フォルクスワーゲン
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ゴルフ7・パサート・ポロなどでオイルドレンボルトが締まらない原因は?オイルパンのねじ山修理を実施した。

Yuu
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オイルワーニングが点灯した

オイル交換の最後、ドレーンボルトを締めた時に「スカッ」と手応えが抜ける。

工具を握る手に伝わってくる、あの嫌な感覚。規定トルクが掛からないこの症状が出たら、オイルパン側のねじ山が損傷している可能性がある。

今回入庫したゴルフ7が、まさにその状態だった。点検すると通常とは異なる長いドレーンボルトが使用されていて、オイルパン側の雌ねじは保持力を失いかけていた。

オイルパン交換も頭をよぎったが、今回はM16×1.5のタップでねじ山を修正し、社外品の径が大きいドレーンボルトで対応している。

修理に使った部品自体はタップレンチとタップ、ボルトとワッシャーで約3000円で揃えられる。しかしこの作業は一度の失敗がオイルパン交換に直結する。

「安く簡単に直せる方法」として安易に真似することはオススメできない。

原因と修理工程、費用、オイルパン交換との判断基準まで、順番に紹介していきたい。

ドレンボルトを締めてもトルクが掛からない

オイル交換は整備の中でも基本中の基本の作業となる。ただ最後の工程であるドレーンボルトの締め付けには私のショップではダブルチェックを欠かせない。

上記は実際の動画になるが、ドレーンボルトを締めも永遠にラチェットが回り手応えがない。締めても規定トルクに届く遥か前にボルトが逃げていくような、嫌な感覚だけが返ってくる。

この症状で考えられるのは、オイルパン側の雌ねじが削れて保持力を失いかけている状態。俗に言う「ねじ山が潰れた」状態だ。

このまま無理に締め込めば損傷はさらに広がるし、緩いトルクで誤魔化して返せば、走行中のオイル漏れやボルト脱落につながりかねない。エンジンオイルが抜け落ちれば、最悪エンジン本体を壊す話になってくる。ここは一度手を止めて、状態を確認することにした。

今回入庫したゴルフ7の使用環境

お客様に伺うと、この車両は走行距離が8万kmを超えた頃から、オイル交換をカー用品店で行うようになったとのことだった。

ドレーンボルトを外して確認すると、付いていたのは通常とは異なる長いボルト。見慣れた純正のドレーンボルトとは明らかに違う。長さの合わないボルトはねじの掛かり方が変わり、締め付けの力も本来とは違う場所に掛かるため、ねじ山の損傷をさらに広げる要因になる。

オイルパン側のねじ穴を確認すると、雌ねじは案の定削れていて、規定トルクを保持できない状態になっていた。

ここで確認できたのは、次の2点となる。

  • 純正より長いドレーンボルトが装着されていた
  • オイルパン側のねじ山が損傷し、規定の締付トルクを保持できない状態だった

正直なところ、この状態で車両が返却されていたこと自体が引っ掛かる。

入庫したカー用品店ではゴルフに適合しないドレンボルトが取り付けられていたとは判断できないが、ねじ山が損傷した状態のまま、利用者への十分な説明も無かったのだとすれば、看過できない対応だと思う。

いつ、どの作業でこの状態になったのかを示す材料は無い。長いボルトが原因でねじ山が削れたのか、それとも以前からねじ山が損傷していて、その対処として長いボルトが選ばれていたのか。

なお今回は、事実関係を整理した上で、利用していた店舗へ修理費用を請求する対応になっている。

ただ、この記事で伝えたいのは特定の店舗への批判ではなく、「こういう状態の車両が実際にある」という事実と、同じ症状に気付いた時の判断材料の方だ。

長いドレーンボルトは必ずしも作業ミスとは限らない

長いドレーンボルトが入っているからといって、必ずしも直前の作業者が間違ったボルトを取り付けたとは限らない。走行距離が増え、純正の短いボルトが掛かる入口側のねじ山が弱くなると、奥に残っているねじ山を使うため、補修として長いボルトが選ばれていることもある。

実際、走行距離が多い車両では次のような流れをたどることがある。

  • 純正ボルトが使用する入口側のねじ山が、繰り返しの脱着や締めすぎによって損傷する
  • 純正の短いボルトでは、掛かるねじ山が足りず、締付トルクを保持できなくなる
  • 奥側に残っているねじ山を利用するため、応急的に純正より長いドレーンボルトが使われる場合がある

