フォルクスワーゲンの電気自動車ID.4ついて考えてみる。
今後の将来を考えると整備士の仕事は確実に減ってくる。
現在フォルクスワーゲンが電動化に向けて本腰を入れて取り組んでいるのが明らかになっている。
日本にはまだID.4しか正規輸入がされていなく、これからコンパクトカーが主流な日本においてID.3が導入がされるのは間違いないと思う。
フォルクスワーゲングループは2023年上半期(1~6月)での電気自動車の販売台数は約32万台。
その中でもフォルクスワーゲンは商用車含めて177,100台と全体の半分を占めている。
世界全体では電気自動車への乗り換えが増えてきているが、
日本に住んでいる私が感じているのが日本はまだまだ根強く化石燃料を使う車に乗り換える傾向が強い。
(私自身もまだ電気自動車に乗る気はない)
そういった中で電気自動車に目を通しても、
テスラは既に浸透してきて良く走っており、
IONIQ 5も稀に見るのだが、ID.4は東京や横浜へ出掛けても1度も見た事がない。
正規ディーラーで働く友人から話を聞くと会社名義で1台売れたのみだと言う。
そろそろ日本導入にされて1年くらい経つが、今後も売れる予感がしないID.シリーズ。
ID.4には突出した魅力があるのだろうか?
ID.4に乗った事があるが、第一印象に想像以上に車両が大きく見える。
基本スペックはこの通りになる。
ID4の見た目は、フロントはトヨタ アクアの様なデザインでリアはホンダのヴェゼルに酷似している。
リアに関してはほぼ見分けが付かない。
そしてテスラ、ヒョンデ、アウディやメルセデスと言った他社の電気自動車と比べて可愛らしいポップなデザインとなっている。
現行のティグアンやゴルフ8、T-ROC、ポロ、これらのエクステリアデザインはとても高級感があり、価格に見合ったエクステリアデザインだと思う。
しかしそれと対照に現行のフォルクスワーゲンはインテリアのコストカットが余りにも酷い。
特に私が残念に感じたのが、
ゴルフ8のメーター下の収納とポロのルーフグラブハンドルが無くなった事だ。
2つとも細かなコストカットの一部ではあるが、
大衆車と謳っているフォルクスワーゲンが日常使いに少し不便さを感じさせるのは本質から外れている様な気がする。
更にコストカットでは無いが、新しく採用したにも関わらず致命傷になったインテリアが2つ。
エアコンスイッチの廃止
静電式ステアリングホイールスイッチ
この2点だ。
上記の2つを採用している
ゴルフ8の各上位グレード、R-Line、GTI、R
静電式ステアリングホイールを採用している
T-ROC Rやティグアン
実際に上記の車種に乗っているお客様にも使いづらいと聞いた。
使ってみるとタッチの感触が気持ち悪く、ボタンを押してるのか押せてないのか判断しづらい。
走行中に音楽を聴きながら次の曲にスキップしようとすると度々ステアリングヒーターのスイッチが押さるのが非常にストレスを感じる。
ID.4にも静電式ステアリングホイールスイッチが採用されているが、レイアウトが少し変更されている。
これらのインテリアが原因で世界各国のオーナーから良い評価を得られていない。
ゴルフ8のフェイスリフト、新型パサートは引き続き両方とも採用しているのが確認されている。
批判をされているにも関わらず採用するのが
寧ろ顧客の気持ちを逆撫でする様にしか思えないが、流石に新型ティグアンではそう言った問題を改善すると現CEOのトーマス・シェファーがコメントを残したそうだ。
見た目にこだわり過ぎるが故に使い辛さが増してしまったのは明確なので是非改良してほしい。
ID.4を1日借りて、直ぐに改良した方が良い部分が次々に湧いてきた。
停車時にブレーキの踏力に対してのブレーキ効きが弱く怖くなる時があった。
これはゴルフ8にも言えるのだが、
ブレーキマスターシリンダーが新世代の物となりバキュームシステムを使わない為に減速時に違和感を感じる様になった。
これに関しては実際に乗らないと分からないのだが、
日頃他のフォルクスワーゲン車に乗っている私として、前の車に突っ込みそうになるくらいの違和感。
走行に関しては電気自動車であるが為にトルクフルな加速で街乗りや高速道路での使用に不満は無かった。
ID.シリーズでに直して欲しい機能が2つ。
降車時のアラーム
ワイヤレスcarplayの導入
降りる時の降車アラームだが実際に聞いてみて欲しい。
降車時に毎回このアラームが鳴り正直イライラする。
更にバック時にシートベルトを外し運転席窓から顔を出して駐車しようとすると降車アラームが鳴りID.4の電源がシャットダウンされ動かなくなる。
このアラームが鳴るギミックはシートに搭載してある着座センサーの影響である。
ID.4はヒートポンプ式のエアコンユニットが搭載されていないので、冬場での使用時に電費が悪くなる。
そしてワイヤレスApple CarPlayが採用されていない。。。
非常に疑問に思うのだが、700万円近い車両に何故搭載しなかったのが理解が出来ない。
ゴルフ8、パサート等は装備されているのにも関わらずID.4はtype C端子にケーブルを繋がない限りCarPlayは使用できない。
私はフォルクスワーゲンの純正ナビが余りにも性能が悪いので、CarPlayでのナビゲーションシステムを利用し、
音楽はSpotifyで聞いている為にこれは改善してID.3やID.Buzzに導入されて欲しい部分だ。
ID.4について色々と述べたが、
最終的には車両価格をより下げないと本当に厳しいと思う。
このままでは日本市場でのID.シリーズは全く相手にされなくなる。
そもそもフォルクスワーゲンに600万円以上出して購入するお客様が少ない。
ID.Buzzは1000万円近くなるらしいが、誰が買うのだろうか…
現時点でID.4の購入予算があればボルボ XC40、ジャガー Iペイス、アウディe-tronスポーツバックのどれかに私は乗ると思う。
今思えばXL1から様々な着想を得れば、フォルクスワーゲンもアウディの様な高級感ある電気自動車を作れたと私は思う。
そして最近になりフォルクスワーゲンがXpeng Motors(シャオペン)に1兆円近く投資すると発表され今後ID.シリーズがエクステリア、インテリア共に大きく変化を見せてくれる事に期待する。