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スピーカーから音が出ない、ノイズが出る…フォルクスワーゲンの純正ナビはどう修理すれば良い?? (MIB1編)

Yuu
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音が出ない純正ナビゲーション

「スピーカーから音が出ない」

ディスカバープロ(MIB1)を積んだフォルクスワーゲンで、当ショップへの入庫理由として圧倒的に多いのがこの症状になる。ナビの音声もラジオもテレビも、まとめて無音になる。

先に結論を書いておく。

この記事の結論

音が出ない・ノイズが出るという症状は、インフォメーションECU本体側に原因があるケースが多い。 当ショップで対応した事例でも、その大半がここだった。

修理はディーラー経由の現物修理になるため、1か月程度は車両からECUが外れた状態になる。 ETCもナビも使えなくなるので、預ける前に段取りが必要だ。

フリーズや設定が保存されないといった症状であれば、ソフトウェアのアップデートで改善する場合がある。

まず自分の車が対象かどうかを確認する

この記事で扱うのは、ゴルフ8や新しいT-Roc・T-Cross(We Connect搭載車)を除いた世代のナビゲーションになる。

区分 車種
この記事の対象 ゴルフ7/ゴルフ オールトラック/ゴルフ トゥーラン(5T)/パサート(B8)/パサート オールトラック(B8)
対象外 ゴルフ8/新しいT-Roc・T-Cross(We Connect搭載車)
対象外 初期型のポロ(AW)/T-Cross/T-Roc。ステアリングエンブレムは同じでもナビゲーションシステムが異なる
対象外 ナビゲーション非搭載車

※ゴルフ8や新しいT-Roc・T-Crossについては、別記事で症状別にまとめている。

ステアリングのエンブレムで見分けられる

車種が分からなくても、運転席に座れば判断できる。ステアリング中央のエンブレムの形で世代が分かれるからだ。

上の写真は対象外で下記のステアリングホイールエンブレムが今回の対象になる。ただし初期型のポロ(AW)、T-Cross、T-Rocも同じエンブレムが付くが、ナビゲーションシステムが違うので対象外だ。

フォルクスワーゲン ステアリング

なお、そのポロ・T-Cross・T-Rocに載っているナビゲーションは、私の現場では不具合の相談をほとんど受けたことがない。数少ない優秀なナビゲーションシステムだと思っている。リアカメラが映らないという相談が稀にあるが、再起動で復帰することがほとんどだ(初期型のソフトウェアバージョンは1203になる)。

症状から原因を切り分ける

MIB1で発生する不具合は、大きく「本体側の問題」と「ソフトウェア側の問題」に分かれる。どちらなのかで、修理の方法も費用も期間も変わる。

ディスカバープロ ソフトウェア

自分の症状がどちらに当てはまるかを、まず確認してほしい。

症状 疑われる原因
全てのスピーカーから音が出ない インフォメーションECU本体(基盤のはんだ付け部)
一部のスピーカーだけ音が出る インフォメーションECU本体。スピーカー本体の不良も考えられる
スピーカーからノイズが出る インフォメーションECU本体
起動しない/フリーズする/勝手に再起動する ソフトウェア
音楽再生時だけ音が出ない ソフトウェア
登録した内容が保存されない ソフトウェア

※症状から当たりを付けるための目安になる。最終的な判断は診断機での確認が必要になる。

実際の症状は動画で見た方が早い。自分の車と同じかどうか、音を聞いて確かめてほしい。

インフォメーションECU本体の不具合

インフォメーションECUはグローブボックス内に取り付けられている。ナビゲーション、メディア再生、ETCなど、車内の情報系をまとめて担当しているユニットだ。

原因は基盤のはんだ付け部と聞いている

正規ディーラーに勤める友人から聞いた話では、インフォメーションECU内にある基盤のはんだ付けに問題があり、走行中の振動やユニットから出る熱によって、はんだ付け部に電気的な不具合が発生するという。

私が分解して確認したわけではないので伝聞として書いておく。ただ、当ショップで対応した事例でも音が出ない症状の大半はECU側に原因があった。スピーカー本体の不良という可能性も残るが、まずはECUを疑う流れになる。

インフォメーションECU修理費用と修理期間

インフォメーションECU 修理費用の目安

基盤のはんだ付け部の修理 最も多いケース

30,000〜50,000円

ソフトウェアアップデート工賃 1時間程度で完了する

4,000〜6,000円

本体不良だった場合 ごく稀に発生する

100,000〜200,000円

※2023年時点で確認した参考価格になる。現在の金額を保証するものではない。
※本体不良と判明した場合は、作業前にディーラーから連絡が入るはずなので、いきなり高額請求になることは考えにくい。

修理はディーラーではなく外注になる

この修理はディーラーで作業するわけではない。ECUを取り外し、メーカー系の部品メーカーへ発送して修理してもらう現物修理になる。

おおまかな流れは次のとおりだ。

TIME LINE

1

症状と修理依頼を事前に連絡したうえでディーラーへ入庫

2

インフォメーションECUを車両から取り外す

3

修理先へ発送(2〜3日)

4

修理(2〜3週間)

5

返送・車両へ取り付け

6

全体でおおよそ1か月(早ければ2週間以内)

修理先はどこになるのか

カーナビゲーションシステムやオートマチックトランスミッションを手がける、国内大手の自動車部品メーカーが請け負っている。私が確認した時点ではアイシンAWが窓口だった。