この場合の長いボルトは、応急的あるいは一時的な補修として採用されたもので、「壊した証拠」ではなく「すでにねじ山へ問題を抱えていることを示す手掛かり」に近い。長いボルトを見つけたら、過去のねじ山損傷を疑って点検する、という順番になる。

もちろん、もう一方の可能性もある。適合確認をせずに取り付けられた、単純に不適切なボルトのケースだ。

長いボルトを取り付けられていた時、反射的に純正の短いボルトへ戻したくなるかもしれない。ただ、これは状態を確認しないまま行うと危険な判断となる。入口側のねじ山が失われていれば、短いボルトでは十分なねじ山へ届かず、結局トルクを掛けられない。

なので今付いている長いボルトを引き続き使用しく必要がある。

オイルパンのねじ山が損傷する主な原因

ドレーンボルトが締まらなくなる背景には、いくつか典型的な原因がある。

締めすぎ

一番多いのが、規定トルクを超えた締め付けとなる。トルクレンチでトルク管理を行わずにメガネレンチで締めようとすると雌ねじ側に過大な力が掛かる。アルミ製のオイルパンは鉄に比べて柔らかく、繰り返し過大な力を受けるとねじ山が削れやすい。過去の締めすぎや修理でねじ山が弱っていれば、その後は正しいトルクでも損傷が進むことがある。

ボルトを無理矢理締めこむ

ボルトを入れた時に削られてしまったねじ山が他のねじ山に残ってしまうケースがある。ドレンボルトを再利用した際にドレンボルトの入りが悪くても、「元々付いていた物だから大丈夫だと」無理矢理工具で締め込むと、雌ねじの入り口を削りながら進んでいく。

最初の数山が崩れると、以降はねじ山が崩れトルクが掛からなくなる。

適合しないドレンボルト

ねじ径やピッチが異なるボルトや、適合確認をしていない長さのボルトの使用も損傷の原因になる。一見締まっているように見えても、ねじの当たり方が本来と違えば損傷は静かに進行していく。前章で書いた通り、長いボルトそのものが悪いのではなく、寸法と当たり方が車両に合っているかどうかが問題となる。

ドレンワッシャーの再利用

ここもオイル漏れトラブルが多い項目になる。

ドレンワッシャーは潰れることで密着するタイプが多く、再使用すると本来のトルク感が出ずに締め増しへつながりやすい。オイル滲みの原因にもなる部分で、必ず新品交換しなければならない消耗品となる。

このほか、ワッシャーが残ったまま締めた場合や、ボルト側のねじ山が変形しているケースも実際にあった。

異なる店舗でオイル交換するときに注意したいこと

先に書いておくと、「カー用品店だから壊れる」「店を変えると必ず壊れる」という話ではない。

どこで作業するかよりも、どう作業されているかが本質となる。

ただ、複数の店舗を行き来していると難しくなる点があるのも事実だ。

  • 前回、どのようなドレーンボルトやワッシャーが使用されたのか、作業履歴を追いにくい
  • 締付トルクや工具の使い方など、締付管理の方法が店舗ごとに異なる
  • 不適切な補修が行われていても、次の店舗で発見されるまで、その状態が残り続ける

今回のケースも、整備履歴が一貫していれば「いつから長いボルトが付いていたのか」「どんな意図で選ばれたのか」を辿れたはずだった。

同じ店舗へ依頼し続けることには、使用したオイル規格やボルト・ワッシャーの状態、オイル消費量の変化を継続して把握してもらえて、万一の際に作業履歴を確認しやすいというメリットがある。

そして店舗名よりも大事なのは、車両に適合する部品を使っているか、トルクレンチで締付管理をしているか、ワッシャーを適切に交換しているか、VW承認規格のオイルを理解しているか、作業内容を記録しているか…という中身の方だ。

オイル交換を依頼する際の判断材料にして欲しい。

今回はオイルパンを交換せずねじ山を修正

損傷はドレーン穴周辺に限られていて、お客様も費用を掛けたくなく修正後も十分なねじの掛かりを確保できると判断できたため、今回はオイルパン交換ではなく、ねじ山修正を選択した。

