マセラティ

市販化して欲しかったマセラティ アルフィエーリ

Yuu

アルフィエーリはマセラティの今後のビジョンを示していた

当時写真を見た時は度肝を抜かれた。

2014年に開かれたジュネーブモーターショーのレポートを見ていた中で、強烈に記憶に残っているのがマセラティ アルフィエーリだった。

どの角度から見ても美しく、非の打ち所がないデザインでマセラティの創業100周年を飾るに相応しい1台だった。

ベースが「グラントゥーリズモ  MCストラダーレ」と言うこともあり、女性の頬骨の様な美しいフロントフェンダーやリア周りのデザインにグラントゥーリズモらしさを感じ取れる。

フェラーリをモデルをベースにという事も聞いた事はあるけど、個人的にはグラントゥーリズモとギブリのデザインを合わせてアルフィエーリが完成したとも思える。

(2014年頃で似ているフェラーリといえば、F12ベルリネッタだろうか?)

ホイールベースはグラントゥーリズモ比べて240mm短縮され、よりスポーティーになりエンジンは同様の4.7L V8 NAをフロンドミッドに搭載している。

コンセプトの状態でも走行可能だったと事で、あの見た目通りでの市販化は厳しいけど未来のマセラティの姿を映し出していた。

アルフィエーリのデザインはロレンツォ・ラマチョッティをチームリーダーとして、有能なデザイナーと共に生まれた。

ロレンツォ・ラマチョッティがピニンファリーナでデザインに関与していたのはフェラーリ 「F430」「360モデナ」「エンツォ」、マセラティだと「クアトロポルテ」「クーバン」だと覚えている。

その他にも「612スカリエッティ」「550マラネロ」もディレクションしていた事をブログを書いて新たに知った。

フロントから細かく見ていくと、随所にグラントゥーリズモやギブリ要素が加わっているのが分かる。

ギブリ
アルフィエーリ

フロントバンパーとグリルの形状と、ボンネットの2本のプレイスラインの入り方はギブリに似た様なデザイン(ややギブリの方がエッジが弱い気がする)であり、2017年頃にマイナーチェンジ後はグリルの形状はアルフィエーリとほぼ同形状の物が取り付けられている。

また2016年に登場したレヴァンテには、少しシャープになったヘッドライトが継承されている様に見えるし、グリルからヘッドライト上部に繋がる1本の線はまさしくアルフィエーリのデザインだ。

レヴァンテ
アルフィエーリ

サイドは、グラントゥーリズモと同じ様な曲線を描いていて、フェンダーからの盛り上がりそこから少し落ちていくラインは似ている。

グラントゥーリズモ
アルフィエーリ

リアはギブリのデザインから更にエッジを効かせホイールハウスのダクトが付いている。

ここは、画像を見る限りフェイクの様な気がするが実際に見てないので不明だ。

アルフィエーリ リア

(リア周りはアイアンマンにしか見えない笑)

アルフィエーリがマセラティから登場されないのは非常に残念で、本気で手に入れたかった一台だった。

そして、アルフィエーリが別の形で世に出て来たかもしれないと思った。

何処から見ても似ているフェラーリ・ローマ

ローマ

フェラーリ ローマの発表が2019年頃に出だ時に驚きを隠せなかった…

どこから見てもアルフィエーリのスタイルなので、言うまでも無く最新のフェラーリでは1番好みであった。

アルフィエーリとローマを比べてみると、

アルフィエーリ車両寸法
ホイールベース 2700mm

全長 4590mm

全幅 1930mm

全高 1280mm

これに対し

ローマ車両寸法
ホイールベース 2670mm

全長 4656mm

全幅 1974mm

全高 1301mm

となっていて、車両寸法を見比べてもかなり近い数値となっている。

照らし合わせていくと、

ローマ サイド
アルフィエーリ サイド

フロントは左右フェンダーの盛り上がりに対しての平面に近いボンネットやヘッドライトの配置、サイドは曲線ラインの取り方はほぼ一緒で、ドア付近からリアフェンダーの上がり方も非常に似ている。

(458イタリア以降は平面型のボンネットは出ていなかったので新鮮だった)

リアは2台とも個性が出ていて、デザインは似たような雰囲気があるが、リアオーバーハングの長さがかなり違っている。

アルフィエーリは非常に短くコンセプトを見る限りトランク容量は全くない。

ローマ トランク
アルフィエーリ トランク

対してローマはリアオーバーハングは長めに取ってあり、大きなサイズのスーツケースが2つ入るくらい余裕がありGTカーとしては上出来過ぎる。

(因みにDB9はトランクが狭過ぎて、中型スーツケース1つで限界だった笑)

2台を見てもわかるが両車とも美しい事には変わらない。実車でローマを見たが、写真で見るより、何倍もボディラインが綺麗だった。

マセラティの今後のプロジェクトの中で、アルフィエーリが出てくる可能性はかなり低く、先ずはMC12の後継のM20や、新型グラントゥーリズモが登場し、人気が出ればマセラティの資金が増え、アルフィエーリ誕生にも影響を与えてくれるかもしれない。

小さな期待を持って、マセラティをこれからも見続けていこうとグラントゥーリズモを運転しながら思った。

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  1. その通りです。
    私もローマ見てアルフィエーリじゃん。と思いました。同じように感じた人を見つけた嬉しい。
    アルフィエーリはコンパクトになるという噂もありました。昨今のデカすぎるスーパーカーはドライブの楽しみが軽減している気がします。だからポルシェは人気なんだと思います。個人的にはドイツ車嫌いだけどけど、、。

    • Yuki

      コメントありがとうございます。
      私もこさんと同じ思いを共有できて凄く嬉しいです。アルフィエーリがコンパクトになる噂は初めてお聞きしました!!
      そして新型グラントゥーリズモにはアルフィエーリのデザインを落とし込んでくれれば…とも思っていましたが願いは叶わず、結果はMC20からの派生デザインだった時は少し肩を落としました。。。
      最近のスパーカーは車幅が2,000mm越えが多いですよね。街中で見るとどのスーパーカーも大迫力です、、、
      ポルシェは素晴らしい車だと思いますが、私はロングノーズショートデッキの車でゆったり走りたい人間です笑

ABOUT ME
Yuu
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整備士
現在29歳の男性。フォルクスワーゲンのプロショップでフロントスタッフをしています。 アストンマーティンDB9、マセラティ グラントゥーリズモを所有していました。 現在はメルセデスベンツ Cクラスに乗っています。 いかに安く維持するか日々節約との勝負でその奮闘記やちょっとした整備や雑談を紹介したいと思っています。
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