エクリプスの車検満了日が近づいてきたので、安くて簡単なユーザー車検の方法を解説していく。
あくまで法定点検を受ける事を前提に
エクリプスを新車で購入して今年で5年目になる。新車購入時の初回車検は3年目となるので、5年目は2回目の車検整備となる。
エクリプスクロスの法定点検は後々ショップで実施する事として、今回はユーザー車検を受ける為に通い慣れている習志野陸運局へと向かった。
※ユーザー車検は後ほど点検整備を受ける事を前提として運輸支局の者が受付してくれるので、時間とお金の準備が出来たら必ず法定点検を実施して欲しい。
ユーザー車検とは???
ユーザー車検とは自動車に乗っているユーザー又は代理人によって受ける車検であり、
特徴としてディーラーや中古車店といった販売店や車検専門店を通さない為に車検整備費、車検代行手数料、完成検査料が費用として一切掛からない。
因みに私のショップ価格を参考にしていただくと、
約38,500円(ゴルフ7、ゴルフトゥーラン等)
※ディグアンやトゥアレグは43,500円
•代行手数料‥‥ユーザーがディーラーやショップに車検を代行依頼する際に掛かる料金
13,200円
•完成検査料‥‥サイドスリップやヘッドライト、排気ガス、ブレーキ等が保安基準に適しているかどうか判断する為の検査
10,200円
上記の3項目を合わせると61,900円となり、ユーザー車検の場合はこの費用は請求されない。
そして費用として掛かるのは自賠責保険料、自動車重量税、印紙代のみである。
詳しい料金は後ほど説明するが、ユーザー車検は4万~5万円程度しか費用が掛からないのが最大のメリットであるが、もちろんデメリットもある。
法定点検を受けない為に未然に防げるような漏れの故障やメーターには警告表示されないセンサーの電気的な故障の確認が出来ない。
特に多いのがブレーキパッドの摩耗で、法定点検に出してない為にブレーキパッドの摩擦材が無くなり、土台の金属でブレーキローターを制動させている車両をネットでたまに見かける。
ここ最近入庫した車両もパッドが残り僅かであった。
ユーザー車検の予約をする
※冒頭の通りエクリプスクロスをユーザー車検に通すことを前提とする。
初めに検査ラインの予約が必要なので、予めネット予約しておくのがオススメである。
ネット予約は「自動車検査インターネット予約システム」にて予約が可能だ。
多くの人が初回利用だと思われるので、新規登録する必要がある。
インターネット予約システムの「アカウント登録」にて新規登録を行う。
仮アカウントが作成されたら登録したアドレスに下記のようなメールが送られてくるので、本登録を行う。
同様に本登録が終わった後のメールを確認し、
「アカウント情報の確認・変更」のURLに進み「ログイン」の箇所にて登録した情報を入力し、「ログイントップ」へ進んでいく。
「ログイントップ」の画面に切り替わった後は、下までスクロールし「予約」へ進んでいく。
※車両情報を登録するので、下記の画像の様な車検証又は登録識別情報等を用意しておく必要がある。
「検査種別・検査車種選択」の画面へと移動したら、「検査種別」は「継続検査」を選択し、
「検査車種」は「普通車」を選択する。
「検査場選択」へ移動するので、自分の住まいに近い検査場を調べておく。
Googleマップ等で「運輸支局」調べれば最寄りの検査場を調べる事が可能である。
私は普段利用している「習志野陸運局」を選択し、陸運局はラウンド毎に検査時間が分かれているので都合の良い日時を選択する。
「×」は予約不可、「△」は予約数が残り僅か、「○」は予約可能を指している。
ラウンド | 検査時間 | 受付時間 | 状況 |
1R | 09:00 -10:15 | 08:45 -10:00 | × |
2R | 10:30 -12:00 | 10:15 -11:45 | △ |
3R | 13:00 -14:15 | 12:45 -14:00 | ○ |
4R | 14:30 -16:00 | 14:15 -15:45 | ○ |
※初めてユーザー車検を通す方は3R,4Rを予約する事をオススメする。1R,2Rは混み合う事が多く、検査員も忙しい為に急かされる可能性もあるからだ。
日時を選択したら、自動的に「予約情報入力」の画面に変わるので車体番号の入力をする。
予約内容を確認した後に、カメラ又は手打ちで車台番号を入力して「確認」を押す。
「予約内容確認」の画面に切り替わり、予約内容に問題がなければ「完了」を押して予約は終了となる。
正しく予約が完了した場合は以下のようなメールが届くので必ず確認をする。
※届いていない場合は迷惑メールのフォルダに保存されている可能性がある。
運輸支局でユーザー車検の受付をする
検査当日になったら車検を受ける車で運輸支局に行く必要がある。