タップレンチやタップはネット購入がオススメでドレンボルト等はアストロプロダクツなどで手に入れられる。

01
M16×1.5のタップでねじ山を修正する:

通常どおりエンジンオイルを排出したあと、 M16×1.5のタップをタップレンチにセットし、 オイルパンのドレーン穴へ慎重に挿入する。

ここからが作業の中で最も重要な工程となる。 タップがオイルパンに対して斜めに入れば、 その時点で修復不能になりかねない。

元のねじ穴と同心になるよう、 いつも以上に慎重に角度を確認しながら、 少しずつタップを進めていった。

M16×1.5のタップを使用してオイルパンのドレーンねじ山を修正する作業
M16×1.5のタップを、元のねじ穴と同心になるよう慎重に挿入する
重要ポイント タップを回し始める前に、前後左右から角度を確認する。 最初から強い抵抗がある場合や、斜めに入っている感覚がある場合は、 無理に回さず一度抜いて位置を修正する。
02
数回転ごとに切粉を除去する:

タップは一気に奥まで通さず、 数回転進めるごとにいったん戻し、 タップに付着した切粉を取り除く。

この作業を繰り返しながら、 徐々にドレーン穴の奥側までねじ山を修正していった。

地味な工程ではあるが、ここを雑に進めると、 発生した切粉がオイルパン内部へ入り込むリスクが高くなる。

タップ作業で発生した切粉を除去する工程
数回転ごとにタップを戻し、付着した切粉を丁寧に除去する
03
新しいエンジンオイルを流して切粉を排出する:

どれだけ丁寧にタップ作業を行っても、 切粉がオイルパン内部へ入る可能性を 完全にゼロにすることはできない。

切粉が残れば、エンジンオイルとともに エンジン内部を循環する可能性がある。 そのため、ねじ山の修正後はドレーンボルトを取り付けない状態で、 新しいエンジンオイルを2〜3L程度流した。

新しいオイルをオイルパン内部へ通すことで、 残っている可能性がある切粉を ドレーン穴から洗い出している。 洗浄に使用した新品オイルはそのまま廃棄した。

新しいエンジンオイルを流してオイルパン内部の切粉を排出する作業
ドレーンボルトを取り付けず、新しいオイルを流して切粉を洗い出す
切粉残留に関する注意 この方法を実施しても、 オイルパン内部から切粉を完全に除去できる保証はない。

切粉の残留リスクが高いと判断できる状態では、 オイルパンを取り外して洗浄する方が確実であり、 無理に車上での修理を選ぶべきではない。

04
修理用ドレーンボルトを取り付ける:

修正したねじ山へ、 修理用ドレーンボルトを新品ワッシャーとともに取り付ける。

最初から工具を使って締め込まず、 ボルトが手でスムーズに入り、 最後まで引っ掛かりなく回ることを確認する。

手締めで正常に入ることを確認したあと、 トルクレンチを使用して締付確認を行った。 今回の車両と使用した修理部品では、 30Nmで締付確認を行っている。

修理用ドレーンボルトを新品ワッシャーとともに取り付ける作業
修理用ドレーンボルトを取り付け、トルクレンチで締付状態を確認する
締付トルクについて 30Nmは、今回の車両と使用した修理部品の組み合わせで 確認した数値となる。 車種、オイルパンの材質、ボルト、ワッシャー、 修理部品の仕様によって指定値は異なるため、 すべての車両へ一律に適用できる数値ではない。

最後にトルクレンチがカチッと反応し、 修正したねじ山で締付トルクを保持できた瞬間は、 正直ほっとした。

ねじ山修正は失敗が許されない

ここまで読んで「タップとボルトがあれば直せそう」と感じた人もいるかもしれない。ただ、この作業を気軽に勧められない理由をはっきり書いておきたい。

タップ作業のリスク

  • タップを斜めに入れると修復不能になる可能性がある。 元のねじ穴と同心に加工する必要があり、 やり直しは基本的に利かない
  • 切粉がオイルパン内部へ入り、残留すれば エンジン内部へ悪影響を与える恐れがある
  • オイルパンの肉厚が不足していれば修理できない。 亀裂や変形がある場合も、ねじ山修正では対応できない
  • すでにオーバーサイズ加工されている場合、 再修正できないことがある
  • 修理用ボルトの締付トルクは純正ボルトと同じとは限らず、 車種や修理部品ごとに指定の確認が必要
  • 作業後は必ず漏れ確認が必要

