2021.07.30

グラントゥーリズモのブレーキ鳴きが酷い！！ブレーキを踏むとキーキー音が鳴ってしまう。

Yuu

ブレーキパッドが原因か。

雨天の翌日にブレーキ鳴きで来店されるお客様が多い。その殆どの原因はブレーキパッドだ。(海辺に近い所に住んでいるお客様で、ブレーキローターが完全に錆びてる車両もあった。)

ブレーキペダルを踏む事で、ブレーキキャリパーのピストンが押されてパッドとローターが触れた時に起こる接触振動によってパッドとローターの振動が大きくなって「キーキー」とかなり高い音がでる。

（ワーゲンはポロとUP！が非常に良く鳴る）

雨天時は特にこの現象が起きやすくなる。雨がディスクローターにかかり、そのまま酸化して赤錆が出来る。赤錆が出来た状態で走行しブレーキを掛けるとより接触振動が増幅されてブレーキ鳴きが発生する。

(私のショップでは、ブレーキの鳴き止め用のスプレーとパッドの端を面取りして接触振動を逃しやすい形にして対応している)

特にドイツ車はブレーキの効きを良くする為に、放熱性の良い比較的柔らかい素材の摩擦材が使われている。

ドイツ車はフロントホイールが本当に良く汚れる。メルセデスやBMWはフォルクスワーゲンより強力なブレーキを付けている為に直ぐにホイールが真っ黒になってしまう。。。

真っ黒になった状態で長期間放置すると、パッドの摩擦剤の中に金属が混ざっているから

、ホイールのクリア層に侵入しホイールに焼き付いて通常の洗車では落とせなくなってしまう…

ドイツ車　フロントホイール — 鉄粉クリーナーをしてみたものの完全には除去出来ず…

ここまで酷いと、私のショップではお手上げなのでホイールリペア専門店へ外注する。

ブレーキダスト対策として、低ダストパッドという方法もある。これは非常有効な対策だけど短所もあり、純正パッドと若干サイズが違う為に、車両が動いた際に「カタンッ」とパッドが動く音が発生したり、純正パッドに比べてブレーキの効きが少し落ちるらしい。(私自身はブレーキの効きが変わった事に気づかない)

また先日対応した車両で雨天時に仕事から帰宅し通常通りパーキングブレーキを掛け駐車。

次の晴れた日に乗り始めたら、ブレーキング時に「ゴーーー」と何か凄い共振音が聞こえるとご依頼をいただいた。

試乗するとブレーキング時に右リヤから車内全体に伝わる程の大きな共振音がした。

直ぐリフトに上げ確認したところ、まずパッド表面に小石等が挟まってしまったり熱で痛み表面がボロボロに。そして雨天によってパッド表面が僅かに柔らかくなってしまった。走行後のブレーキローターは高温で、そのまま表面がボロボロになったパッドで、パーキングブレーキを掛けたので高音のローターと密着し、パッド表面が溶けた。

その後ローターが冷えて、溶けたパッドの表面は剥がれて硬化し、ブレーキを掛けても剥がれ落ちない状態になった。

硬化したパッドとキャリパーに付いているパッドがブレーキング時に接触し「ゴーーー」という異音が発生してた。

これはローター研磨で症状は治まった。

今回のグラントゥーリズモの症状は、パッドの接触振動だった。

パッドの残量とローターが偏摩耗している為、両方ともブレーキング時の接触が不規則になって接触振動が発生した。

意外と簡単なパッド交換

グラントゥーリズモのディスクローターはドリルドローターでフロント、リア合わせると非常に高価になる為、一度パッド交換をして見て様子を見る事にした。

パッド交換は私自身でも出来るので実家に行き駐車場で作業を。

グラントゥーリズモは6ポッドのキャリパーでパッド交換は非常に簡単。

ホイールを外して、グラントゥーリズモのフロントキャリパーは金属ピンを2本と中央の太いボルトの後ろに13mmのボルトがあるのでそれを外せばパッド交換出来る。※作業前に必ずブレーキマスターシリンダーから少量ブレーキフルードを抜いておく（ピストンが押し戻されるとフルードが逆流してきてマスターシリンダーからフルードが溢れてしまう。）