T-CROSS

T-Crossはヘッドライトも弱点? デイライト変色・不点灯の定番トラブル。

Yuu

デイライトの変色と不点灯

T-CrossやT-Rocなど、フォルクスワーゲンのコンパクトSUVシリーズでは、LEDヘッドライトの故障報告が多い。

特にデイライト(DRL)の黄ばみや片側不点灯、ウィンカー連動不具合は正規ディーラーやプロショップで頻繁に見かける症状だ。


フォルクスワーゲン車全体ではヘッドライトトラブル自体は少ない部類に入るが、T-CrossとT-ROCではLEDモジュールの熱設計が影響しやすく、

特にT-CROSSのオーナーから「左右の色が違う」「突然点かなくなった」という相談が度々受け取っている。

入庫した車両

•車種:T-CROSS スタイル

•年式:2019

•走行距離:51,113km

主な症状:右ウィンカーが点灯しない

入庫したT-CROSSの症状として「デイライトは点灯するが、ウィンカーが全く点灯しない」という報告であった。

そして他のT-Crossでは、「デイライトが黄ばんでいるように見える」という報告もあり、実際に確認してみると明らかに左右で差があった。

左の方が黄色い


実際にエンジンをかけてデイライトを点灯させて確認すると、左右の色合いが明らかに異なっている。

助手席が白く綺麗な発色をしているのに対し、運転席側は全体が黄色くくすんで見える。


右ウィンカーが点灯不良のT-CROSSに診断機を接続すると、

00D7 右ライトコントロール2

C11A413:ターンシグナルライトバールブ 断線 パッシブ/スタティック

の故障コードが入力され、該当のテストプランを実行したところ、LEDモジュールの不具合だろうと判断し、モジュールを取り外すにはヘッドライトASSYを一旦車体から外す必要があるので取り外し作業を行った。

フロントバンパー取り外し

簡単に説明してしまっているが、フロントバンパーの取り外し方法は以下の記事に載せている。

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実際に外すにはフロントグリルを先に取り外す必要がある。 

ただ、T-CROSSのグリルはどの個体も非常に固く、できる限り外したくないが、ヘッドライトの取り外しには必須作業なので外していったのだが予想通り取り外しには困難を極めた。

アンダーカバーと左右のタイヤとホイールハウジングを外していくとヘッドライトを下から覗けてLEDモジュールが取れそうな位置にはあるが工具や外した後もモジュールが取れそうにないので、やはりヘッドライトの取り外しが必要だった。

変色/不点灯の原因とは?

LEDモジュール

症状の根本原因は、デイライトを照らすLEDモジュールが発する熱だと私は考えている。


デイライトのLEDは日中の視認性を高めるためには高輝度・高出力のLEDを使用しているため発熱量が多く、特に初期型(2019~2021年式あたり)では基盤の制御回路が十分に熱対策されていないと判断した。

LEDは省電力で明るいが、熱が一点に集中しやすい構造だ。
T-Crossのヘッドライトは、光を均一に導くために細長いアクリル製ライトガイドをLED直近に配置している。

このガイドが熱で軟化・溶融すると、光の反射面が崩れ、黄色化や光量低下、不点灯を引き起こす。

右上のアクリルガイドが変色している


外側のポリカーボネートレンズが紫外線で黄ばむのとは全く別現象となり、内部からの熱劣化なので研磨しても根本解決にならない。
その結果、使用時間差や個体差で白い光が黄色く見え左右差や両方不具合が出てくる。

アクリルガイドが原因で点灯不良の場合はアクリルガイドの部品供給が無いので、ヘッドライト本体の交換が必要になり、保証がない場合は高額修理となってしまう。


そしてLEDモジュール本体のデイライトとウィンカー回路の溶融が進むとウィンカーやデイライトが不点灯になってしまう。

予防と診断方法

今回の症状に対する予防策はないが、早期発見が重要になる。

デイライトの変色症状が発生しており、ディーラー保証や中古車保証がある場合は、1度販売店に連絡するのも今後故障した際のやり取りがスムーズになるのでコンタクトを取っておいた方が良い。

またウィンカーやデイライトが不点灯の場合は直ぐに販売店へ連絡する。

ヘッドライト/LEDモジュール交換工賃

2019年式 T-CROSS スタイル LEDモジュール交換
部品名、料金、純正部品番号

•交換工賃及び診断料等 13,000円

•右LEDモジュール 36,800円 2GM98478A


税込み価格合計 54,780円
2019年式 T-CROSS スタイル ヘッドライト交換
部品名、料金、純正部品番号

•交換工賃及び診断料等 15,000円

•右ヘッドライト 187,800円 2GN941774B


税込み価格合計 223,080円

よくある質問 (F&Q)

問い合わせやコメント欄でいただく質問を先取りして回答していく

Q. 片側だけ黄色くなるのはなぜ?
左右の累積使用時間差やLED個体差で熱劣化の進行速度が違うため。基本的には同時進行で悪化しやすい事例が多い。
Q. ウィンカーも連動して不点灯になる?
DRLとウィンカーの基盤は違うので、どっちか一方の不具合が多い。連動しての故障の場合はヘッドライト本体のアクリルガイドが割れてしまってある可能性がある。
Q. 予防でLEDモジュールだけ交換すればいい?
モジュール交換だけではアクリルガイドの損傷は残るため、結局本体交換が必要になる可能性が高いが、製造月日が新しくなるので熱処理の問題も改善されている可能性が高く、LEDモジュール本体の交換で済む場合もある。

まとめ

T-Crossのヘッドライトは決して「壊れやすい」わけではないが、デイライト特有の熱劣化が起きやすい設計になる。

今回入庫した車両はLEDモジュールの交換で解決したが過去にはヘッドライト交換も実施した事があるので、デイライトの黄ばみやウィンカー不点灯を感じたら、早めに正規ディーラーや購入店に相談をしていただきたい。

放置すると保安基準違反や夜間視認性低下につながる危険があるので注意していただきたい。

入庫のご案内は現在受け付けていませんが、ヘッドライトでお困りの方は気軽にお問い合わせフォーム又はコメント欄にメッセージを送ってください。

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ABOUT ME
Yuu
アストンマーティンDB9やマセラティグラントゥーリズモ、メルセデスベンツCクラスを過去に所有し、現在はジャガーFタイプと三菱エクリプスクロスを愛車とする30歳の整備士が運営するブログ「タチバナ記録簿 」。 フォルクスワーゲンのプロショップでフロントスタッフとして働く著者が、輸入車の維持費を安く抑える節約術や日常のメンテナンス、ちょっとした雑談をリアルに紹介。 高校生時代からの車への情熱を交え、初心者からベテランまで役立つ情報を発信。 フォルクスワーゲンのメンテナンスのコツやコストダウン方法を探しているなら、このブログを是非覗いてみてください。

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