクセス。
2.エアコンフィルターの取り外し
•エアコンフィルターのカバーを手前に引き、ツメを解除してフィルターを外す。
3.エバポレーターの消臭
•フィルター奥のダクトにノズル式消臭スプレーを差し込み、エバポレーターに向けて噴射。
•スプレー後は5~10分放置し、消臭剤を浸透させる。
4.エアコンフィルターの交換
•新しいエアコンフィルター(純正品推奨)に交換し、カバーを元に戻す。
5.最終仕上げ
•ゴルフ7と同様に、窓を閉めた状態でエアコンをMAX A/Cで10分運転。
•臭いが残る場合は、正規ディーラーでの本格的な洗浄を検討。
所要時間:DIYで約20~30分
エアコンの臭いを防ぐには?
エアコンの悪臭を未然に防ぐには、以下の習慣が効果的になる。
•エアコン使用後の換気:
エンジンを切る前にエアコンをオフにし、送風モードで数分間運転。エバポレーターの結露を乾燥させる。
•エアコンフィルターの定期交換:
1~2年ごと、または走行距離1万~1.5万kmごとに交換。
•室内清掃の管理
ダッシュボードの上や日頃から室内を綺麗にしておく事で埃やゴミがエバポレーターに蓄積しにくくなる。
※稀に犬の毛や枯れ葉がエバポレーターに付いていたことがあった。
よくある質問(FAQ)
問い合わせやコメント欄でいただく質問を先取りして回答していく
エバポレーター消臭工賃
•交換工賃及び診断料等 8,000円
• エアコンフィルター(純正品 5Q0819669):7,800円
税込み価格合計 15,800円
※ポロやUp!の場合の消臭工賃は6,000円となる。
まとめ
フォルクスワーゲンのエアコンが臭う場合、エバポレーターのカビや雑菌が主な原因となる。
エアコンフィルターの交換だけでは解決しない場合、ブロワモーターを取り外してエバポレーターに直接消臭スプレーを噴射する方法が効果的でゴルフ7やポロでのDIYは比較的簡単で、正規ディーラーでの純正品を使用すれば長期的な信頼性も確保できる。
また定期的なエアコンフィルター交換や換気習慣で、臭いトラブルを予防していただきたい。
入庫のご案内は現在受け付けていませんが、エアコン消臭でお困りの方は気軽にお問い合わせフォーム又はコメント欄にメッセージを送ってください。