ゴルフやパサート、アルテオンのサーモスタッドハウジングからの冷却水漏れ整備とその交換工賃とは?

漏れない車両はほとんどない…
まず初めにこの記事を見たら今すぐに2Lペットボトルを2本用意し水道水をいれ車両のトランクの中にいれておいていただきたい。
理由は後々説明させていただくが、1.8L~2.0Lのエンジンが搭載されている車両はほぼ90%の確率でクーラントが漏れると言っても過言ではないくらい故障頻度が多い。
お客様の問診内容は、
クーラントを足しても2~3日でまたクーラントワーニングが点灯してしまい、オーバーヒート寸前になってしまう
とご依頼をいただいた。
この警告灯が点灯したら先ず初めにしていただきたことをまとめると…
•高速道路走行中に冷却水の針がレッドゾーンに近づいた場合は可能な限り広い路肩に駐車場しハザードを点灯させる
•1度エンジンを切りクーラントタンクの冷却水量を確認
•完全に空になっていて車両下部よりポタポタ冷却水が漏れている様子であれば自走は諦めレッカーサービスを呼ぶ
•車両下部より勢いよく漏れていない場合はトランクに保管しておいた水道水が入ったペットボトルを用意してクーラントタンクを開いて補充する(無ければ近くのコンビニで水を購入する)
•クーラントを補充する際はエンジンを切り時間に余裕があれば30分程度エンジンを冷やしていただきクーラントタンクキャップをゆっくりと緩め内部圧力を抜いてから補充する。(クーラントタンク内の圧力を抜くのは下記動画を参照)
•補充後販売店へ連絡し自走にて移動
ほぼクーラント漏れの箇所は予想出来ているが、先入観にとらわれずにしっかりエンジン周りを確認していく。
ボンネットを開き下記画像と同じようなエンジンが積まれている場合にサーモスタッドハウジングからの冷却水漏れが発生する。
エンジンルームの上からはクーラントタンクが空になっているのが確認出来るが、クーラント漏れを確認する事ができない。
車両をリフトに上げ、アンダーカバーを外すとオイルが混じったようなクーラントが固まった結晶のような跡を確認できた。
更に診断を続けていくとサーモスタッドハウジングの本体よりクーラント漏れ跡があった。
サーモスタットハウジングからのクーラント漏れが起きている。
サーモスタットハウジングは名前の通りサーモスタットが内部に組み込まれており電気的に制御されている。
このサーモスタットハウジングは新車取り付け時の品質が悪いのか、ハウジングの至る所からクーラントが漏れ、本体から漏れていたりガスケットから漏れたりとやりたい放題だ。
しかも部品代が非常に高いのも難点であり、車検費用と重なると大打撃である。
ここで注意な点がある。
価格が半分以下の社外品は出来る限り使用しないで欲しい…
これは過去に数台あった話で、クーラント漏れは解消されるのだが電気的に制御されているサーモスタットが故障してしまいバルブが閉じたままになり、オーバーヒートでレッカー搬送される車両を数台見ている。
またディーラーで交換した場合、純正部品を使用した際は部品保証が2年間ついているので安心である。
なので金額を抑え社外品で交換した際は故障リスクもあり短いスパンで2度交換する羽目になる可能性も高くなる。
純正部品は高価で私自身でも渋ってしまう金額だが、ここは後々の事を考えて出来る限り純正部品での交換をオススメする。
また中古品やリビルト品での交換は絶対にしないでほしい。
是非これだけは守っていただきたい。
お客様に見積もりを提示し、了承をいただいたので作業を実施していく。
このサーモスタットハウジングの交換は部品を外す数が多い為に、工賃も高くなってしまう。
サーモスタッドハウジング交換
交換作業を説明すると、
チャージパイプのバンドを緩めパイプがT30のトルクスで2箇所固定されているので車両下部から2本トルクスボルトを緩めチャージパイプを抜き取る。
チャージパイプを抜き取ったらスロットルバルブを外していくとサーモスタットハウジング本体にアクセス出来る。
サーモスタットハウジングに取り付けれているクーラントホースを3本外し,サーモスタッドハウジングが外し易いように車両下部の反対側のチャージパイプも外す。ラジエーターファンユニットも外し破損を防ぐため段ボールをラジエーター前に被せておく。
サーモスタッドハウジングが固定されているT30のトルクスボルトを5本緩める正面より手前右側に力を加えてサーモスタッドハウジングが取り外せる。
ここで交換時には先程のクーラントホース内部のOリングがあるのでそちらも交換するのがお勧めである。
過去交換しないで返却し1週間後にまたクーラントワーニングが点灯してしまった苦い経験がある。
サーモスタットハウジングを交換後、水温センサーの基本調整を実施し、試走後お客様へ返却。
クーラントが無くなり自走が難しくなった場合はクーラントを補充して近くのディーラーや整備工場に持って行ってほしい。
サーモスタッドハウジング交換費用
2025年2/19/の時点でサーモスタッドハウジング本体の価格が3万円程度値上がりしている。
交換工賃 39,000円
サーモスタット ハウジング 90,000円 06L 121 111P
ウォーターポンプ 18,792円 06L 121 012L
トゥースベルト 3,888円 06K 121 605C
ユニオン 2,376円 06L 121 131
Oリング 1,056円 WHT 004 973
Oリング 1,372円 N 907 653 01
クイックカップリングピース 3,312円 5Q0 122 291AB
クーラント 3,410円 G 12E 100 M2
合計 163,207円