アストンマーティンの中でも特に美しく、気品に溢れているDB11の魅力について改めて考える。
DB11に勝るGTカーはない
ジャガーFタイプを納車してから、その流麗なデザインの美しさに惚れイアン・カラム氏の哲学が凝縮されたボディラインは見る度に脳を癒し所有する喜びを感じさせる。
しかし欲望の塊である私はFタイプを購入したばかりではあるが、アストンマーティンへの憧れを捨てきれず、今も強く惹かれ続けている。
以前所有していたフィスカー時代のDB9も魅力的だったが、DB11が発表された2016年の衝撃が今でも鮮明に私の心に残っている。
DB10の発表からアストンマーティンのデザインの方向性が大きく変わり、現在のDB12やヴァンテージ、DBXに多大な影響を与えていると感じた。
DB11は、ただのグランドツアラーではなく、気品と力強さを兼ね備えた
「動く美術品」
で、そのデザインは、伝統的な英国のエレガンスを現代的に昇華させたもので、所有したいという欲求を腹の奥底から強く掻き立てる。
飽きる事はない完成されたデザイン
2023年に後継のDB12がデビュー。
DB12については以前思いを募らせていただいたが、
DB12はDB11のプラットフォームを基に80%新設計され、“世界初のスーパーツアラー”を謳う。
全体的なバランスでは、DB12がDB11の弱点を補いつつ進化を遂げているが、伝統を重視するファンにはDB11の魅力が残る。
個人的な印象としてはDB12は非常にデカい。
DBS Superleggeraよりも大きいのでフラッグシップモデルかと思うサイズ感になる。
アストンマーティン流のデザインは完璧に具現化され美しく華麗であるが、
全体的なバランスでは、DB12がDB11の弱点を補いつつ進化を遂げているが、伝統的なアストンマーティンのデザインではDB11の方が勝ると私は思う。
英国生まれの超絶イケメン
DB11はDB9の進化形として、デザインの洗練度が格段に向上している。
ボディシルエットはDB9よりも鮮明になりその佇まいに心を奪われ、DB9のクラシックな優雅さも好みであるがDB11はそこにモダンな鋭さを加えた。
デザインディレクターのマレク・ライヒマン氏が手掛けたDB11は、映画「スペクター」で登場したDB10のコンセプトを色濃く反映している。
DB10はアストンマーティンの中でも「引き算の美学」究極系と思っており、その美学にロングノーズ、ショートデッキの伝統的なプロポーションとエアロダイナミクスを加えた事に見た目の美しさと機能性を両立させている。
DB10の
「引き算の美学」
とのバランスが、
DB11をただの車ではなく
「動く美術品」
にしている。
優美なボディライン…
サイドビューは特に秀逸で、流れるようなルーフラインが風を切るような優雅さを演出。
フェンダーの張り出しは力強さを強調しつつ、ボディ全体の流線型シルエットが洗練された印象を与える。
エッジの効いたフロントからリアまで伸びるプレスラインが視覚的な効果を生み出し、車体に立体感とダイナミズムを生み出している。
ここがDB9の滑らかなデザインとは違い、DB11がシャープに見える要因の1つだと私は思っている。
陽光の下で輝くやマグネティックシルバーやライトニングシルバーのボディカラーは、DB11の曲線美を一層引き立て、脳内にドーパミンが分泌される。
DB11の「尻」も格別
リアに目を向けると、テールライトのデザインがよりシャープになり水平に伸びるLEDのブレードラインがモダンさを強調している。
初期型のみ取り付けられていないが、アストンマーティンのウイングロゴの下に新しく加わった「ASTON MARTIN」のスクリプトエンブレムは、ラグジュアリーカーのトレンドを反映した粋な演出でリア全体の存在感をさらに高めている。
さらに、AeroBlade™と呼ばれる革新的な仮想スポイラーが、Cピラーの基部に隠されたエアインテークから息を吸い込み、リアエンドのリフトを抑えながら、空気の流れを芸術的に操る。
この機能美が静かに収納されたポップアップウィングと調和し、テールのシルエットをよりスリムで洗練されたものに変える。
Fタイプの張り出したヒップラインにも似た、セクシーなフォルムは、眺めているだけで満足感が湧いてくる。
無駄な装飾を削ぎ落としたデザインは、まさにアストンマーティンの哲学そのもの。
数年後には購入したいが、現在の市場価格は?
Fタイプを探していた1年半の期間中も常にDB11は気にかけていた。
カーオークションを毎週チェックする習慣はFタイプ探しの延長線上にあり、 2016年にデビューして以来、日本市場に輸入されてちょうど8年目を迎えている。
人気モデルゆえに市場に流通している個体数は比較的多いものの好みのシルバー系のDB11は意外と少なく、ホワイト、ブラックが断トツに多くその次にブルーやグレー系が多い印象である。
そしてV12モデルはプレミアム価格が付きやすく、平均価格で1000~1,200万円前後を推移し1,000万円をゆうに超えるケースがほとんどだ。
初回車検を通し新車保証が切れた個体(2020や2021年式)でも1,200~1,500万円の間で取引されて、こちらは全く手が届かない世界になっている。
このマーケットの中で私が狙えるのが2017年式 初期型のローンチエディションか2018年モデルになる。
このどちらかの年式で走行距離が3~4.5万kmであれば850~950万円の個体が狙える。
2~3年後には更に値段も落ちるの可能性も考慮し780~850万円くらいで購入出来ると予想している。
可能であれば保証も入りたいので+50万円追加されて数年後には880万円くらいでDB11の購入プランが見えてくる。
Goo-netやカーセンサーの主要中古車サイトを調査したところ、V12搭載の低走行車(走行距離2万km以内)では、1,200万円から2,200万円の範囲で取引されており、状態の良いAMRになると1,800万円を超えるのは当たり前になっている。
その一方、V8モデルはメルセデス由来のエンジンを搭載しているため、価格帯がやや抑えられ平均1,000~1,700万円前後となる。
しかしアストンマーティンにAMG製V8エンジンが搭載されているDB11の特有のエンジンサウンドがどうも心地よく感じられない。
インフォメーションシステムもメルセデス製を採用しているのでDB11の被り物を被ったAMG GTに見えてしまう。
なので自身で購入するならV12の一択。
滑らかで荘厳ある咆哮こそが、アストンマーティンの真髄だと信じている。
まとめ
ブログのアイコンとなっているのもDB11であり、その魅力は何十年経っても変わらず、私の好みを満たし続けると思う。
Fタイプを所有することができたことで次の目標が明確になった。
近い将来に新築や子供が産まれたら車どころではなくなるかもしれないが、数年後に購入出来るように、
頭の中で
「3年後にはDB11を買う」
と、念仏のように唱え続ける。
DB11のデザインの気品、エンジンのパワー、インテリアのラグジュアリーは、アストンマーティンが誇る最高傑作で人生の節目で私の憧れを満たしてくれるに違いない。
出典:2016 Aston Martin DB11 V12 Coupe – Stratton Motor Company