今回は習志野運輸支局になるが、初めに「継続検査の申請用紙」を作成する必要がある。
基本的に運輸支局は2つに分かれているが、
習志野運輸支局に到着したら先ず類を貰いに「習志野自動車検査登録事務所」に向かう。
※申請書類を作成しないと予約していても検査が受けられないので注意が必要である。
習志野運輸支局では「4」番受付の傍にユーザー車検用に用紙がセットになって用意されている。
①は自動車検査票となっている。
検査ラインで行われるサイドスリップやヘッドライト等の各検査に合格したら、この用紙に打刻する必要がある。
自動車検査票にはナンバー、原動機型式、車台番号、受験者の氏名及び電話番号を記載例に従って記入していく。
②は継続検査申請書となっている。
名前の通り継続検査を行う為の申請書となる。
赤枠箇所のナンバーと車台番号の下7桁を記載し、
④に記載されている使用者の名前と住所、受検者(大体が本人だと思うが、運輸支局に持ち込み検査ラインを通す人)を記載する。
また赤枠の他に画像に記されてるI~IIIの箇所も記載する必要がある。
Iの括弧内には2年の検査車であるので、「4」を記入し、IIの括弧内には車検整備が未実施の場合は「1」を記入、IIIの箇所には持ち込んだ車の使用者が本人であれば「1」を代理であれば「2」を記入する。
③は自動車重量税納付書となる。
いつも思うのだが、自動車は至る所から税金を取られる事に疑問に思う。
ざっと自動車税、自動車重量税、ガソリン税や購入する際に掛かる消費税である。
特に厄介なのが自動車税で車を動かさなくても所有しているだけで税金が取られるという、
些か謎な税金である。
しかも非常に高額で13年落ちのDB9は約10万円も支払う必要がある。年間1000kmも走るかも分からないのにだ。
税金に対する疑問は置いておいて、自動車重量税の用紙内の赤枠を記載し、同様にI~IIIの箇所も加えて記入する必要がある。
Iの「2年」の箇所に「✓」を入れ、IIの自家用に「✓」、IIIの納付税額は国土交通省に「次回自動車重量税額紹介サービス」にて、車台番号を入力すると納付税額を確認する事ができる。
因みにエクリプスクロスは24,600円であった。
①~③の用紙を全て記入が終えたら収入印紙を購入する必要がある。
3ナンバーのエクリプスクロスは普通自動車なので2,300円となる。
5ナンバーサイズのポロは2,200円となるので注意が必要だ。
収入印紙は用紙を取りに行った「習志野自動車検査登録事務所」の隣にある「ナンバーセンター習志野」へ移動し、「7」番受付で重量税と収入印紙代を支払う。
「7」番での支払いを済ましたら、自賠責保険の更新を行う。
自賠責保険とは交通事故を起こした際の被害者の為の保険であり、加入が義務付けられている強制保険である。
車検証と一緒に入っていると思うが、下記画像のような書類となっている。
この自賠責保険も更新が必要であり、「習志野自動車検査登録事務所」及び「ナンバーセンター習志野」とはまた違う箇所にて更新が必要である。
運輸支局から少し歩いた所に「代書・自賠責」と大きく看板に書かれた登録サポート店で更新が可能で、受付で「自賠責保険の更新」と伝えれば問題なく更新する事ができる。
今回のエクリプスクロスは24ヶ月で17,650円となった。
ここで更新した自賠責保険の書類を⑤とする。
そして最初に書類を取りに行った「習志野自動車検査登録事務所」の4番受付に向かい、①~⑤の書類を準備する。
ここで重要なポイントがある。
ユーザー車検時には昨年払った「自動車税の控え」を必ず持って行く必要があり、紛失又はネット決算の場合は納税証明を交付してもらう。
私は去年PayPayでのネット決算で支払っていたので、納税証明を交付する為に再び隣の「ナンバーセンター習志野」に戻って証明書の発行を行った。
①~⑤及び納税証明を提出し、検査ラインに持ち込める準備が完了した。
いざ、検査ラインへ
いよいよ終盤に近づいてきたが、ここからが本番である。
ここで検査に問題がなければ、新たな車検証と車検ステッカーを受け取れる。
習志野運輸支局では2コースか3コースのどちらかに並ぶのだが、初めての方は2コースで並んだ方が良い。
(千葉運輸支局では分かりやすく地面が青色のレーンがある)
2コースでは初めての方に対しては検査員が丁寧に1つ1つの手順を教えてくれるので安心である。
ここで大事なのが、初めての方は検査員が近づいていた時に遠慮なく
「初めてなので教えて欲しい」
と、必ず伝えることだ。
又は検査ラインに近づいてきたら、
「ハザードランプ」
を点灯させる事で検査員に「初めて」という合図ができる。
検査ラインに入る前に灯火類のチェックがある。
何も不安にならずに、先ずヘッドライトを
