最高のフォルクスワーゲンに試乗!!プロショップ全員が認めた新型パサートの実力とは??

どうしたんだ?フォルクスワーゲン!
本当に驚いた。
今回のフォルクスワーゲンの新型パサートはかなり本気のようだ。
質感が段違いで向上し、乗り心地や走行性能もあらゆる点で前世代のB8パサートより進化した。
2025年に登場した9世代目モデルは、プラグインハイブリッド(PHEV)を中心に据え、環境性能と実用性をさらに高めることで、新たな時代を切り開こうとしている新型パサートの進化を詳しく見ていきたい。
エクステリア、インテリア、パワートレイン、実用性、安全性を比較し電気航続距離の延長、充電時間の短縮、荷室容量の変化など、重要なアップデートを中心に紹介していく。
デザインコンセプト
新型パサートはフォルクスワーゲンのフラッグシップとなり、ID.4のような近未来的なデザインと実用性を両立させている。
エクステリアでは、空力性能を高める曲線的な形状洗練されたIQヘッドライトが目を引き、インテリアでは大型ディスプレイとホールド性の高いレザーシートはドライビングポジションが最適化され長距離を快適にさせる。
エクステリア:デザインと空力性能の進化
• 新型パサート(B9): 新型はヴァリアントのみになり全長4917mm(+144mm)、全幅1852mm(+20mm)、高さ1506mm(+29mm)と大型化。
Cd値はB8の0.31から0.25に改善され、空力性能が向上し、静粛性と燃費効率が向上。
前フラッグシップモデルのアルテオンの代わりとなる為に全長と車幅がB8よりも拡大されている。
IQヘッドライトやテールライトバーが採用され、IDモデルに近いモダンなデザインに変更された。
• フロントデザイン:新型パサートは、細いLEDデイライトと最近のトレンドとなっているフロントグリルイルミネーションでシャープでモダンな印象を与えている。
IQ.LIGHTヘッドライト全グレード標準装備。
フロントウィンカーがシーケンシャルウィンカーの点滅方式になっているがそろそろ普通の点滅パターンに変更してほしいところ…
フロントバンパー部のエアインテークはワイドで、左右にはホイールハウスの乱流を防ぐ為のエアインテークが新たに設けられている。
•サイドデザイン:ホイールベースの50mm延長により、サイドビューはダイナミックで低重心なスタイルが、BMWやメルセデスに比べ個性が控えめなようも気がする。ホイールベースの延長が実用性とデザインの両方を向上しアルテオン シューティングブレークの代わりになるように仕上げられている。
(セダンもラインナップに加わってほしかった…)
18インチまたは19インチのエアロホイールやサイドミラーが新デザインされ洗練された雰囲気を演出している。
•リアデザイン:LEDテールランプもシーケンシャルウィンカー付きになる。
いい加減ユーザーも飽きてきて、寧ろ逆にダサいと思うのでID.4のように点滅パターンを変えられると良いのだが…
流行りの水平基調のデザインがワイド感を強調している。
どのブランドも左右テールライトからリアゲートまで一直線に繋がるデザインが主流になっているので、そこまで真新しさはないがクリアテールライトを採用したことでフォルクスワーゲンが高級車に見えてくる視覚効果が生まれた。
(車両価格は既に高級車へと一歩近づいている)
新型パサートは荷室容量は690L(通常時)から1920L(後席倒時)に拡大。メルセデス・Eクラスワゴン(1830L)を上回り、前モデルのB8は650L(通常時)、1,780L(後席倒時)となり新型パサートは大幅に容量を拡大した。
インテリア:デジタル化と快適性の強化
ゴルフ8.5やパサート、ティグアンのモデルチェンジで進化した、Discover Pro Maxが搭載される。
今までのDiscover Proシリーズは悲しくなるほどに使いづらかったり、ナビゲーションシステムの検索機能が10年以上のナビよりも劣っていたりと正直なところ酷いものであったが、今回新型パサートやティグアン,ゴルフ8.5に搭載されいるナビゲーションシステムは安心してほしい。
感動するほど使い易く、賢くなっている。
フォルクスワーゲンの今までのナビゲーションシステムで最も使いやすく、ナビゲーションの検索機能や音声認識、タッチパネルの感度の精度が前世代の物とは比べ物にならない。
15インチの大型ディスプレイは走行中に気になるかと思いきや、視界を妨げる様子はなく寧ろApple CarPlayやAndroid Autoの画面が大きく表示されているので地図がワイドに見れるのでメリットが大きかった。
Apple CarPlayやAndroid Autoはワイヤレス対応。
しかし、エアコン操作やドライビングプロファイルの選択も全てタッチ操作となるため、走行中に操作した際に誤操作の原因となるので物理スイッチが最良であると感じた。
