Cクラスのオイル交換をしてきたが、オイルパンのドレンボルトでトラブル発生!?
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購入してから約10,000km走行した
12月にCクラスを購入し、通勤やプライベートで多用していたら、あっという間に9,700km走行してしまった。そろそろオイル交換の時期になる。
整備士なので自分で作業したのだが、最後の最後で手が止まった。ネットで買った新品のドレンボルトが、まったく違うサイズだったのだ。
結論から書いておくと、この太いドレンボルトは2018年以降の後期型用だった。同じW205のC180でも、前期と後期でドレンボルトが違う。この記事では作業の流れと、正規ディーラーに頼んだ場合との費用比較までまとめておく。
メルセデスベンツ C180(W205 前期・ローレウスエディション)
メルセデスのオイル交換時期をどう考えるか
作業の前に、まず交換時期を調べてみた。
メルセデスベンツの推奨交換時期は純正オイルの場合、10,000kmの走行または1年ごと。ただし過酷な使用状況、つまり渋滞が多く速度も出ないままの走行や、エンジンが温まる前のちょい乗りが中心の場合は、半年ごとの交換が良いとされている。
私の場合は出勤時こそ渋滞が酷いが、退勤時はそれなりの速度で走れる。使用状況的に10,000kmごとの交換で問題ないと判断した。
ここは知っておいてほしいところだ。輸入車を扱う国内の整備工場では、メーカー基準より短いサイクルを勧めている店が少なくない。ヨーロッパと日本では気候も走り方も違う、というのがその理由になる。
| 立場 | 目安として示されているサイクル |
|---|---|
| メーカー基準 | 純正オイル使用で10,000kmまたは1年ごと |
| シビアコンディション | 渋滞中心・ちょい乗り中心なら半年ごと |
| 国内の輸入車整備工場 | 日本の使い方なら5,000kmまたは6か月程度を勧める店もある |
| メンテナンス表示 | メーター内のインジケーターが交換時期を知らせる |
※どれが正解ということではない。使用状況と、その車に何年乗るつもりかで判断が変わる。
メーカーが示す数字は、設計上の寿命の中で問題が出ない範囲になる。一方で長く乗るつもりのオーナーは、その先まで考えて判断している。どちらが正しいという話ではないが、迷ったら短い方に寄せておいて損はない。
使えるオイルの規格
メルセデスにはMB承認番号という独自の規格がある。粘度(5W-30など)が合っていても、承認番号が合わないオイルは推奨されない。
私が乗っているC180はガソリン車なので、粘度は「SAE 5W-30」または「5W-40」が適合する。今回は職場でも使っていたブランドである「カストロール EDGE 5W-30 API SP」を使用した。
MB承認番号は、必ず自分の車の取扱説明書で確認してほしい
メルセデスの承認番号は「MB 229.3」「MB 229.5」「MB 229.51」のように枝番まであり、数字が1つ違えば別の規格になる。 ガソリン車とディーゼル車、さらにAMGでも指定が変わる。
ネットの情報だけで判断せず、取扱説明書またはディーラーで自分の車両の指定を確認してから購入してほしい。 特にディーゼル車は、規格外のオイルを使うと排出ガス処理装置に影響が出る可能性がある。
メルセデスのアンダーカバーはVWと外し方が違う
Cクラスをリフトに掛けて下廻りを覗いてみる。DB9ほどではないが、車体下部には長いフラットなアンダーカバーが取り付けられていた。
ここで面食らったのが固定方法だった。フォルクスワーゲンはほぼ全ての車がトルクスやT45ボルト、リベット等で止まっているが、メルセデスはまた違った方法を採っている。
車両前方中央付近のアンダーカバーロックを解除する
太めのLピックを使うとやりやすい。ここを外さないとカバーが降りてこない
10mmソケットでボルトを外す
20本前後ある。数が多いので、外した順に並べておくと戻すときに迷わない
カバーを降ろすとオイルパンにアクセスできる
せっかく開けたので、オイル漏れ・クーラント漏れの点検も一緒にやっておきたい
13mmのスパナでドレンボルトを緩める
前期型の場合。後期型はサイズが異なる
オイルパン廻りの漏れを点検したところ、滲みや漏れは一切見当たらなかった。状態の良さが伺えて安心した。カバーを外したときは、オイル交換のついでに下廻りを見ておく。これは習慣にしてほしい。
抜けてきたオイルは、9,700km走行したせいもあってか酷く黒く汚れていた。購入店でオイル交換をしてくれていたはずだが、元々入っていたオイルが不明なので、今回はフラッシングを実施することにした。
ドレンボルトが合わないという問題
フラッシング用のオイルを入れて10〜15分アイドリングし、オイルフィルターを交換してから、再度オイルパンからオイルを抜いた。エンジンの油路を循環したオイルは、汚れのない綺麗な状態で抜けてきた。
勿体ないが全て廃棄し、新品のドレンボルトを取り付けようとした。ここで問題が起きた。
TIME LINE
ネットで「W205 C180に適合」と記載された新品ドレンボルトを購入
届いた物は明らかに長さと径が違い、取り付け不可能
調べると、太いドレンボルトは2018年以降の後期型用と判明
ボルト本体は再使用できるが、付属のワッシャーは径が大きすぎて使えない
メルセデス用のワッシャーはショップに在庫が無い
手持ちのワッシャーを試し、トヨタ純正のドレンパッキンが合った