ポジション、ロービーム、ハイビーム、フォグランプ(搭載車)、左右ウィンカーを点灯させれば良いだけである。
次にウォッシャーを出してワイパーを作動させて、ホーン(クラクション)を鳴らす。
次にリア周りの灯火類のチェックになる。
ポジション、ブレーキ、リバース、左右ウィンカー、リアフォグライト(搭載車)を点灯させる。
灯火類のチェックが終わったらボンネットを開く必要がある。
ボンネットレバーは車種によって運転席又は助手席にあるので予め確認しておくと良い。
(フォルクスワーゲンの場合はT-CROSSやUp!が代表的なモデルである)
エクリプスクロスは運転席側にあった。
ボンネットを開ける理由が車台番号の刻印とエンジン番号をチェックするからだ。
ここまでの検査は5分も掛からずに終了する。
次はいよいよ検査ラインになる。
灯火類に続いて、
入庫信号が「青」になったら検査ラインへ移動し排気ガステスターにて排気ガスのCO,HC量の点検をする。
(ここ最近になって2013年~2014年式のゴルフ7やゴルフ6がここで不合格になる事が多い)
近くに細長いプローブがあるので、エンジンを掛けギアを「P」に入れた状態で計測をする。
何事もなければ①の用紙に打刻する機械があるので用紙を差し込みスタンプを押す。
続いてサイドスリップになるが、簡潔に説明するとタイヤの向きがズレていないか確認する検査になり、ここで不合格になってしまうとディーラー又は修理工場でのサイドスリップ調整となってしまうので注意が必要である。
「待機」から「進入」の文字に変わったらハンドルを直進状態にして進む。
次はスピードメーター、ヘッドライト、ブレーキの3項目を一気に検査する。
入庫信号が「待機」→「進入」へと表示が変わったら前輪停止位置まで車両を進めていく。
スピードメーターの検査では時速が40km/hになったらスイッチを押す必要があるので、窓から手を伸ばしてスイッチを持ちつつ目標の40km/hでスピードを保持できたらスイッチを押す。
2項目のヘッドライトはヘッドライトをロービームにしてそのままに待っているだけであるが、ここが検査ラインで最も不合格率が高い検査になる。
この記事にもあるが、
フォルクスワーゲン及びドイツ車の多くはヘッドライトのクラックが発生したり黄ばんでいたりするのでヘッドライトの正常な光度が出ずに不合格になる可能性が高い。
ヘッドライト検査で不合格となった場合はディーラー又はイエローハットなどのカー用品店でヘッドライトを磨いたりコーティングを実施した後、光軸調整をして再検査となる。
3項目はブレーキテストとなる。
駐車ブレーキ(パーキングブレーキ)及びフットブレーキ(脚で踏む通常のブレーキ)の検査で電光掲示板の指示に従って駐車場ブレーキをかけたり、ブレーキペダルを踏む動作をする。
3項目の検査に合格したら①の用紙に打刻して、最終検査へ移動する。
最終検査は下廻り点検となる。
前輪を停止位置まで移動させエンジンをOFF、ギアを「N」にして後は待つのみだが、途中大きな横揺れがするので驚かないようにしてほしい。
全ての検査が終えたら車両を少し前進させて①の用紙に打刻し、
検査ラインの出口付近の総合判定窓口にて書類提出し車検は終了となる。
車検は終了となったが、新たな車検証と車検証ステッカーを貰う必要があるので「習志野自動車検査登録事務所」の「4」番窓口(初めに用紙をもらった箇所)にて書類を全て提出した後に車検証と車検ステッカーが交付される。
※検査ラインで不合格になった場合は、不具合箇所が当日で直せる箇所であれば修理後に2回まで無料で検査可能であるが当日不可の場合は15日以内までに再検査が可能となる「限定自動車検査証」を窓口にて発行する事が出来る。
15日過ぎた場合は自走する事が出来ないのでレッカー搬送となりディーラー又は修理工場のお世話になってしまうので注意していただきたい。
交付された車検証は車両内に保管しておき、「車検ステッカー」は貼り付け位置が運転席側上部と位置が決まっている。
貼り付け方法は以下の写真の通りとなり、Aピラー付近のフロントウインドウに貼り付けて、ユーザー車検は全て終了となる。
文章で説明した為に文字数も多く面倒くさいと思ってしまうが、実際にユーザー車検を通してみると、「案外簡単だったな」と思えると私は思っている。
もし少しでも維持費を安く抑えたいと考えていたら1度ユーザー車検にチャレンジしてみるのも良いかもしれない。
以下、エクリプスクロスのユーザー車検の総額である。
重量税印紙 24,600円
検査登録印紙 500円
審査証紙 1,800円
合計 44,550円
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出典:http://narashinoshaken.web.fc2.com/sub4.html