ASGの変速がおかしい…Up! クラッチ交換

Yuu

Up!が販売されてから10年経った。

最近は2012~2015年式のUp!の入庫が目立ってきた。

主な内容はスピードセンサー、ちょっとしたプログラムの改修程度なのだが、

距離数が伸びているUp!に関しては重整備が増えてきた。

その中でも今回はクラッチ交換となる。

お客様の問診内容は、

「走行中にシフトショックが大きかったり、ギア抜けしてシフトインジケーターが点滅した」

という内容だった。

あわせて読みたい
元アストンオーナーが探している。それなりにお手頃で壊れなそうなアストンマーティンの中古車とは?
元アストンオーナーが探している。それなりにお手頃で壊れなそうなアストンマーティンの中古車とは?

Up!はこちらの記事で触れたが、マニュアルミッションの変速の動作を全て自動で行っている。

その為ブレーキとアクセルペダルの2ペタルとなっていて、Up! GTIというマニュアルミッションの車両があるが基本はセミATの2ペダルになる。

このUp!のクラッチ交換目安は80,000~100,000kmでの交換を推奨している。

元々排気量が1,000ccと小さくクラッチの摩耗も少ないので乗り方次第ではあるが、100,000km以上クラッチ無交換の車両も普通にいる。

リフトに上げてトランスミッション周りの状況を確認してみる。

下廻り

下廻りはオイル汚れが無く状態は良好である。

Up!のクラッチ摩耗具合はクラッチアクチュエーターの先端部で判断できる。このアクチュエーターの先端がレリーズフォークを押してあり、押し込まれているレリーズフォークとトランスミッションケースとツライチ付近になったらクラッチ交換時期になる。

クラッチアクチュエーター

上の画像は入庫しているUp!のものとなる。

先程説明していた状態になっているのでクラッチ摩耗の可能性があると判断した。

お客様へ見積もりを渡し交換指示をいただいたので作業実施。

Up!のトランスミッションは2時間もあれば簡単に下ろせる。

取り外したトランスミッションには金属粉がかなり堆積していた。

トランスミッション

プレッシャープレートのダイヤフラムもかなりヘタっていて、クラッチを確認すると一目瞭然で摩耗していた。

プレッシャープレート
クラッチディスク

クラッチディスク、プレッシャープレートを交換後はシフトショックも和らぎシフトインジケータの点滅は問題なく解消された。その他にスロットルバルブ清掃とエアクリーナーの交換を実施し今回の作業は終了。

スロットルバルブ
スロットルバルブ
エアクリーナー

以下、Up!のクラッチ交換の明細である。

Up! クラッチ交換
部品名、料金、純正部品番号

交換工賃 63,000円
レリーズ レバー 18,920円 0CT141153C
プレッシャープレート 34,870円 03D141025D
クラッチディスク 44,000円 04C141031T
グリース 2,530円 G  000100
シール剤 12,000円 AMV18820003
ギアオイル2L 10,000円 G 052527A2
各ボルト類 14,000円

合計 199,320円

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT ME
Yuu
Yuu
整備士
現在29歳の男性。フォルクスワーゲンのプロショップでフロントスタッフをしています。 アストンマーティンDB9、マセラティ グラントゥーリズモを所有していました。 現在はメルセデスベンツ Cクラスに乗っています。 いかに安く維持するか日々節約との勝負でその奮闘記やちょっとした整備や雑談を紹介したいと思っています。
記事URLをコピーしました