初期型のアストンマーティンは本当に良く壊れるのか…?
英国車の信頼性はどうなのか?
今回は今後に初期型アストンマーティンを買うか悩んでいる方がいたら少しは参考になるかもしれない。
約2年間DB9を維持してみて、やはりこのブランドは一筋縄ではいかないと感じた。
もちろん色々と故障が多いのは知っていて、多少なりと出費がかかるのは覚悟の上での購入だった。
結果的には非常にお金が掛かり、手放す事を余儀なくされた。
やはりネットの情報と同じく
“初期型アストンマーティンは本当に良く壊れる”
という事を身を持って知った。
つくづくあの美しいボディと引き換えにランニングコストが掛かる車だと思った。
冗談だけど、乗っている時間より修理に出している時間の方が長かったかもしれない笑
1つ目に、初期型のDB9を買ったら必ず確認した方が良い部品がある。画像中央付近に見えるゴムホースの交換履歴だ。
このゴムホームは2007年以降?のモデルには対策品が装着されている為、今回紹介する症状とは恐らく縁は無いかと思う。
このゴムホースには何が流れているかと言うと、中にATFが流れている。DB9はフロントにATFクーラーがあってギヤボックスからオイルクーラーまで金属パイプとゴムホースを用いて冷却回路を作っている。
ATFは動力の伝達やシフトの作業、部品の潤滑、冷却等の役割がある。
このゴムホースが変速時にATFの圧力が掛かり、膨らんだり縮んだりする。
圧縮の動作の繰り返しと、経年劣化によるゴムの硬化によって劣化し、変速した時にゴムホースが限界に達して爆発しATFがダダ漏れになり走行不能となった。
私のDB9は運悪く交換していなかった為に、ATFオイルホースが爆発して、下廻りがATFの血の池状態となり、人生で初めてレッカーサービスを利用した。
爆発した時は突然エンジンの出力が落ちた様な感覚とギアの繋がりがおかしくなり、
路肩に止まってしまった。
その時はゴムホースが原因だとは全く分からなかったので、とりあえずワーゲンと同じように、一時的な電気的不良と判断し、キーリモコンでドアロックをかけてみたが何も状況が変わらなくてパニック状態に笑
※ドアロックを掛ける理由は、ドアロックをしモニターの画面が暗くなるまで待つと、各ECU(コンピューター)を一時的にスリープ状態になりECUがリセットされエラーが改善される事がある。
それでも状況が変わらず、もしかしたらたらATのバルブホルダーが壊れたか?と思い修理費用が一体いくらになるのか不安になり、終始頭の中は整備費用の事で頭が一杯だった。
もう1台所有しているゴルフ7では、エキゾーストワーニングやクーラントワーニングが点灯し、ターボチャージャーのアクチュエーターやウォーターポンプを交換したりした。
いづれも走行不能となる訳でも無く普通に走れていた為に、まさか自分の車が走行不能になるとは思いもしなかった。
この件以降、私の働いているショップにレッカーで運ばれてくる車両を見ると、お客様も本当に焦ってパニックになっただろうと強く思うようになった。
ご来店された際には、必ずお詫びの言葉を添えてから問診をさせていただいている。
車に携わっている人間でさえ、かなり焦るのだから、車の事を分からない人の場合は何をどうしたら良いのか全く分からないと思う。
もし、自分の車が走行不能になってしまったら1番初めにやる事はハザードを点灯させるのが重要だ。
周りに、自分に何かが起きたという事を視覚的に伝えて追突されない様にする。
その場で止まってしまった場合は直ぐに車両から離れ、車が空いてきたら発煙筒を用いて事故が起きない様に後方の車に知らせた後に、加入している保険会社又はレッカーサービスに連絡する。
今回、自分のDB9のゴムホースが破裂した時は2車線道路の左車線を走行中だったので、そのまま変速した惰性で路肩に寄れ、安全を確保出来たのは不幸中の幸いだった。
(これが片側1車線だったら大渋滞になっていた)
購入後、2ヵ月経つか経たないくらいで走行不能という事態になってしまい、ゴムホースの故障以降はDB9に乗るのが少し怖くなった。
交換部品は、
ATF
ATFオイルホース
オイルパン(フィルター一体型)
その他ボルト類。
今回のATFオイルホースの交換は約25万円くらいだった。
この故障から、7ヶ月後またレッカーのお世話になるとは思いもしなかった。。。
初期型のアストンマーティンDB9の購入を考えているのですが、購入後の故障を考えるとやめておいた方がいいでしょうか?
尚、当方、静岡在住です。
コメントありがとうございます。DB9のご購入検討羨ましい限りです。先に結論から申し上げますと初期型を買うリスクは高いと思います。
私のDB9は基本的に自走(往復150KMくらい)で東京の多摩や埼玉県まで修理や点検に持って行ってました。なので私自身がそうでしたが近くにアストンマーティンを扱ってくれる整備工場がなければそもそも維持が厳しいです。扱ってくれても工賃を吊り上げられる可能性が高いです。
私が職業としているフォルクスワーゲンでも初期型が壊れやすい傾向があり重整備になった事例が多々あります。初期型はまだ車両の制作段階と言ってもおかしくなく、不備があった部品を回収・改良し後の年式に活かしています。
そしてアストンマーティンをご購入する際はキャッシュで200万円程手持ちがあると大抵の故障をカバーできますので本当に気持ちが楽になります。
私は100万円用意してましたが故障や消耗品、税金等であっという間になくなりました…
なので今後私が再度DB9を購入する際は、
2007~2010年の年式、
走行距離は3万KM~6万KMくらい(走行距離が少な過ぎも車両には悪いので)
点検整備記録簿がしっかり残っている。
この3点を最低条件として購入しようと思っています。
ですが、後先考えず高校生から憧れだったアストンマーティンを購入し故障も多く大変だった時期がありましたが、所有したからこそ得られた体験は今も貴重なものとなっております。
なので最終的にはご自身の気持ちに従ってご購入するのがベストだと思います。
私もまたこのブログでアストンマーティンを紹介したいと思っていますが、是非お先にアストンマーティンのご購入の報告をお待ちしております。 長々と長文失礼しました。