「BINGO SPORTS」が主催している「SUPER CAR AUCTION」の会場へ行ってきた。数々の見応えのある名車が展示されていた。

希少車ばかりの競売会場
1月10日、11日にと計2日間で開催され、その初日の10日には出品車両のプレビュー、11日にはプレビューとオークションが行われた。
私は10日に休暇を取って「SUPER CAR AUCTION」が開催された「シティサーキット東京ベイ」へ足を運んできた。

今回出展されてる車両の中で注目されているのが、「Lamborghini Diablo GTR」と「日産 Nissan GT-R50 by Italdesign」だ。

その他にも魅力ある車両が展示されていたが、特に気になった車両を紹介していきたい。
会場となったシティサーキット東京ベイには、ゆりかもめで「青海」駅で下車し徒歩1分以内に到着する。
シティサーキット東京ベイは2023年の12月にオープンし“東京ベイエリア”と呼ばれる東京臨海副都心に存在した複合施設「パレットタウン」跡地のに設立され、「TOKYO A-ARENA PROJECT」
の1つとして国内最大級のEVレーシングカートをメインとした都市型サーキットとして誕生した。

料金も20分 7,000円となっているので、1万円あれば充分にEVカートを楽しめる内容となり、排気ガスも排出されないので環境にも配慮している。
そのシティーサーキットの会場の1部がオークション会場となり、数々の名車が展示されているなかでもランボルギーニ ディアブロ GTRが会場に入場して直ぐの目立つ位置に展示されていた。



Lamborghini Diablo GTR

私がランボルギーニの中で最も好きなのはムルシエラゴであるが、その次に好きなのがディアブロである。
特に1999年式以降のリトラクタブルヘッドライトから固定式のヘッドライトにマイナーチェンジしたが、このヘッドライトはZ32型のフェアレディZの流用というのは最早誰もが知っている有名な話ではある。

またヘッドライト上部の日産のロゴを隠す為にアイラインを設けているとのこと。
1999 年のボローニャ モーター ショーで初めて公開され、ディアブロGTRはGTをベースにスーパースポーツトロフィー シリーズ(後のスーパートロフェオシリーズにあたる)用で30台製造された。
今回展示されていたロットは30台中の内の18台目にあたる個体になる。
日本にはイエローが2台、ブラック2台、ホワイトが1台と調べる限り5台は存在し日本でも見かける事は内容特に希少なランボルギーニとなっている。
ディアブロGTRで強烈な存在感を放つのがシャシー直付けのリアウイングになる。


巨大なリアウイングを支える支柱がセンター寄りになっているが、個人的に走行中の空気の重みにも耐えられるものかと疑ってしまうレベルであった。

ルーフ上部にはインテークダクトが増設され、センターロックボルトを備えた18インチの軽量マグネシウムホイールは様々な種類のスリックタイヤに対応しレースカー同様にエアジャッキシステムと高速充填を可能とした燃料タンクが助手席の後方に設置されている。



レースカーであるのでシーケンシャルギヤボックスが搭載されていると思うが、ディアブロGTRには5速のシフトパターンを備えた5速MTが装備されギヤ比を短くするオプションも選べたという。

センターコンソールにはエアコンシステムやパワーウィンドウの快適装備は排除され、レーシングスイッチやmomoの消化システムが代わりに設置されている。

ディアブロGTRはチューブフレームを強化し一体型ロールケージを追加し、ボディパネルの多くはカーボンファイバーで一部ドアはアルミニウム製、ルーフはスチール製となっている。

軽量化と高剛性化されたディアブロGTRの心臓部には6.0L V12エンジンが眠っており、触媒は取り外されエンジンの特性を最大限に活かすよう調整されたエンジンはオリジナルのディアブロより100PS以上引き上げられた590PSを発生させる。
その隣には世界50台の日産 GT-R50 by Italdesignが並び多くの人がカメラのシャッターを切っていた。

Nissan GT-R50 by Italdesign

日産が誇るスポーツカーであるGT-Rが50周年の時期に1968年2月13日に設立されたイタルデザイン・ジウジアーロも50周年を迎えた記念にグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでコンセプトカーを発表し、その後50台のみ限定販売された。

R35 GT-R Nismo をベースにした GT-R50は欧州と米国の日産社内デザインチームのコラボレーションで、エンジニアリングと最終組み立てはイタルデザインが担当した。