ヘッドライトスイッチは従来のタッチ式からスイッチ式に変更された。
重要視するポイントではないが、アンビエントライトの演出が広範囲になり夜間走行時の運転も楽しめる。
パワートレイン:PHEVの劇的な進化
パサートGTE
パサートGTEは1.4L TSIエンジン(156PS)と電気モーター(116PS)を組み合わせ合計218PSを発生させる。 9.9kWhバッテリー(116PS)を搭載し、Eモードでの電気航続距離は50km~55kmとなり、当時のスペックでも航続距離はまずまずであった。
因みにライバル車は、アウディA3 TFSIe 約49km、トヨタ PHV 約40km、BMW 330e 約35kmといったところだった。
家庭用充電器のAC充電は3.6kWで、フル充電に約3.5時間もかかった。
新型パサート
新型パサートのPHEVモデル(eHybrid)は1.5L TSIエンジン(150PS)と電気モーター(116PS)を組み合わせ204PSを発生させる。
また19.7kWhのバッテリーを採用し電気航続距離は約100kmに向上した。
前モデルよりほぼ倍増。AC充電は11kW対応で約1時間47分、DC急速充電(50kW)で20%から80%まで約20分で充電可能。
新型のバッテリー容量と充電速度の向上は劇的で、日常での電気走行が現実的になった。エンジン出力も増加し、パフォーマンスが向上。ただし、前モデルは軽量で燃費効率が良かった点で優位性があった。
その他のエンジンラインナップには以下の2種類がある。
•1.5L eTSIエンジンをマイルドハイブリッドシステムを採用し、48Vリチウムイオンバッテリーとモーターアシストで150PSと250N•mを発生させ燃費効率を向上。2気筒休止システム(ACTplus)も搭載される。
しかし、今回試乗したモデルではゴルフ8で度々クレームになったシフトショックに関しては少しマイルドになってはいるものの若干の減速時のシフトショックを感じた。
•2.0L TDIエンジン
新型パサートの中で買いてあるエンジンの1つ。
193PSと400N•mの出力でフォルクスワーゲンのディーゼルエンジンはトルク重視の走行性能を持つ。
日本のストップ&ゴーが多い交通事情にはピッタリでディーゼルを買っておけば間違いないとも言える。
更にフルタイム4WD(4MOTION)が採用されているので悪路や雪道での走破性も向上し、より魅力的な1台になっている。
以下、それぞれの燃費だが基本的に15km/h以下と考えていただきたい。
•1.5L eTSIエンジン:マイルドハイブリッドガソリンで、燃費は17.4 km/ℓ(WLTCモード)
•2.0L TDI®エンジン:クリーンディーゼルで、燃費は16.4 km/ℓ(WLTCモード)、フルタイム4WD
•1.5L eHybridエンジン:プラグインハイブリッドで、EV走行距離は140km以上(WLTCモード、欧州計測値)、燃費は18.0 km/ℓ。
荷室容量が拡大
• パサート(B8)ヴァリアントの荷室容量は650L後部座席を倒すと1780Lまで拡張可能だが、プラットフォームの制約でGTEは483Lでバッテリーが荷室を圧迫し後部座席を倒しても1,613Lとなる。
• 新型パサート(B9): マイルドハイブリッドで690L、ハイブリッドで510L(GTEより27L増加)。後部座席を倒すと1920Lまで拡張可能。サイズアップで実用性が向上。
価格
新型パサートの日本での価格は、eTSI BASIC の5,248,000円~から始まり、最高額は7,256,000円のサンルーフ付きのeHybrid R-Line レザーシートパッケージになる。
購入の際は15インチのDiscover Pro Max搭載付きがオススメなので、最安値はeTSI エレガンスの5,530,000円~となりフォルクスワーゲンのフラッグシップになるにも最低600万円近い車両価格になる。
噂では新車のティグアンが540万円近くで購入し、ある事情で1ヶ月で売却。
新車で購入したのにも関わらず値段は450万円の値段しかつかなかったという事を聞いたので、新車で買うのは保留にして1~2年落ちの中古車かデモカー落ちを狙うのがオススメである。
まとめ
新型パサートは、前モデルからEモードでの航続距離が(100km vs 55km)、充電時間(1時間47分 vs 3.5時間)、デジタル化、安全性を大幅に向上させ、長距離ドライブやエコ志向のユーザーに向けているが、車体価格と残価率の悪さには1度冷静なって考えた方が良いと思う。
しかし、今回の新型パサートはフォルクスワーゲンブランドをワンランク上に上げた実力を確かに感じ、全体の質感や乗り心地は上質な物になっているので購入しても期待は裏切らないと私は試乗していて考えていた。