ゴルフ7やゴルフ7.5の車内から生乾き臭のような異臭がしたら雨漏れの危険性!?今直ぐにトランクルームを確認しよう!!
大雨のせいで室内が…
先日の台風の後に車検で預かろうとしたゴルフ7に乗車した時だった。
「ゔっっ…」
と、とても酷い生乾き臭が車内に漂っていた。
その臭いは強烈で窓を開けて走行しない限り、10分もしない内に気分が悪くなりそうなレベルであった。
そして室内はモワモワして明らかに雨漏れの症状が起きている様子であった。
前日の夜中から午前中にかけて大雨が降っていたが、以前紹介したようなウィンドウが全開になっている症状は今回発生していなかった。
となると他の箇所から水が侵入してしまい、悪臭の原因となっていると予想した。
判別方法として、
半日くらい車両を放置するとフロントウィンドウ下部が白く曇ってしまう場合は雨漏れの可能性を疑った方が良い。
また室内に入って瞬間に明らかな生乾き臭が発生しているのも判断しやすい。
そして簡単に出来る雨漏れの診断をこれから紹介していきたい。
作業は至って簡単であるので安心して欲しい。
まず最初にトランクを開けてラゲッジボードが見える状態にする。
ラゲッジボードを取り外し、スペアタイヤが見える状態にし、スペアタイヤの中央付近にプラスチック製のナットがあるのでそれを反時計回りに回してスペアタイヤを取り外していく。
スペアタイヤを外したら以下の画像のような状態なるので、ラゲッジマットを手で触れてみる。
水で染みていたり臭いが酷かったら雨漏れの可能性が非常に高く、スペアタイヤのホイールが錆びている場合は水が侵入していると疑って良い。
もちろん今回入庫した車両はラゲッジマットがビショビショであった。
ここから雨漏れ点検に入っていくのだが、
過去テールライト下辺りのリアバンパーを板金した場合に、今回の対策をしない限りほぼ間違いなく雨漏れが発生する箇所があるのだが、板金をしていなくても取り付け具合によって簡単に雨漏れの原因になる箇所があるので早速リアバンパーを外して確認していく。
リアバンパーの外し方は案外簡単に出来るので、スペースは必要だが自宅の駐車場でも実施可能である。
必要な工具は以下の通りで
・ミニラチェット ・Lピック
・マイナスドライバー ・シーリング剤
・シーリングガン ・ゴム手袋
があれば問題ない。
初めに左右のアウターテールライトを外していく。
テールライトは下記画像の「○」部のカバーを外すと白いロッキングネジがあるので、
反時計周りに回して取り外していく。コネクターは赤いロック部を解除してから外していく。
(非常に硬い場合もあるので手で外れない時は10mm ソケットで外す必要がある)
テールライトはそのまま後ろに引っ張ると外れる。
左右共にテールライトを外したら、リアホイールタイヤハウスのホイールハウジングがトルクスボルトで留められているのを確認してほしい。
下記画像を参考にしていただきトルクスボルトを外した後はリアバンパー下部のトルクスボルトを外していく。
トルクスボルトの他にプラスチック製のトルクボルトT15があるがトルクボルトを外した後に土台が残るのでLピックを用いて下に引っ張り土台を取り外していく。
これでリアバンパーを外せる準備が整ったので両端からリアバンパーを外していく。
手を切らないようにリアバンパーをほんの気持ち程度に上向きに外すように手前に引っ張ってバンパーをキャッチから外していく。
リアバンパーをキャッチから外す事ができたらテールライト付近の爪が2箇所引っかかる箇所があるのでロックを解除してリアバンパーを外していく。
リアバンパーを浮かした際に右リアバンパー付近にナンバー灯のコネクターがあるので必ず外しておく必要がある。
リアバンパーが完全に外れると、このような長方形の部品が取り付いている。
フレームに取り付けられているこの部品は何かと言うと車両の内圧を抜く為のフラップの役割をしている。
主にドアを閉める時に自動で作動し、室内の圧力を抜く事で閉める際の空気抵抗を減らす役割を持っている。
預かったゴルフ7は左側のフラップ下部が湿っており、フラップを上げて見るとフレーム内に水が溜まっていた。
この水溜まりが室内に侵入し雨漏れの原因となっている。
対策としてヘッドライトと同様にシーリング加工が必要になってくる。
フラップが取り付けてある黒枠部分をシーリングしたら作業は完了となり、6時間程度放置してリアバンパーの取り付けが可能となる。
(急ぎの場合は直ぐに取り付けて良いがリアバンパー付近を濡らしたり、取り付け時にフラップと接触しないようにする)
またシーリングをせずに雨漏れ対策と水抜き作業が出来る方法も紹介していく。
こちらは工具も何も必要なく5分以内で完了する。
マフラー下付近に段ボールを敷いてもらい、リアタイヤ付近を下から覗くと2つのゴムパッキンが取り付けられている。
この2つの内の車両外側部分(黄色で囲った)を手で取り除くだけで水抜きと雨漏れ対策をする事ができる。
であれば、リアバンパーのフラップをわざわざシーリング加工する必要ないかと思われるが、雨漏れ対策の為にゴムパッキンを外したままにしないといけない。
外しままの状態であると虫の侵入や外気の匂いを取り込み易くなるので私はフラップのシーリング加工をオススメする。
雨漏れは車両の価値を下取り価格にも大きく影響するので時間がある時にでもトランクを開けてラゲージルームが濡れてないか確認していただきたい…次回もゴルフ7の雨漏れ対策を紹介していく予定だ。