ルーフを54mmも下げたその独創的なデザインはR35の面影を残しつつ、フロントデザインには特徴的なLEDヘッドライト、拡大されたゴールドのインナーパネルとグリル、取り外し可能なボンネットが採用されている。


またサイドのフロントフェンダーには「サムライブレード」と呼ばれるフェンダーにゴールドのエアアウトレットが設けられミシュランのパイロットスポーツを履かせた専用設計の21インチ ホイールとレッドキャリパーが存在感を放っている。


リアウィンドウはやや緩やかなフライングバットレスに中空デザインの4灯テールランプが非常にスタイリッシュである。



R35 GT-R Nismoをベースにした GT-R50に搭載されているのは3.8L ツインターボ V6エンジンは充分以上のスペックを持つニスモの600PSを発生させるVR38DETTを更にパワーアップさせ720PSまで向上している。

出力が向上した理由として、レース仕様の大型ターボチャージャーとインタークーラー、クランクシャフト、ピストンが強化され、トランスミッションは6速のデュアルクラッチトランスミッションのままであるが、フロントとリアのディファレンシャルもグレードアップされている。

当時の販売価格は日本円で約1億2700万円とされているが、現在は更に値上がりしていると思われる。

屋内展示にはその他にもL24型エンジンを搭載されていたダットサン240Zやスカイライン2000GTが展示されていた。

屋外の展示車両も数多くの名車が揃っており、


特に92年式 911カレラRSや93年式 911カレラ2、2003年式 911GT3 Cupのポルシェが目立っており、日産 シルビアJSS、ホンダ CR-X、ランチア デルタ、BMW M1に人集りが出来ていた。








その中でもフェラーリ 488ピスタの人気が高く海外から来たバイヤーや多くのカメラマンが撮影していたのが印象的であった。
結局、私もフォルダを見返したら488ピスタの写真を多く撮っていたので紹介していきたい。
Ferrari 488 Pista


ベースである488GTBが約10年前の2015年に販売されていた事に驚いたが、458の後継車である488GTBは自然吸気の 4.5L V8 エンジンの代わりにダウンサイジングされた直噴 3.9LツインターボV8エンジンが搭載された。

販売当時は自然吸気エンジンからツインターボエンジンへと変わり、ファンから見放されるかと予想していたが488GTBは大きな成功を見せた。

最大出力670PS を発生した最大トルクは760N•mで0~100kmは3秒で到達する。
フェラーリというだけでも特別だが、その488GTBを更に特別仕様にしたのが488 Pistaになる。
pista はイタリア語で「サーキット」を意味し、マラネッロの本社工場に隣接した、“ピスタ・ディ・フィオラノ”サーキットになる。これはフェラーリのテストトラックであり、「すべてのカスタマーにサーキットでの本格エクスペリエンスを」というコンセプトを含め開発された。

フェラーリの中でも稀少性が高く、屋内展示されていた360チャレンジストラダーレや430スクーデリアそして458スペチアーレに続くフェラーリのV8モデルのスペシャルシリーズとなり、488GTBと比べエンジンの約50%が改良された。

ピストンに繋がる軽量チタン製コネクティングロッドやカーボンファイバー製吸気口、改良型ツインスクロールターボチャージャーなど、エンジンが強化され、フェラーリの 488Challengeや488GTE からの技術も多数採用されている。

その結果488GTBの最大出力である670PSから50PS向上し720PSに出力を上げた。
またフロントバンパー、リア スポイラー、ディフューザーを再設計したことにより、エンジンに空気の流れはリアフェンダーとリアスポイラーに送られていく。

300万円以上するカーボンパッケージも用意され、目の前にあったネロデイトナのPistaも多くのカーボンパーツが取り入れられていた。

レーシングカーから技術を取り込み、488GTBよりも90kg以上の軽量化に成功しているが、オプションでアルミホイールより40%軽量なカーボンホイールを選択することもできたという。
ビンゴスポーツの説明によると、前オーナーは複数のスーパーカー所有者で管理状態も非常に良く延長保証も残っているそうだ。

落札価格が7,500~8,500万円となっていたが、フェラーリPistaは今後もその価値が上がっていくと思われる。

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出典:2016 Ferrari 488 GTB first drive review: mid-engine magic