フォルクスワーゲンのシーケンシャルウィンカーを通常点滅に!T-CROSSとT-ROCの簡単キャンセル方法

シーケンシャルウィンカーは時代遅れ?
フォルクスワーゲン(VW)グループの車両、T-CROSSやT-ROC、ゴルフ8、アルテオンなどほぼ全てのモデルに搭載されているシーケンシャルウィンカー。
一時期は先進的でスタイリッシュな印象を与えていたが、最近では「見飽きた」「ダサい」と感じるオーナーも増えており、私はその内の1人でもある。
実はシーケンシャルウィンカーの歴史は意外と古く、1967年にアメリカで発売されたフォード サンダーバード(Ford Thunderbird)が初めて導入したのが始まりとなっており、フィラメント球を採用したエモーショナルな点滅が私は気に入っている。
しかし、2014年にAudi A8で導入されたLEDシーケンシャルウィンカーは、日本でもレクサスRXなどに広がりを見せたが、今では新鮮味が薄れ、逆に古臭さを感じさせる。
特に新型T-CROSSのLEDシーケンシャルウィンカーは、短いLED配列で無理やりシーケンシャル化しているため、バランスが悪く感じている。
フォルクスワーゲンはゴルフ8.5でもシーケンシャルを採用し続けているが、BMWやマツダのような「ディミングターンシグナル(鼓動ウィンカー)」を採用すれば、より高級感が増すのでは?と私は日々思っている。
そこで今回は、T-CROSSとT-ROCのシーケンシャルウィンカーを通常点滅に変更する方法を、実際のお客様の依頼事例を基に詳しく解説していく。
コーディング不要で、DIYでも可能な作業手順を紹介していくが、作業にはリスクが伴うため、自己責任で行っていただきたい。
T-CROSSのシーケンシャルウィンカーが気に入らない
あるお客様から以下のようなご依頼をいただいた。
新型T-CROSSのリアテールライトのウィンカーが気に入らない。普通の点滅に変更できない?
お客様は旧型T-CROSS(フィラメント球)から新型T-CROSS(LED)に乗り換えたばかり。
しかし、新型では強制的にシーケンシャルウィンカーが採用されており、その点滅パターンが「バランスが悪い」と感じられたそうだ。
私も新型T-CROSSのテールライトを初めて見たとき、短いLED配列で無理やりシーケンシャル化している印象を受けた。
そこで、配線図を参考に、シーケンシャルウィンカーを通常点滅に変更可能かどうか検証した。
作業の注意点
重要:この作業はECU(電子制御ユニット)が故障するリスクがある。作業は自己責任で行い、以下の点に留意していただきたい。
•必要な工具:Lピック、端子取り外し工具、ペンチやハサミ、ビニールテープ、ギボシ端子または圧着端子
•作業時間:約30~45分(左右合わせて)
•公道走行時の注意:片側だけ変更した状態での走行は避けていただきたい。
•当ブログは作業結果に関する一切の責任を負いません。
T-CROSSのシーケンシャルウィンカーキャンセル手順
T-CROSSには「Style」と「Active」の2つのグレードがあるが、Activeはすでに通常点滅のため、Styleグレードのテールライトが対象となる。
シーケンシャルウィンカー時の点灯パターン
作業手順
1.リアゲートを開く
トランク右側のインテリアトリムのクリップを回して、トリムをやや強めに引き剥がす。
2.コネクターの確認と取り外し
トリムをめくると、2段階式のコネクターが見える。LEDライトで照らしながら、赤いロックをLピックで解除し、コネクターを外す。
3.配線の処理
Lピックで配線のロックを解除し、赤白の配線(シーケンシャルウィンカーの信号線)を、端子取り外し工具で慎重に外す。
•オプション:配線を抜き取るのが困難な場合には切断する方法をオススメする。なお復元できるようコネクターの根元で配線は切らずにある程度残しておき、ギボシ端子や圧着端子で処理し、絶縁処理のためビニールテープを巻いておく。
4.左側も同様に作業
右側が完了したら、左側のテールライトも同じ手順で配線を処理する。
5.動作確認
ウィンカーを点灯させ、通常点滅になっていることを確認。
※当ショップで30分程度の市街地走行やウィンカー点灯テストを行い、ECUにエラーコードが記録されていないことを確認実施済み。
以下の動画では実際の点灯動画になる。
左側のみシーケンシャルウィンカーキャンセル時の点灯パターン
左右シーケンシャルウィンカーキャンセル時の点灯パターン
T-ROCのシーケンシャルウィンカーキャンセル手順
T-ROCもT-CROSSとほぼ同じ手順でシーケンシャルウィンカーをキャンセルできる。
シーケンシャルウィンカー時の点灯パターン
作業手順
1.リアゲートを開く
左右のトランクルームカバーを強めに剥がして取り外す。
2.コネクターの取り外し
2段階式コネクターの赤いロックをLピックで解除し、コネクターを外す。
3.配線の処理
黒白の配線を端子取り外し工具で外すか、ギボシ端子や圧着端子で復元可能な長さを残して切断。切断した配線はビニールテープで絶縁する。
4.動作確認
テールライトにコネクターを再接続し、ウィンカーが通常点滅になっていることを確認。
左右シーケンシャルウィンカーキャンセル時の点灯パターン
シーケンシャルウィンカーキャンセル工賃
•交換工賃及び診断料等 6,000円
税込み価格合計 6,000円
注意:上記の工賃は参考価格です。ショップや地域により異なる場合がある。
よくある質問(FAQ)
まとめ
フォルクスワーゲンのT-CROSSやT-ROCのシーケンシャルウィンカーは、好みが分かれるデザインとなっている。今回の作業では、コーディング不要で配線処理のみで通常点滅に変更できたので新型ポロも問題なく作業することは可能だと思う。
作業自体は比較的簡単であるが、ECU故障のリスクを考慮し、慎重に行う必要がある。
あ
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