一度の失敗がオイルパン交換に直結する。不安があるなら、最初から正規ディーラーでのオイルパン交換か専門店での修理を選んだ方がいい。なお「数回転ごとに戻して切粉を除去する」のは今回行った進め方で、すべてのタップ作業に一律で当てはまる絶対的な手順というわけではない。
以下の内容を確認。

修理後の確認項目
  • 修理用ドレーンボルトが手でスムーズに入り、 最後まで異常な引っ掛かりが無いこと
  • トルクレンチを使用し、締付トルクを確認できたこと
  • エンジン始動後、ドレーンボルト周辺にオイル漏れが無いこと
  • 約20kmのロードテスト後にも、 ドレーンボルト周辺に漏れが無いこと

ロードテスト後のドレーン周りが乾いているのを確認して、ようやくお客様へ返却できた。

ゴルフ7 オイルパンドレーンボルト修理工賃

ゴルフ7 オイルパン修理 GOLF 7 — OIL PAN DRAIN BOLT THREAD REPAIR
作業内容・使用部品 料金
オイルパン修理工賃 ねじ山修正・締付確認・約20kmのロードテスト込み 13,000円
修理用オイルドレーンボルト オイルパンねじ山修正後に使用 500円
ドレーンワッシャー 新品交換 200円
エンジンオイル代 切粉排出用の洗浄オイルおよび交換用オイル 19,000円
部品・油脂代合計 19,700円
税抜き参考小計 32,700円
税込み参考価格合計 35,970円

ねじ山修正とオイルパン交換はどちらがよいか

ねじ山修正が検討できる場合
  • 損傷がドレーン穴周辺に限られている
  • オイルパンに亀裂や大きな変形が無い
  • 修正後も十分なねじ山の掛かりを確保できる
オイルパン交換を優先したい場合
  • オイルパンに亀裂がある、ドレーン穴周辺が大きく変形している
  • すでに複数回の修正が行われている
  • オーバーサイズ加工でも保持力を確保できない
  • 切粉を安全に除去できない
  • 修理後に漏れや緩みが再発した

もう一つ大事な点として、ねじ山修正は「これで一生安心」という永久修理とは限らない。
使用する修理部品や損傷状態によっては、応急的、あるいは限定的な修理になる場合がある。

そしてオイルパンを純正品交換すると部品代だけで約8万円、工賃が約1.5万円掛かり合計約10万円近く請求される可能性がある。

今回もロードテストまで確認した上で返却しているが、以降のオイル交換ではドレーン周りの状態確認がより重要になる。

再発を防ぐためのオイル交換時の注意点

オイル交換時に依頼・記録しておきたいこと
  • 可能であれば、純正のドレーンボルトとワッシャーを持ち込み、 オイル交換時に使用してもらう
  • 純正と異なる長さのボルトが装着されていた場合は、 取り外した段階で連絡をもらい、 確認せずに純正の短いボルトへ戻さないよう依頼する
  • ドレーンワッシャーは再使用せず、 ボルトとオイルパンに適合する新品へ交換する
  • ドレーンボルトは、 トルクレンチを使用して30N・mで締め付けるよう依頼する
  • 使用したエンジンオイル、ドレーンボルト、ワッシャー、 作業日を記録して残す

自分で交換する人はもちろん、店舗へ依頼する場合も、この辺りを意識している店かどうかは見ておきたいポイントになる。

⚠ オイル交換前に用意しておきたいドレーン部品
  • ドレーンボルトは、車種やエンジンによって 長さ・ねじ径・ピッチが異なるため、 購入前に適合を確認する
  • ワッシャーは再使用せず、 ドレーンボルトとオイルパンに適合する 新品ワッシャーへ交換する
VW DRAIN BOLT
VW エンジンオイルドレーンボルト

※商品名に「VW対応」と記載されていても、 すべての車種やエンジンへ適合するとは限らない。 購入前に年式、型式、エンジン型式、 現在装着されているボルトの寸法を確認してほしい。

補足:ドレーンボルトだけでなく、オイル規格も確認したい

今回のねじ山損傷と直接の因果関係は無いが、オイル交換つながりでもう一つ確認して欲しいのがエンジンオイルの規格となる。

エンジンオイルは「純正かどうか」だけでなく、車両が指定するVW承認規格に適合しているかが重要だ。純正オイルは適合判断がしやすく安心できる選択肢の一つだし、社外オイルでも必要なVW承認を正式に取得していれば使用できる場合がある。逆に、粘度表記が同じでも必要な承認規格を満たしているとは限らない。必要な規格は車種、年式、エンジン型式によって異なるため、取扱説明書や整備資料、車台番号に基づく部品情報で確認して欲しい。

