走行中・発進時にブレーキを引きずる感覚…ゴルフ7 電動パーキングブレーキ(EPB)モーター故障とは?
2026年も宜しくお願いします。
2026年が始まってすでに4日が経過した。
周囲では子供が産まれたりお子さんが大きくなったりと年越しに集まる機会はほぼ無くなってきた。
私自身も今年は大きな決断を迫られる年になりそうで、残り少ない休日をゆっくり過ごそうと思っている。
そして2025年の最後に厄介な故障事例があったので、紹介していきたい。
今回入庫した車両
•年式:2013年式
•走行距離:67,994km

お客様からご連絡をいただいた内容は以下の通りになる。

「走行中や発進時に、左後ろまたは右後ろから『ザザッ、スズッ』という異音がして、警告灯が点灯。車両が時々変な挙動をする」
警告灯は現在点灯していないものの、明らかにブレーキ系統に問題がある印象だったので、早速目視点検と診断機を接続して確認を行った。
診断結果と原因
エンジンルームやブレーキ周りを目視で確認したところ、フルード漏れや大きな損傷は見当たらなかった。
しかし、診断機で読み取った際にブレーキECUに以下の故障コードが入力されていた。
「C10E1F0:EPBモーター 十分に開いていない パッシブ/スポラディック」
「C10E2F0: EPB ECU スピードセンサー、信号、妥当ではない パッシブ/スポラディック」
このコードから、電動パーキングブレーキ(EPB)系統に異常があると判断した。
また車両をリフトアップして下回りを確認すると、後輪タイヤに明らかなフラットスポットが形成されいた。

この状態から推測される原因を予測した。
•駐車解除時に左後輪のEPBモーターだけが十分に解除されず、ブレーキを引きずったまま走行してしまった
どちらにせよ、EPBモーターの内部ギヤ部が何らかの原因で動きが悪くなっていると判断しEPBモーターを取り外してみることにした。
EPBモーター交換
EPBモーターの取り外しは非常に簡単でヘックスの6mmのボルト2本で取り付けられているのみ。

2本のボルトを外すとキャリパーのピストン軸部からモーターが外れる。


外れたEPBモーターを確認してみると、軸部に取り付けられるギヤ部が茶色く錆びついていた。

この錆が原因で内部のギヤ機構の動きが悪くなりパーキングブレーキを上手く解除出来ずに引きずったままになってしまったり、内部基盤がショートしており走行中にパーキングが勝手に作動してしまったと判断した。
(過去にも同様の事例が2014年式 ゴルフ7ヴァリアント、2014年式 ゴルフ7でも症状を確認している。どちらもコンフォートラインやハイラインであったがGTIもRモデルも症状は起こる可能性がある)
お客様にEPBモーターを見積もりを提示したが、
「何故そういった重要な部品が故障するんだ」
と、少しトラブルに発展してしまったものの状況を説明し了承を得たので作業を実施した。
EPBモーターの取り付けの際の位置決めはないが、新品時のEPBモーターの切り欠きの位置と車両側の切り欠きの位置が違うのでE型トルクス(サイズを忘れてしまったが恐らくT40かT40)を用いて切り欠きの位置を合わせていく。
(実際はプライヤー等でも簡単に回るのでE型トルクスを使う必要はないが…)

切り欠きの位置を合わせたら、EPBモーターの取り付けボルト2本を8N•mで取り付けた後にEPBの基本調整を実施し作業は修理となった。
所要時間は交換・調整合わせて約1.5〜2時間程度となる。
EPBモーター交換工賃
•交換工賃及び診断料等 8,000円
•EPBモーター125,000円
•タイヤ 18,000円 (工賃サービス)
税込み価格合計 166,100円
よくある質問(FAQ)
問い合わせやコメント欄でいただく質問を先取りして回答していく
今現在では、GTIやRモデルの交換事例は無い。
まとめ
走行中や発進時のブレーキ引きずり感・異音・フラットスポットは、ゴルフ7初期型で稀に見られる症状になる。
殆ど場合がEPBモーターの錆・固着が原因であるケースが多く、具体的な予防策も無い状況で可能であれば洗車後や雨の日の翌日には必ず車両を動かしてEPB付近に水分が残らないようにしておく。
走行距離6万kmを超えてきた初期型オーナーの方は、1度足廻りの点検を実施し全体的に足廻りが錆びてきた場合にはEPBモーターの取り外し点検もした方が良い。
入庫のご案内は現在受け付けていませんが、EPBモーターでお困りの方は気軽にお問い合わせフォーム又はコメント欄にメッセージを送ってください。
