ランボルギーニ ディアブロをレストモッドした総額約2億円の「エキセントリカ」を見に行ってきた。
カウンタックよりディアブロが好き
ランボルギーニと一言聞けば、スーパーカー世代ならばカウンタック、現代で言えばアヴェンタドールが思い浮かぶだろうか?
私は2000年代初期の車が好きで、ランボルギーニの中ではアウディ傘下直後のディアブロとムルシエラゴが好みである。
しかし、
「アウディ傘下のディアブロなどディアブロではない!
リトラクタブルヘッドライトのディアブロこそが真のディアブロである。」
と、言われたら私は口ごもってしまう。
が、その両方のデザインを組み合わせた理想的なディアブロが誕生した。
レストモッドとはどういう事か?
私が働いているカーショップは、先ず聞く事がない「レストモッド」という言葉であるが、「レストモッド」とは「レストア」と「モディファイ」が組み合わさった言葉である。
「レストア」は故障や劣化してしまった箇所を元の状態に復元するという意味で「モディファイ」には部品の一部を改装したり修正する意味がある。
この2つの意味が加わり「レストモッド」となっているが、今回エキセントリカ・カーズがディアブロをベースに現代風へとレストモッドした。
そのレストモッドされたディアブロが新木場の「ARTA MECHANICS & INSPIRATIONS」に特別展示されているという事で、仕事の合間に実車を見に行ったので紹介していきたい。
先ずARTA MECHANICS & INSPIRATIONSの行き方だが、非常に簡単なので安心して欲しい。
東京都江東区の新木場駅付近に店舗があり、新木場駅に到着後、有楽町線改札口付近にあるカレー店の近くの出口から降りて、
新木場一丁目方向に向かう。
その後は左手方向に向かい、
700m(約9分間)ひたすら直進で歩くと右手方向に黒いARTA MECHANICS & INSPIRATIONSの店舗が見えてくる。
※雰囲気的に入りづらいと思うが、そのまま入ってしまって問題ない。
Lamborghini Diablo Eccentrica
店舗に入るとフルカスタムされたNSX「LEGAVELO」が展示されていたが、こちらに関しては次回以降紹介していく。
店舗内の1番奥に今回お目当てのエキセントリカが展示されていた。
エキセントリカを目の前にした感想は、現代風というより、「2024年モデルの新型ランボルギーニ」と言われても遜色ないレベルの仕上がりだと感じた。日産の新型フェアレディZと同じように過去のディアブロのオマージュと言われても違和感もない程である。
エキセントリカは初期型のディアブロがベースとされていて、
アウディ 傘下前のディアブロのようにリトラクタブルヘッドライトではないが、ヘッドライトカバーが下から上へ上昇する仕組みになっているポップアップ式ヘッドライトに変更されてきた。
ヘッドライトはロービーム/ハイビーム共にLEDになり非常に明るい印象だった。
フロントバンパーはディアブロGTRをベースに
新たにデイライトも取り付けられ、LEDウィンカーとは個別にLEDが設けられ、ウィンカー点灯時にはデイライトが消灯する仕組みになっている。
牽引フックは改良されスタイリッシュになり、色分けされているのでワンポイントアクセントになっている。
スマートフォンで各ライトを点灯させたり、ポップアップ式ヘッドライトを開閉できたりと説明していただき、実際の反応速度も速かった事に驚いた。
ボンネットについては初期型と形状は変わっていないが、NACAダクトが加えられていた。
サイドで印象的なのが、ブレーキキャリパーに「Brembo」のロゴがある事だった。
今回レストモッドするにあたり、ブレーキは全て一新されたという。
現代基準でも問題ないレベルの制動力が加わっており、1990年代のブレーキングとは別物になっていると思われる。
サイドステップの形状も変わっており、タイヤハウスに繋がるダクトはメッシュ形状となっていた。
またカーボンファイバーのサイドスカートも追加されていた。
リアに移ると、
「Capristo(カプリスト)」のマフラーに目を奪われた。
ディアブロのマフラーは「成人向け」と規制を掛けても良いくらいに刺激的である。
そしてエキセントリカのカプリストマフラーは内部構造までも拘っており、エキゾースト音がどんな音なのか気になって仕方がなかった。
左右各2つの伝統的なテールライトもLEDに変更されていて、リアバンパーも全てメッシュグリルに変更されており統一感があった。
エンジンカバーのデザインも変更され、特に印象的だったのがルーフに備える、新たに六角形に形成されたエアインテークだった。
サイドスカートやエアインテーク等は3Dプリンターによって作られ、エキセントリカにはカーボンファイバーのパーツが多数取り付けられていた。
しかし、このエキセントリカで注目するのがインテリアである。
1980年代のデジタルメーターを思わせる、ピクセルメーターに目を惹かれた。
メーターが実際に稼働している光景を目にしたかったが残念であった。未来的でありつつ無駄な装飾は一切ないインテリアとアルミ削り出しのセンターパネルは2億円に相応しい作りとなっていた。
またプラスチック部品が一切見当たらなかったのと、ステアリングコラムがカーボン製?なのか、様々な箇所がアップグレードされていた。
エンジンは492psから550psに、最大トルクは580N•mから600N•mへチューンアップされているとのこと。
トランスミッションは5速MTから6速MTへ変更され、トランスミッションを載せ替えた訳ではなく、内部のギアを入れ替えたという。
オリジナルのディアブロをあらゆる面で凌駕しているエキセントリカだが、これから19台の生産する為の顧客探しに移るという。
制作期間は16ヶ月から18ヶ月で7台ほど生産枠が埋まっているらしい。
ディアブロオーナーかつ約2億円のお金を払えれれば世界でたった1台のオリジナルのディアブロが手に入るので是非検討してみて欲しい!?
今回親身に対応してくださったARTA MECHANICS & INSPIRATIONSの店員の皆様にこの場を借りて感謝いたします。