GPFとローSAPSオイルの関係

2010年代後半以降、欧州の排出ガス規制強化に伴い、 直噴ガソリンエンジンを中心にGPF (ガソリンパティキュレートフィルター)を装着する車が増えている。 排気中のすす(粒子状物質)を捕集するフィルターで、 ディーゼルのDPFのガソリン版と考えると分かりやすい。

エンジンオイルの一部は、ブローバイガスやわずかなオイル消費を通じて 燃焼室へ入る可能性がある。 オイルに含まれる金属系などの無機成分は燃焼後に「灰」として残り、 GPFやDPFへ蓄積していく。 厄介なのは、すすは条件が整えば再生 (高温での燃焼)によって処理できるのに対し、 灰は基本的に再生で燃やして除去できないという点だ。

そこで意味を持つのが、 ローSAPSと呼ばれる承認規格のオイルとなる。 ローSAPSは「添加剤がほとんど入っていないオイル」ではない。 硫酸灰分、リン、硫黄などの含有量を規定の範囲に抑えつつ、 必要な性能を確保するよう組成が管理されたオイルのことだ。 GPFやDPFが付いた車両で指定の承認規格を守ることには、 フィルターへの灰の蓄積を抑えるという明確な意味がある。

なおGPFの採用時期や装着の有無は、 車種、エンジン、仕向地によって異なる。 自分の車両が該当するかは、整備資料などで確認してほしい。

また純正オイル以外で現在購入できて、ACEA規格で定められているローSAPSオイルは以下に紹介しているが、先ずは自身の所有している車両がどのオイルを使用しているか確認してもらいたい。

画像はゴルフ8

表を見ても分からない場合は、ボンネットを開けてボンネットロック付近にシールが貼ってあるのでそちらを確認してほしい。

※5W-30 フォルクスワーゲンの承認規格となるVW 504 00に使用し合計6Lの購入をオススメする。

どちらもACEA規格 C3となり5W-30ではC2/C3のMid-SAPSが主流となる。

MOBIL 1 5W-30
Mobil エンジンオイル 5W-30 SP GF-6A 3L
ガソリン・ディーゼルエンジン車用

※オイルは粘度だけでなく、車両が指定するメーカー承認規格や取扱説明書の指定を確認したうえで選んでほしい。

CASTROL EDGE 5W-30
Castrol エンジンオイル 5W-30 EDGE API SQ 3L
ガソリン・ディーゼル車両用

※エンジンオイルは粘度だけでなく、車両が指定するメーカー承認規格や取扱説明書の指定を確認したうえで選んでほしい。

ACEA規格ではCカテゴリー全体をローSAPSというが、厳密には

ACEA Cカテゴリー|SAPS・HTHS比較
LOW SAPS / MID SAPS
Low SAPS 低灰分

硫酸灰分・リン・硫黄(SAPS)をより低く抑えたオイル。DPF・GPF・触媒など、排ガス後処理装置への負担を抑える方向の規格になる。

Mid SAPS 中灰分

SAPSを低減しつつ、Low SAPSより許容値を広くしたカテゴリー。C2・C3・C5・C6・C7がこのグループに入る。

規格 SAPS 硫酸灰分 リン 硫黄 HTHS 性格
C1 旧規格 Lowest SAPS 0.5%以下 0.05%以下 0.2%以下 2.9以上 旧・超低SAPS
C2 Mid SAPS 0.8%以下 0.07〜0.09% 0.3%以下 2.9以上 省燃費寄り
C3 Mid SAPS 0.8%以下 0.07〜0.09% 0.3%以下 3.5以上 高HTHS
C4 Low SAPS 0.5%以下 0.09%以下 0.2%以下 3.5以上 低SAPS+高HTHS
C5 Mid SAPS 0.8%以下 0.07〜0.09% 0.3%以下 2.6〜2.9未満 低粘度・省燃費
C6 Mid SAPS 0.8%以下 0.07〜0.09% 0.3%以下 2.6〜2.9未満 C5+LSPI等対策
C7 Mid SAPS 0.8%以下 0.07〜0.09% 0.3%以下 2.3〜2.6未満 0W-16・省燃費重視
SAPSとは、硫酸灰分(Sulphated Ash)・リン(Phosphorus)・硫黄(Sulphur)の総称になる。数値が低いほどDPF・GPF・触媒への影響を抑える方向になるが、「Cの数字が大きいほど高性能」という意味ではない。車両メーカーが指定するACEA規格やメーカー承認規格に合わせて選ぶことが重要になる。
  • と分類されている。

