日本が誇るスーパーカーが目の前に。レクサス LFA ニュルブルクリンク・パッケージは見たくても見れない超希少車だ!
前回に続いて、BINGO SPORTSに展示されていた超希少モデルを紹介する。
レクサスLFAは21世紀の日本の自動車産業において最も賞賛された車であり、10年以上経った今も人気が衰えていくどころか価値が上がっていく一方である。
レクサスLFAには逸話があり、LFAの名前が初めて登場したのは2005年で、レクサスが東京モーターショーで初のLF-Aのコンセプトモデルを公開した。
LFAの開発プロジェクトはその5年ほど前の2000年初頭からコンセプトを練られており、長年の開発を経て、初期の LF-A コンセプトは市販化モデルとほぼ同様の美しいシルエットになっていた。
しかし、このコンセプトはアルミニウムのシャーシに基づいて構築されており、開発が進むにつれて、車両重量が予想していたよりも遥かに増えてしまった。
開発に5年という期間を掛け、その間に莫大な開発費も掛けたというのに販売間近になってボディをアルミニウムからカーボンファイバーに変更するプランが立てられ開発が振り出しに戻ったという。
このレクサスLFAには当時のトヨタの技術を全て注ぎ込みコスト度外視のスーパーカーである。
スペックとしては、同年代に販売されていたフェラーリ458 イタリア、ランボルギーニ アヴェンタドールには劣るが、2024年の現在でもLFAは全てのスーパーカーより優れている最高級の管楽器とも言われるエンジンを搭載している。
トヨタによって1LR-GUEと名付けられヤマハと共同開発された日本初の4.8L V10エンジンはレクサス LFAのみに搭載されている。
トヨタの最高峰のエンジンは完全に特注品であり、搭載されるV10エンジンは従来のV8より小さく、重量はV6と同じだという。
更に電子個別スロットルボディ制御、ドライサンプ潤滑システム、内部慣性を可能な限り低減するための軽量鍛造内部構造を備え、信じられないほどの高い耐性を持つ。
代表的な例として、ピストンはアルミ鍛造、コンロッドはチタン鍛造、クランクシャフトはクロモリ構造で構築されており、エンジンの主要部品は全て普通車に使用されている素材とは大きく異なっている。
こうした高品質な素材でヤマハに組み立てられたエンジンとハードウェア、ソフトウェアを担当したトヨタの技術が結集し、レクサスLFAのエンジンサウンドは、
「天使の咆哮」
と呼ばれるようになった。
アイドリングから9000rpmまで0.6秒で吹け上がるエンジンは従来のアナログメーターでは針の動きが追い付く事ができず、デシダルメーターに変更されたのは有名な話である。
以下レクサスLFAの諸元表である。
全長×全幅×全高 | 4,505×1,895×1,220mm |
車両重量 | 1,480kg |
エンジン型式 | 1LR-GUE |
最高出力 | 570ps |
最大トルク | 920N・m |
エンジン種類 | V型10気筒DOHC |
総排気量 | 4,805cc |
トランスミッション | 6速AT (ASG) |
LFA は 500 台のみ製造され、その内ニュルブルクリンクパッケージは50 台のみの設定であった。
ニュルブルクリンクパッケージはノーマルのLFAより10psだがエンジン出力が増加されている。
この10ps増加には細心の注意が必要だったらしく、ピストンリングの油膜切れの課題があったという。
シングルクラッチ式トランスミッションの変速レスポンスは0.2秒から0.15秒に短縮され、ニュルブルクリンクパッケージには新たにエアロパーツが新たに装備されている。
レクサスLFA ニュルブルクリンクパッケージのデザインを確認していく。
フロントにはノーマルのLFAとは違い、カーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)で形成されたカーボンフロントスポイラー、ダイブプレーンがフロントバンパーに新たに追加された。
サイドは特に変更点はないが、LFAはフロントミッドにV10エンジンを搭載しているが、ミッドシップにエンジンを搭載していないにも関わらずサイドウィンドウ後部にエアインテークが設けられている。
LFAはラジエーターをフロントだけではなくリアにも設けてあるので、ラジエーターを走行風によって冷却する為にサイドにエアインテークを追加している。
ドアミラーもやや中央寄りに位置付けされているのも特徴的である。
またサスペンションが変更されいるのでノーマル車と車高が10mmダウンし、専用のBBS製のホイールが取り付けられている。
そしてフロントに加えてリアも大幅に変更されている。時速80km/h以上になると作動するアクティブリアウイングは固定式のカーボンリアウイングへ変更された。アクティブウイング機構のアクチュエーターを廃止した事と新たな軽量シートと合わせて10kg の軽量化に成功した。
これからのエアロダイナミクスの採用によって約 30% 近くのダウンフォース増加に貢献した。
日本のスポーツカーに素晴らしさを世に更に示したレクサスLFAは現在後継機モデルが登場すると言われている。
内燃機関エンジンの搭載の確率は低く、恐らくハイブリッドか電気自動車での生まれ変わりとなってしまう。
その為、日本の技術力を結集させた最も官能的で人間の五感に作用するエンジンを搭載するLFAは今後もその価値を高め続けるだろう。
出典:Lexus LFA Nürburgring Package | BINGO Sports (bingosportsworld.com)
出典:134691 2012 Lexus LFA RK Motors Classic Cars and Muscle Cars for Sale