その後の再編で社名や体制は変わっている可能性があるので、現在の修理先については入庫時にディーラーへ確認してほしい。

修理中には以下が一番の注意点になる

修理期間中はECUが車両から外れた状態になる

現物修理なので、その間は ナビゲーション、メディアによる音楽再生、ETCなど、ナビまわりの機能が全て使えなくなる。

ETCが使えないので、修理期間中の高速道路利用は避けたい(一般レーンから入れば問題はない)。 ナビはスマートフォンで代用する前提で、預ける段取りを組んでほしい。

保存した音楽、住所の登録情報、ラジオ設定などは全てリセットされる。 残しておきたいデータがあれば、預ける前に控えておいてほしい。

毎度言っていることだが、持ち込む際は必ず事前に症状と修理依頼の連絡を入れておいてほしい。ECUの手配や外注の段取りがあるので、飛び込みで行っても当日の作業にはならない。

ソフトウェアによる不具合とバージョンの確認

起動不良やフリーズ、設定が保存されないといった症状なら、ソフトウェアのアップデートで改善する場合がある。まずは以下の動画で自分の車両のバージョンを確認してほしい。

ソフトウェアの種類は以下の通りである。

ディスカバープロ ソフトウェア
ディスカバープロ ソフトウェア
同じゴルフ7でもソフトウェアが違うので注意
バージョン 対応
227 アップデートが可能。ディーラーへ依頼できる
258 アップデートが可能。ディーラーへ依頼できる
260 最新バージョン。これ以上更新できないため、不具合が出た場合は現物修理になる

※同じゴルフ7でも個体によってバージョンが異なる。年式ではなく実車で確認してほしい。

修理とアップデート、どちらを先にやるべきか

ここは無駄な出費に直結するので、順番を間違えないでほしい。

01

症状を確認し、ディーラーへ連絡する

音が出ないのか、フリーズするのかなど、発生している症状をできるだけ具体的に伝える。

02

まずはソフトウェアアップデートを実施する

アップデート可能なバージョンであれば、先に最新バージョンへ更新して症状が改善するか確認する。

03

アップデート後の状態を確認する

症状が改善した場合は、そのまま様子を見る。再発する場合は本体側の不具合も疑う。

04

改善しなければインフォメーションECU本体を修理する

アップデートを実施しても改善しない場合は、ECUを車両から取り外して現物修理へ進む。

アップデート時にはナビゲーションの設定(目的地の登録など)が初期化される。この点も頭に入れておいてほしい。

橘

タチバナのひとりごと

音が出ないという症状は、走行そのものには支障が無い。だから後回しにされがちなのだが、1か月ECUが無い状態を経験すると、ETCが使えないことの不便さに驚く人が多い。

修理を決めたら、預ける時期は落ち着いたタイミングを選んでほしい。長距離を走る予定の前後は避けた方がいい。

中古で買うときに見ておきたいこと

ゴルフ7やトゥーラン、パサートは中古で手が届きやすい価格帯に入っている。ただ、この世代を検討するなら納車前にナビの動作を確認しておいてほしい。

確認したいこと 見るポイント
全スピーカーの音 ラジオ、メディア再生、ナビ音声のそれぞれで音が出るか
音の偏り 前後左右のバランス設定を振って、鳴らないスピーカーがないか
ノイズ 音量を上げたときに雑音が混じらないか
起動と動作 エンジン始動から立ち上がるまで、フリーズや再起動が起きないか
ソフトウェアバージョン 260であれば、不具合発生時は現物修理になる

まとめ

この記事のポイント
  • ✓ 対象はゴルフ7、ゴルフ オールトラック、トゥーラン(5T)、パサート(B8)系。ステアリングのエンブレムで見分けられる
  • ✓ 音が出ない・ノイズが出るは本体側、フリーズや保存できないはソフトウェア側を疑う
  • ✓ 当ショップの事例では、音が出ない症状の大半がインフォメーションECU側だった
  • ✓ 基盤修理は2023年時点で3〜5万円程度。本体不良だと10〜20万円になる
  • ✓ 現物修理のため、約1か月はナビもETCも使えなくなる
  • ✓ 保存した音楽や登録情報は全てリセットされる
  • ✓ バージョン260は最新のため、不具合時はアップデートではなく現物修理になる
  • ✓ 修理が先、アップデートは後。逆にすると工賃が二重に掛かる可能性がある

ナビの不具合は走行に直接影響しないぶん、放置されやすい。ただ、この世代のディスカバープロは症状が出たら自然に治るものではない。同じ症状で困っている方の判断材料になれば幸いだ。

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なお、入庫のご案内は現在受け付けていませんが、この記事の内容について気になる点や判断に迷う症状があれば、気軽に お問い合わせフォーム 又はコメント欄にメッセージを送ってください。

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ABOUT ME
Yuu
アストンマーティンDB9やマセラティグラントゥーリズモ、メルセデスベンツCクラスを過去に所有し、現在はジャガーFタイプと三菱エクリプスクロスを愛車とする30歳の整備士が運営するブログ「タチバナ記録簿 」。 フォルクスワーゲンのプロショップでフロントスタッフとして働く著者が、輸入車の維持費を安く抑える節約術や日常のメンテナンス、ちょっとした雑談をリアルに紹介。 高校生時代からの車への情熱を交え、初心者からベテランまで役立つ情報を発信。 フォルクスワーゲンのメンテナンスのコツやコストダウン方法を探しているなら、このブログを是非覗いてみてください。

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