またゴルフ8世代から主流となっている0W-20の社外オイルは以下になる。

※0W-20 フォルクスワーゲンの承認規格となるVW 508 00に使用し合計6Lの購入をオススメする。
どちらもACEA規格 C5となり0W-20ではC5/C6のMid-SAPSが主流となる。

MOTUL SPECIFIC 0W-20
MOTUL Specific 508 00 / 509 00
0W-20 100%化学合成エンジンオイル 5L

※エンジンオイルは粘度だけで選ばず、車両にVW 508 00/509 00などの指定承認規格があるか確認したうえで使用してほしい。

CASTROL EDGE 0W-20
Castrol エンジンオイル 0W-20 EDGE API SQ 4L
ガソリン・ディーゼル車両用

※エンジンオイルは粘度だけでなく、車両が指定するメーカー承認規格や取扱説明書の指定を確認したうえで選んでほしい。

よくある質問(F&Q)

GOLF 7 OIL PAN DRAIN BOLT THREAD REPAIR — FAQ
Q1
ドレーンボルトが空回りしても、そのまま走行できる?
A 絶対にNG。 保持力を失ったボルトは走行中に緩み、 オイル漏れやボルトの脱落につながる恐れがある。 オイルが抜ければエンジン本体の損傷に直結するため、 気付いた時点で修理を受けてほしい。
Q2
オイルパンのねじ山修正はDIYできる?
A タップと修理用ボルトがあれば作業自体は可能に見えるが、 元のねじ穴と同心に加工する角度管理、切粉の管理、締付トルクの確認 まで含めて成立する作業となる。 一度の失敗がオイルパン交換に直結するため、 不安がある場合は専門店への依頼をオススメする。
Q3
オーバーサイズのドレーンボルトを入れれば永久修理になる?
A 損傷状態や使用する部品によって異なり、 永久修理になるとは限らない。 応急的または限定的な修理になる場合もあるため、 修理後はオイル交換のたびにドレーン周辺の状態を確認してほしい。
Q4
純正より長いドレーンボルトが付いていました。作業ミス?
A それだけでは判断できない。 入口側のねじ山が損傷し、 奥側に残っているねじ山を利用する補修として 長いボルトが使われている場合もあれば、 適合確認をしていない不適切な部品の場合もある。 ねじ径、ピッチ、ボルトの長さ、ねじ穴の深さ、 底付きや内部干渉の有無 を確認したうえで、問題が無ければ以降も同じ長さの ドレーンボルトを使用することをオススメする。
Q5
長いボルトを純正の短いボルトへ戻せば直る?
A 入口側のねじ山がすでに失われている場合、 純正の短いボルトでは奥側のねじ山まで届かず、 締付トルクを保持できない可能性がある。 状態を確認しないまま短いボルトへ戻すのは避けてほしい。 一方で、現在の長いボルトを無条件に使い続ける場合も、 底付きやオイルパン内部への干渉が無いか確認が必要となる。
Q6
オイルパンを交換するといくら掛かる?
A 車種、エンジン、オイルパンの材質、 サブフレームや排気系の脱着の有無によって 作業内容が大きく変わるため、一概には言えない。 正確な費用を知りたい場合は、 車台番号を基に販売店や専門店で見積もりを取る のが確実となる。
Q7
社外オイルを使うとGPFが詰まる?
A 純正か社外かだけでは判断できない。 重要なのは、 車両が指定するVW承認規格を満たしているか どうかとなる。 指定された承認を取得した社外オイルなら使用できる場合がある。 一方で、粘度だけを合わせた未承認オイルの継続使用は避けたい。
Q8
ドレーンワッシャーは毎回交換するべき?
A 基本的には車両や部品の整備指示に従い、 新品交換をオススメする。 締め付けによって潰れて密着するタイプのワッシャーを再使用すると、 正常な密着を得られず、 締付不良やオイル滲みの原因になりやすい。