新品が届くまでの一時的な処置として、この状態で車両を保管
同じW205のC180でも、モデルイヤーの途中で仕様が変わることがある。エンジンやオイルパンが変更されれば、当然ドレンボルトの径やピッチも変わる。
これは輸入車では珍しいことではない。「車種名と年式」だけで部品を選ぶと、今回のように届いてから合わないと分かる。ネット通販の適合表記は、あくまで参考程度に考えた方がいい。
消耗品を通販で買う前に、これだけはやってほしい
①車台番号で照合する。 ディーラーや部品商に車台番号を伝えれば、その個体に適合する純正品番が分かる。 品番さえ押さえておけば、通販でも間違えにくくなる。
②外した現物と見比べてから捨てる。 古い部品は、新品が確実に付くと分かるまで取っておく。 今回もボルト本体を再使用できたから作業を進められた。
③ワッシャー単体でも手に入るか調べておく。 ドレンワッシャーは単体で流通していることがある。 ボルトごと買わなくて済む場合も多い。
今回は手持ちを探した結果、トヨタの純正ドレンパッキンがピッタリと嵌った。おかげで新品が届くまで車両を保管しておくことができた。
これはあくまで一時的な処置になる
サイズが合ったからといって、他メーカーのパッキンをそのまま使い続けるのは勧められない。 ドレンワッシャーは材質と厚みで潰れ方が決まっていて、締め付けたときのシール性に直結する。
今回はショップ内で保管しておくための応急処置として使った。 走行するのであれば、適合する純正品が届いてから交換してほしい。 真似をする場合は、この前提を外さないでほしい。
オイルフィルターの交換
オイルフィルターは特に手こずることもなく、難なく交換ができる。
インテークダクトのビスを取り外し、ダクトを外すとオイルフィルターブラケットにアクセスできる。
フィルターは27mmのソケットを使って取り外す。
交換後はトルクレンチで25N・mで締め付ける。ここは手ルクレンチで済ませないでほしい。締め過ぎればケースを割り、緩ければ漏れる。
なお今回は、新品オイルを入れた後にフィルターを交換し、エンジンに馴染ませるため10〜15分程度アイドリングで放置してから、もう一度オイルを抜いている。
エンジンオイル交換工賃
Cクラス エンジンオイル交換 実費
※オイルは20L缶での購入額になる。今回はフラッシングで2回入れ替えているため使用量が多いが、それでも缶には余りが出ている。
※20L缶を1L単価に直すと約950円。通常のオイル交換1回分だけで計算すれば、実質的な負担はこの合計より小さくなる。
ここは誤解のないように補足しておきたい。23,276円は「20L缶を1つ買った金額」を含んでいるので、1回分のコストそのものではない。缶にはまだオイルが残っていて、次回以降の交換にも使える。
正規ディーラーに頼んだ場合と比べてみる
せっかくなので、依頼した場合の相場も調べてみた。同じ作業をどこに頼むかで、金額はかなり変わる。
| 依頼先 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 正規ディーラー | オイル交換30,000〜40,000円程度/フィルター交換は別途5,000〜8,000円程度 | 純正オイルと記録が残る。保証やメンテナンスプランに入っていれば実質負担は変わる |
| 輸入車専門店 | 15,000円前後の実例あり | メルセデス承認規格を満たす社外オイルを選べることが多い |
| カー用品店(持ち込み) | オイル代+工賃1,000円前後の実例あり | オイルを自分で用意する。会員条件などで工賃が変わる |
| 今回のDIY | 部品代のみ。20L缶を買っても23,276円 | リフトと工具、廃油処理の手段が必要になる |
※公開されている整備事例やオーナーの記録をもとにした目安になる。店舗・地域・オイルの銘柄によって変動する。
理由のひとつは単純にオイルの量になる。メルセデスはコンパクトなAクラスでも6L以上を必要とする。今回のC180も、フォルクスワーゲンの2.0Lエンジンより多くのオイルを使ったことに驚いた。
国産車の感覚で3〜4Lを想定していると、見積もりを見て高いと感じるはずだ。ただ量が多いぶん金額が上がっているだけで、工賃がとりわけ高いわけではない。
タチバナのひとりごと
整備士がドレンボルトのサイズで詰まるというのは、我ながら情けない話だ。 普段はディーラーや部品商に品番で発注しているので、通販の適合表記を信用してしまった。
自分の車だと、つい手順を省略してしまう。 仕事で同じことをやったら大目玉になる。
まとめ
- ✓ メーカー基準は純正オイルで10,000kmまたは1年。渋滞・ちょい乗り中心なら半年ごと
- ✓ 国内の輸入車整備工場では、5,000kmまたは6か月を勧める店もある
- ✓ MB承認番号は枝番まで見る。取扱説明書で自分の車の指定を確認してほしい
- ✓ アンダーカバーは前方中央のロックを解除してから、10mmのボルトを20本前後外す
- ✓ 同じW205 C180でも、2018年以降の後期型はドレンボルトが違う
- ✓ 通販で買う前に車台番号で品番を照合する。外した現物は捨てずに取っておく
- ✓ 他メーカーのパッキン流用は応急処置。走行するなら適合品に交換したい
- ✓ オイルフィルターは27mmソケット、締め付けは25N・m
- ✓ ディーラー依頼なら30,000~40,000円程度が目安。オイル量が多いぶん金額が上がる
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