ゴルフ6、ポロ、ビートルでエンジン掛け始めに「ガラガラ」音がしたら要注意!!そのまま放置すると100万円以上の修理費に…
ポロとゴルフ6ではいづれか…
先週の中頃から久しぶりに風邪を引き大熱を出して仕事を休んでいたが、ようやく身体の調子が戻ってきた。
原因は喉の乾燥によって引き起こされたと予測し、早い段階で加湿器の電源を入れておけば良かった。
仕事の話に戻るが、車からガラガラ音がすると連絡があり診て欲しいとの事でお客さんが来店された。
内容とすると、
「朝一でエンジンを掛けたらガラガラ音が暫く鳴っててうるさいんだけど直らないの?」
と、ご依頼があった。
ここで大体の予想がついたが早速エンジンを掛けて見ると暖気状態ではあるが確かに「ガラガラ音」がした。
その1分後には音も落ち着いてきたので、故障診断はここで終了した。
今回の修理内容として「タイミングチェーン」の伸びによってスプロケットとチェーンの噛み合いが緩くなりエンジンを掛けた際に、その緩みによって異音が発生していた。
実際に音を録音したので聴いて欲しい。エンジンを掛け始めて10秒以上この音がしたらタイミングチェーンを直ぐに交換が必要になる。
実際には10秒以上でなくとも音が目立ち始めたらタイミングチェーンの交換時期なのでそのまま放置しておくのはやめていただきたい。
また、この音が発生するのは1.2L CBZという型式のエンジンなのでボンネットを開けて確認してほしい。
因みに無交換のまま走行していると、エンジンチェックランプが点灯し最悪の場合はエンジンが停止する。
仮に停止してしまったら、もうエンジンは再始動は不可だと覚悟した方が良い。
バルブタイミングがズレてピストンとシリンダーヘッドのバルブが接触しエンジン本体の交換が必要になる。
このケースでの故障は廃車となるのが殆どであるので大切な愛車を長く乗りたいというオーナーは近くのディーラー又はプロショップに相談してみると良い。
お客さんに費用の相談をし了承を得たのでタイミングチェーンの交換を実施した。
タイミングチェーンも消耗品
タイミングチェーンに辿り着くにはクーラントタンク、チャコールキャニスターを取り外し、チェーンカバーの前にクーラントのゴムパイプが邪魔をしているので取り外す必要がある。
チェーンカバーのボルトとエンジンマウントを外したらシングルカムのスプロケットが姿を現す。
次にフォルクスワーゲン純正の特殊工具を使いクランクシャフトの位置決めを実施し(写真を撮り忘れた)位置決めを終えたらカムシャフトの位置決めを実施する。
スプロケット反対側にカムシャフトの位置決めのカバーがあるのだが、カバーを取り外して特殊工具を差し込む。
が、チェーンが伸びてしまいタイミングがズレているのでカムシャフトの位置決めポジションに合わなかった。
なのでクランクシャフトを少し半回転させカムシャフトのタイミングをしっかりと合わせる。
スプロケットのセンターボルトを緩めるとクランクシャフトを位置決めポジションに合わせることができる。
クランクシャフトのポジションを合わせ、タイミングチェーンを取り外す。
取り外したチェーンの伸びを新品と比べると目視でも明らかに伸びていることが確認できた。
取り外したチェーンカバーやアルミダイキャスト製のエンジンブロックにシーリング材が残っているのでスクレッパー等で綺麗に剥がし、新品のタイミングチェーンを取り付けて作業は終了となる。
今回はゴルフ6ヴァリアントで作業を実施した。
以下タイミングチェーンの交換工賃となる。
•交換工賃及び診断料等 60,000円
•タイミングチェーン 28,500円03F109158K
•チェーンテンショナー 17,800円 03F109507B
•チャンネル 6,000円 03F109469C
•スライドレイル 5,500円 03F109509C
•スプロケット 12,400円 03F109571C
•オイルシール 9,200円 038103085C
•ドレーンプラグ 1,500円 N 90813202
•シーラント 5,500円 D 176501A1
•シーラント 3,100円 D 176600M1
•ヘッドボルト 800円 N 90987302
•ボルト ×20 8,500円 N 10248003
•ボルト ×12 6,480円 N 10734501
•ボルト 800円 N 90256202
•ボルト 560円 N 10734401
税込み価格合計 166,640円