ザ•ビートル、ポロ乗り必見。ヘッドライトが曇ったり水滴が溜まっていたら要注意。ひと手間加えて高額修理を回避しよう!
嬉しいことに
少しずつブログを見てくださる読者様が増えてきて非常に嬉しい気持ちであるが、仕事とブログ記事の両立で睡眠不足がやや加速している。
がしかし、そんな甘い事は言っていられないので引き続き皆さんに良い情報をお伝え出来るように再度自分自身に鞭を打ち入れつつ今日もブログを書いている。
さて自分のどうでも良い話は置いておいて、題名にもある通りザ•ビートルとポロに関する内容になる。
ヘッドライトが曇ってしまう
ザ•ビートルは初期型が2012年式となり、2024年の今では12年落ちの車両となる。
ポロは更に2009年式が初期型になるので、15年落ちになってしまう。
年式が古くなればなる程に、懸念しなければならないのがゴムシールやシーリングの劣化による雨漏れになる。
実際に雨の降った次の日にヘッドライトが雨漏れしたザ•ビートルになるが、この状態になってしまったら、これから紹介する対策を直ぐ実施して欲しい。
今回の作業はザ•ビートルやポロの他にゴルフ6でも症状を確認しているが、ゴルフ6はフロントバンパーを外さないといけないので少々大掛かりになってしまうので輸入車の整備工場にてお願いした方が良い。
(ディーラーの場合、恐らく作業内容として対応してくれない可能性がある)
先ず準備が必要な物になるが、
•シーリング材
•トルクス T20
•プラスドライバー (ザ•ビートル用)
•トルクス T30 (ポロ用)
•マスキングテープ
•パーツクリーナー又はガラスクリーナー
•大きめのニッパー
•ウエス又はタオル
•ゴム手袋
合計 約5,934円(ウエスとゴム手袋を除く)
この上記の工具を揃えたら、早速作業に取り掛かっていく。
※作業は乾かす時間も含めて丸1日時間が必要なので時間の余裕のある時に実施して欲しい。(ヘッドライトに水滴が残ってしまっている場合は2~3日)
• ザ•ビートルのボンネットは運転席足元のレバーを引き、ボンネットが浮いたら手をボンネットの下に入れレバーを動かしてボンネットを開ける。
• 次にエンジンルーム内のヘッドライト取り付ける付近を除き下記画像と同じ表記のステッカー又はロック機構を探す。
運転席側のロック機構は直ぐに見つかるが、
助手席側のロック機構はエアクリーナーが邪魔しているので、やや見つけにくいので注意してほしい。
• ロック機構にプラスドライバーが刺さる箇所があるので、プラスドライバーを差し込み「時計周り」にプラスドライバーを捻ってロック機構を解除する。
• 解除した後にヘッドライト後部を少し強めに手で押し出すようにして取り外す。
(強過ぎるとヘッドライトが飛び出してしまうので気をつけてる)
取り外した後は、ヘッドライトコネクターが少し硬いので注意しながら外していく。
• ヘッドライト内部に既に水滴が残ってしまっている場合は、ヘッドライトバルブとHIDのバラストを外す。
※ヘッドライト内部に曇りや水滴がある場合、私達の工場には高圧のエアガンがあるのでエアで吹き飛ばしているが、一般家庭に高圧エアガンを使える環境は先ず無いので可能であればエアダスターを購入していただきヘッドライト内部の水滴を出来る限り摘出して欲しい。
しかし、そんなに予算を掛けれないとの事であれば先程外したHIDのバラスト取り付け部にティッシュを何枚か詰め込んだ後にヘッドライトを落とさないように上下に振ってもらい出来る限り、ヘッドライト内部の水滴を除去してもらいたい。
※取り外したバラストの接続部が腐食していたり、水が侵入していた場合は新品交換が必要になってしまう。
※水分除去した後はHIDのバラストを再度取り付けて欲しい。(乾かす時に土台になってくれるので)
何故ここまで水分を除去する必要があるのか写真にて説明する。
こちららはゴルフ6のメーターの写真になるが、フロントのヘッドライトの光軸を変動させる機能(AFS)に異常があると、警告灯が点灯している。
この原因となったのが、今回紹介しているヘッドライトシーリング劣化によって水が内部に侵入し、徐々に水が溜まっていき最終的にヘッドライトのコンピュータにまで辿り着いた結果、水侵入によるコンピュータとヘッドライトコネクタ部の電気ショートによってヘッドライト本体とコンピュータの両方の交換が必要となった。
上記合わせておおよそ20万円以上になる。
• ヘッドライトを取り外したら、ウエスにパーツクリーナー又はガラスクリーナーを含ませてヘッドライトカバーの縁を綺麗に清掃していく。(本来は清掃した方が良いが清掃するのが面倒であれば、この工程を省略しても構わない)
• 清掃したらコーキングガンの出番である。シーリング材は密閉されているので、キャップを外したら穴を開けるタイプやニッパーやペンチ等でキャップのスプライン部を残しつつ上部をペンチでカットするシーリング材もあるのでキャップ取り外し時に確認して欲しい。
シーリング材が出せる状態にしたら再びキャップを付けてコーキングガンにセットし、ヘッドライトの縁に沿ってシーリング材を塗布する。
太さは爪楊枝の2本分くらいの大きさでヘッドライトの縁を全周に渡って塗布する。
• 全周にシーリング材が塗布出来たら、最後にビニール手袋を嵌めて指でシーリング材をヘッドライトカバーと本体に慣らしていく。
※この工程が重要で「慣らし」を行わないと細かい隙間までシーリング材が行き渡らないので必ず行って欲しい。
• 慣らし工程が終わったらヘッドライトを乾かす必要があるので、ヘッドライトを元々取り付けられていた同じ向きで置き1日程乾かす。
• 乾いたら取り外した工程と逆の手順でヘッドライトを取り付けていく。
(ヘッドライトを外したので光軸がズレるが極端にズレる事はない。不安な場合は近くのイエローハットやオートバックスで光軸調整をしてもらうと良い)
続いてポロになるが、
• 運転席下側のレバーを引いて、ボンネットロックを解除する。 ボンネットとグリルのすきまに手を入れてロックを解除する。
• ヘッドライトのコネクターを取り外した(かなり固い)後に、ヘッドライトのT30トルクスを2本外し、
ザ•ビートル同様にヘッドライト後部から両手で力強く押す。(ザ•ビートル以上に硬く固定されており、ヘッドライトが飛び出す可能性があるので、必ずマスキングテープで保護しておく)
• 取り外し終えたら、ヘッドライトのカバー縁を全周に渡ってシーリングして作業は終了となる。
最後にザ•ビートルのヘッドライト本体の料金と各コンピュータの料金である。(片側のみなので注意)
・ヘッドライト 265,000円 5C2941032D
・HIDバルブ 62,000円 8R0941235
・バラスト 95,000円
税込み価格合計 464,200円
これが左右となると恐ろしい価格になる。
例えバラストのみが壊れたとしても工賃込みで10万円以上が掛かる恐れがある。
先程紹介した工具代と比べ約459,000円の差がある。
対策方法を実施した方がお得なのが分かると思うが、簡単な作業であり絶対にやって置いて損はないのでボンネットを開けて作業してみようという勇気を出して欲しい。
※必ずしもヘッドライトカバーのシーリング不良の水侵入とは限らないので注意して欲しい。
ヘッドライト本体が過去に取り外されて、不注意で割れてしまったケースやHIDバルブのカバーのパッキン不良も可能性としては考えられるので。