横浜でアヴェンタドールの後継モデル「レヴエルト」を目撃したが、無音のランボルギーニは何だか不思議であった。
少し時間を潰していたら。
つい2日前の話になるが、個人的な用事があり横浜ベイホテル東急に宿泊していた。
遅い朝食を取った後の11:20頃だろうか?
ホテルのロビーから出た時に、鮮やかなグリーン色のやけに車高の低い車を見かけた。
直ぐにランボルギーニだろうと察しがついたが、今までとはサイドの雰囲気が違いリアが「チェンテナリオ」と類似していた。
しかし、車両の前へ移動するとフロントのデザインが以前見かけた「シアン」と同様のY字デイライトが点灯しており、ここで私は新型の「レヴエルト」であると初めて気づいた。
Lamborghini Revuelto
レヴエルトを目の前にして2~3分くらいしか時間が無かったのだが、その数分でも妙な違和感を感じた。
ランボルギーニの代名詞と言われる建物内に響き渡るアイドリング音が無いような気がした。
パワークラフトやクライスジーク、ノビテックといった社外マフラーが付いていると爆音になり離れていても気づくが、純正マフラーであっても存在感は他の普通車に比べて比にならない。
だがレヴエルトは本当に静かであった。
その理由はアヴェンタドールの後継にあたるレヴエルトは自然吸気V12エンジンのみではなく、プラグインハイブリッドシステムを新たに搭載しているからであった。
レヴエルトに搭載されているユニットは6.5L V12エンジン L539型の後継にあたる6.5L V12 L545 プラグインハイブリッドへと進化した。
フロント左右に各1つずつ、リアに1つと計3つの電気モーターを搭載されており、ギアボックスにはリバースギアは組み込まれておらず、電気的にリバースへ切り替わるという。
電気モーター単体の出力が187PSとなり、自然吸気V12エンジンの825PSと組み合わさる事によって、最高出力1015PSを生み出している。
以下レヴエルトの諸元表になる。
全長×全幅×全高 | 4,947×2,266×1,160mm |
車両重量 | 1,772kg |
エンジン型式 | L545 |
最高出力 | 1015ps |
最大トルク | 725N・m |
エンジン種類 | 自然吸気V12 プラグインハイブリッド |
総排気量 | 6498cc |
トランスミッション | 8速 DCT |
今回新しく採用されたL545エンジンは、最終型のアヴェンタドールより17kg軽く、トランスミッションはアヴェンタドールの7速シングルクラッチという現代のスポーツカーではやや古風な仕様から8速デュアルクラッチトランスミッションへ進化している。
これによって、レヴエルトは0~100km/hに2.5秒で達し最高速度は350km以上という並外れたスペックを手に入れた。
そしてレヴエルトにはEV専用のCittàモードがある。
このモードに変更する事によって、V12エンジンを始動せずに深夜のドライブに出かける時も近隣に迷惑を掛けずにガレージから脱出が可能になる。
EVモード時の航続走行距離は約6km~8kmとなり、距離は短いが自宅から離れるには充分である。
またプラグインハイブリッドにした恩恵でアヴェンタドール ウルティマエよりCO2の排出量を30%減少したと発表しているが、プラグインハイブリッドであるため航続距離が短くなると強制的にエンジンが始動し小さなバッテリーパックを充電制御に移行する。
レヴエルトのデザインを確認していく。
ヘッドライトのレイアウトとデザインは正にテルツォ•ミッレニオであり、
ランボルギーニはそれをレヴエルトから継承されている部分が多い。アヴェンタドールとは違いデイライトがヘッドライト内部に組み込まれておらず、Y字型のデイライトが独立しているが特徴的である。
またアヴェンタドールとは違い、フロントセンサーかは不明だが大型化されたセンサーが左右各1つずつ取り付けられている。
サイドは「チェンテナリオ」と「シアン」のデザインを融合させている。
左右のドアは「チェンテナリオ」からリアフェンダーは「シアン」に似ているような形状で、サイドのインテークダクトはブラックで色分けされていて、色合いのアクセントとなっている。
リアはチェンテナリオの巨大なディフューザーが目立つデザインをもう少し落ち着かせているが、十分に過激である。ダブルルーフも顕著に盛り上がっているのも確認出来る。
テールも同様のY字型テールを継承いるが、レヴエルトで最も特徴的なのがマフラーのエンドパイプの位置になる。
今までのランボルギーニとは違いマフラーが上部に配置されている。マクラーレンに近いレイアウトとなっていて、マフラーエンドを上部に位置する事でリアディフューザーを最大限に拡大し空力面での効果を増幅することができる。恐らくハイブリッドシステムが追加されたことによって上方排気にせざるを得なくなったと思われるが、画像を見るとエキゾーストパイプ間近にクーリングシステムの配管があるので、どういった熱処理をしているのか気になる所である。(社外マフラーに交換したら熱の影響でハイブリッドシステムのケーブルやクーラントホースは大丈夫なのだろか…)
続いてインテリアだが、アヴェンタドールよりもスタイリッシュになった印象である。
長く繋がっていたセンターコンソールは上下で分岐され、大型のセンターディスプレイが中央に位置する。
きっとエアコンシステムやオーディオシステムは全てパネルで操作すると形になり、これはフォルクスワーゲンやアウディと同様に操作性が悪いので個人的には物理スイッチにして欲しい所ではあるが、私には縁のない車であるので意見を言う筋合いは無い。。。
特にインテリアで気に入っているのがセンターのエアコンダクトで今までにない独創的なデザインである。
本当にランボルギーニなのか?と思うくらいに電気自動車みたいなインテリアではあるが、今後のランボルギーニのトレンドになっていきそうである。
最後に価格になるが、車両本体価格は6,543万円である。最近の発表されたヴァンテージもだが全体の新車価格が上昇傾向な雰囲気だ。
この新型ランボルギーニは現在2026年まで予約が埋まっており、販売台数は過去最多になるそうなので数年後は都内で多く見かけるランボルギーニになる日が近いかもしれない。
出典:The Lamborghini Terzo Millennio Is An Electric Supercar Like No Other (guysgab.com)
出典:Lamborghini reveals 1015hp hybrid V12 powertrain – PistonHeads UK