駐車場にオイル漏れが…ゴルフ6 GTIの故障修理。
私が嫌いな季節がやってきた。
1年の中で最も仕事がキツくなるこの季節。
夏だ。
嫌いな理由は至ってシンプル。
何かするにも何処に行くにも暑くてやる気が出なく、たくさん汗をかくのが嫌いだ。
そして私の整備工場がサウナ状態になり熱中症と隣り合わせな環境なのだ。
工場にはもちろんスポットクーラーや扇風機といった設備はあるが、この2つはほとんど活躍してくれない。
新しいディーラーや大手の中古車の整備工場はきっとクーラー設備が整った環境で作業が出来ているんだろうと思うと羨ましく思う。
炎天下の現場で働く整備士や他の業種の人達も自分の体力を削りながら働いている環境がまだまだ沢山ある。
かと言って、こういった理由で転職するのも中々勇気が出ないのが現状だ。この先結婚したり子供が生まれるかもしれない。結婚費用や養育費、家を買う可能性も考え、社会保証があって安定的な給料を貰える環境から飛び出す事にまだ一歩踏み切れない。
(こういうのを思考停止というのだろうか…?)
私の事は放っておいて、
ここ3ヶ月は仕事も少なくなり売り上げが落ちてきており、会社を追い込む様に整備士が1人辞めてしまった。
10年目になる整備主任者の1人が辞めてしまったのはパワーバランスが大きく崩れた。
その為に私はほぼ現場で作業することになった。
ブログも再開出来て、作業の全部ではないけど改めて読者の皆さんにフォルクスワーゲンを購入する際の手助けをしたいと思い、また仕事内容を少しずつ紹介していく。
今週の紹介する作業は
ゴルフ6 GTI クランクシールからのオイル漏れ
ゴルフ6 GTI オイル漏れ修理
先ずはゴルフ6 GTIのオイル漏れ修理を休み明けに作業した。
お客様からの内容は…
「1000km~2000km走行すると直ぐにオイルが減ってしまいオイルワーニングが点灯し、オイルを補充してもまた点灯してしまう。」
という内容だった。
駐車場に停めているのだから、帰った時にでもオイル漏れをしているのが分かるだろう?と思っている方もいると思うが、
こちらのお客様は黒っぽい砂地の駐車場なのでオイル漏れをしているのが判断しづらかった。
エンジンルームを確認しゴルフ6 GTIがオイル漏れしやすい箇所を点検していくが、既にその箇所は新品に交換しておりオイル漏れはしていなかった。
リフト上げると直ぐに分かった。
エンジンとトランスミッションの接合部から何か漏れていた。
間違いなくエンジンオイルだと思うが、まだ断定をしてはいけない。
この時点で可能性があるパターンとして、
6速湿式トランスミッションのクラッチカバーケースからの漏れとも判断出来る。
お客様と相談し、どちらの場合でも作業を進めていくという了承をいただいた。
ゴルフ6 GTIのエンジン型式はCCZであり、2.0Lのターボエンジンでありサイズがやや大きいのでサブフレームを下ろしてからトランスミッションを外す必要がある。
初めにフロワ下部のステアリングコラムとステアリングギアボックスの連結部を取り外す。
このボルトは再使用不可なので新品部品を取り寄せる必要がある。
(整備マニュアルだと再使用不可だが、実際は再使用しても問題は無い気がする…)
純正部品番号 WHT 005 227
ホイールやドライブシャフトを外し、
サブフレームとボディの連結しているボルトを外す。外す時は念の為にボディとサブフレームにマーカーで目印を付ける。
そして位置決めピンをサブフレームのボルトと外した箇所を取り付けていく。
この時サブフレームをミッションジャッキ等で下から押さえつけ、ボルトを一気に外さず1つずつ外しながらその外した箇所に位置決めピンを取り付ける。
位置決めピンを取り付ける事によって、四輪アライメントを取り直す際にサブフレームが最小限のズレで済む。
サブフレームが降ろした後はトランスミッションを外していく。
トランスミッションが降りたらどちらから漏れていたのか確認が出来る。
漏れていたのは予想通り、エンジン側だった。
クランクシールの交換作業に移る為にフライホイールを外した。
フライホイールを外した後にクランクシール下部にオイル溜まりを発見。
今回のオイル漏れの原因はクランクシールとなり新品交換後、残りの全ての部品を取り付け作業は終了。
ロードテストを30km程行い、オイル漏れチェックも問題なかったのでお客様へ返却させていただいた。
今回のクランクシール交換の工賃及び部品代は以下となる。
23,000円
部品代及び純正部品番号
クランクシール 34,430円 No.14 06K 103 171P
クランクシール用 ボルト 231×6 1,848円
No.16 WHT 005 227
シーリング材 5,000円
合計 64,278円