まとめ

この記事のポイント
  • ドレーンボルトにトルクが掛からない場合、 オイルパン側のねじ山損傷の可能性がある
  • 今回の車両は、純正より長いドレーンボルトが使用され、 ねじ山が規定トルクを保持できない状態だった
  • 長いボルトが付いているからといって、 必ずしも作業ミスとは限らない。 過去のねじ山損傷に対する補修の可能性もあり、 原因は寸法と状態を確認してから判断する
  • タップ作業は一度の失敗がオイルパン交換に直結する。 切粉対策まで含めて、安易なDIYは推奨しない
  • 損傷状態によっては、 オイルパン交換が正解になる
  • 再発防止の基本は 「適合部品・新品ワッシャー・トルク管理・記録」 となる

ドレーンボルトの締め付けは、オイル交換の最後のほんの数秒の工程だ。ただ、その数秒に車両の状態と作業の質がはっきり出る。同じ症状で困っている人や、オイルパン交換を勧められて迷っている人の判断材料になれば嬉しい。

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  1. ドルフィンRおやじ

    おはようございます!
    お盆は如何でしたかー!
    良い休暇になったでしょうか!
    私は毎日のようにあちらこちらを奥様の要望でドライブしてました!(笑)
    お盆直前にディーラーにもよってみますと、なんとオイルの在庫及び入庫が少なく、交換は待ってもらえないか?と相談がありました!(笑)
    12月に1年点検があるのでその時にでも…と!
    どうしても交換しなければならない車両から優先的に行っているようで、交換順番待ちリストには入れてくれるみたいです!(笑)
    金額は相変わらずいい金額でしたが! もう少し待ってみようかな?

    オイルパンのお話ですが、フォルクスワーゲンは樹脂製なんですね!
    知り合いでアルテオンに乗られている方がおり、オイル漏れしていたらしくディーラーに持っていったら20万円の見積もりだったらしいです!(笑) オイルパンの交換のようで!
    これだけ暑いと涼しい環境で生まれた欧州車にとっては厳しい条件でしょうね!
    私も最近は運転するときにできるだけ音楽をかけずにエンジンをかけるときから車の音、挙動を気にしながら乗るようにしています。

    特に問題は無いのですが、車に乗るたびにソフトウェア更新が出てきてその都度更新はするのですが毎日出てきます。
    車を動かすには何の問題もないのですが…。
    ディーラーに話したら最近その件の問い合わせも多いようです!
    そちらもできれば1年点検時に一緒にお願いできませんか?と言われてしまいました!(笑)
    困ったもんです!(笑)
    Yuuさんのお客様ではソフトウェア更新の問題は出てませんか?
    何かあればご教示お願い致します。

    それでは!

    • Yuu

      こんばんは!

      ドルフィンRさん、コメントありがとうございます!!
      お盆は実家に戻りお墓参りや親戚の付き合いもあったりと、忙しい日々を過ごしていました。
      ドルフィンRさんはドライブも楽しまれたそうで良かったです。

      正規ディーラーのオイル交換は在庫がなく、非常に厳しい状況とのことです。
      8月末~9月初旬に掛けてオイルが随時補充されるとの情報もありますので、もしかしたらお声が掛かるかもしれません、、
      オイルパン交換で20万円はどうも高過ぎる金額に思えますが、2.0Lエンジンは樹脂カバーを所々使用しているのでオイル漏れが起きやすい傾向になります。。。

      私の方もソフトウェア更新の症状で来店されるお客様が多く、現在はとりあえず引き続き更新をして欲しいとお伝えしております。

      こちらの件に関しては情報が入り次第ご連絡させていただきます!

      体調に気をつけて夏をお過ごしください。

ABOUT ME
Yuu
アストンマーティンDB9やマセラティグラントゥーリズモ、メルセデスベンツCクラスを過去に所有し、現在はジャガーFタイプと三菱エクリプスクロスを愛車とする30歳の整備士が運営するブログ「タチバナ記録簿 」。 フォルクスワーゲンのプロショップでフロントスタッフとして働く著者が、輸入車の維持費を安く抑える節約術や日常のメンテナンス、ちょっとした雑談をリアルに紹介。 高校生時代からの車への情熱を交え、初心者からベテランまで役立つ情報を発信。 フォルクスワーゲンのメンテナンスのコツやコストダウン方法を探しているなら、このブログを是非覗いてみてください。

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