フォルクスワーゲンのプロショップで働いている私がオススメするワーゲンの中古車とは?
フォルクスワーゲンの魅力を知ってもらいたい
以前からブログで紹介したかったのだが、
フォルクスワーゲンのショップで働いてる私が友人や家族にオススメ出来るワーゲンは果たしてどの車種だろう?と思い今回じっくり考えてみた。
最初は3台と考えていた。
しかし、オススメにしては数が少ないと思ったので、1~6位という微妙なランキング順位ではあるが6台に変更させてもらった。
※価格設定はローン金利等を除いた350万円以下の車両でカーセンサー及びグーネットを参考に紹介していく。
(年式は2016年以降、走行距離は4万km以下、原動機はガソリン又はディーゼル、同じ車種は無し)
6位
6位にランクインしたのはアルテオンである。
選ばれた理由として、コストパフォーマンスが非常に良い事だ。
中古相場は208~643万円と振れ幅のある価格帯だが350万円もあれば良い個体に出会えると思う。
アルテオンは意外に壊れない。
下の記事でも紹介したサーモハウジングのトラブルは避けられないが、そこは中古車保証を必ず付ければ安心である。
搭載されている2.0Lエンジンは頑丈であり、大きなトラブルは現在まで見た事がない。
フォルクスワーゲンの中では純正ナビゲーションシステムが優秀でバグや変なトラブルはあまり見かけない。(バックカメラが映らない症状は稀にある)
そしてフォルクスワーゲンの中でダントツにデザインが良い。
販売された当初はかなりの注文が入ったと友人から聞いた。
短所として、車体が大きいので日常使いとしてはやや使いづらい。
横幅は1,875mmで、車体は4,870mmとほぼ5mとなる。
家から出て気軽にスーパーやコンビニに行くのは気が引けてしまうので、ちょっとした旅行や遠出には最適だ。
そして自動車税は1,500cc~2,000cc以下となり39,500円だ。
自動車税はまだ問題ないが、アルテオンの維持で障害となるのがタイヤである。
非常にタイヤの摩耗が早いので注意が必要。
新車時に履いているPIRELLI P ZERO 245/35 R20を4本で199,600円と高額になる。
サーモハウジングとタイヤが気になるアルテオンだがエクステリアは抜群に良いので是非検討いただきたい。
5位
5位はティグアン 2.0L TSIになる。
こちらは2世代前の型落ちになる。
年式が2016年モデルだ最終型が狙い目で中古市場は165万円となり、2015年式だと117~188万円となって非常に買いやすい値段となる。
このティグアンもアルテオン同様に他の車両と比べてトラブルが少ない。
こちらもサーモハウジングからのクーラント漏れが気になる所ではあるが、全体的にコストパフォーマンスに優れている。
フルタイム4WD(四輪駆動)というのもあり、日常での走行はノンストレスになる。
私のショップでは高齢の女性がこのティグアンを運転しているが、
「前方視界が見やすい上にハンドルも重くないので運転し易い」
と言っていたのを思い出した。
私も200万円以下であれば、このティグアンはアリだと思っている。
因みにモデルチェンジ後のティグアンは1.4Lのガソリンエンジンか2.0Lのディーゼルエンジンしか無い。
新型のティグアンは2.0LモデルのRとデチューンをした2.0Lモデルがある。
気になる消耗品だが、タイヤは235/55 R17となりアルテオンに比べ摩耗の心配は軽減される。
しかし7年落ちの足回りは、ブッシュやドライブシャフトブーツが劣化している恐れがあるので15万円程度用意して置けば一先ずは安心である。
ナビゲーションはやや古いが機能性が充分のクラリオンナビが付いていれば尚更良い。
4位
4位ゴルフトゥーラン TDI
ゴルフトゥーランはお子さんを持つ家族にオススメである。
国産車と比べて欧州車のドアがスライド式ではない理由は、衝突安全性能を考慮して通常のドアを採用している。
スライドドアはレールが必要になるので、車体補強が弱くなる。事故時にスライドドアへ衝突された場合に室内にめり込んでくる恐れもあるので、スライドドアの車に乗るか乗らないかは、利便性を捨てるか安全性を捨てるかの2択となってしまう。
(私自身が子供を車に乗せる日が来たら利便性が良いスライドドアの車は買わないと思う。)
トゥーランはその安全性を重視する家族にオススメであり、エンジンはディーゼルエンジン搭載車が絶対に良い。
ガソリン車に比べエンジン音がうるさいのがデメリットではあるが、燃費も良く何より家族全員を乗せてもグイグイ走ってくれるディーゼルエンジンの方が運転手のお父さんもストレスフリーである。
ガソリン車は車体が重い分、クラッチが直ぐ劣化したりウォーターポンプが漏れる確率が高いので維持していく上でもディーゼル車がオススメだ。
純正ナビゲーションはやや使いにくいのでCarPlayやAndroid Autoを推奨する。
中古車価格は240~380万円となる。
3位
3位はゴルフ8 TDIだ。
最新車種かつ350万円以下、コンパクトカーとなると、ゴルフ8 TDIが優勝である。
中古車確認は303~453万円で、比較的350万円以下の車両も多いので好みの色やグレードも選ぶ事ができる。
R-Lineが見た目が良く、装備も満載なのでオススメと言いたいが、静電式ステアリングが厄介なので価格も比較的安いアクティブがオススメである。
トゥーランよりも更に軽いのでよりキビキビ走り、ディーゼルのガラガラ音さえ気にしなければ日常使いに全くのストレスは感じない。
ディーゼル車は排ガスの問題もあり、燃料の軽油に加えてAdBlueの補充も必要となるが、燃費も良いので最近のハイオクの高騰に比べたら安上がりである。
ゴルフ8の短所は下記の記事で述べている。
そしてお客様のゴルフ8を整備していく上で発見したのが、小物入れが本当に無いのでセンターコンソールに浮かせる収納スペースを追加したり、ドアポケットに追加したりと発見した物があったので紹介する。
ゴルフ8も純正ナビゲーションが使いにくいのでトゥーラン同様にCarPlayやAndroid Autoを推奨。
2位
2位はゴルフ7.5 ヴァリアント 1.4Lマイスターになる。
今回はグレードも特定したが、このマイスターはゴルフ8のモデルチェンジ前の最終モデルでとにかく内容が豪華なのが特徴である。
年式も高年式の2020年式で中古価格は、243~303万円となる。
内装はゴルフ7なので少し古く感じるが、
レザーパッケージなのでシート、ドアトリムにレザーが使用されている。シートはメモリー付きのパワーシートであり、
個体によってはスピーカーがDYNAUDIO(ディナウディオ)となりツイーター変更されやサブウーファーが取り付けられている。
1.4Lはウォーターポンプが漏れる心配があるが、そこは中古車保証に加入して対応してほしい。
何故ハッチバックではなく、ヴァリアントである最大の理由がヴァリアントにはハッチバックのエンジンの2シリンダーモードか搭載されていないからである。
この2シリンダーモードは非常に厄介で、
走行には問題がないのだが個体差で2シリンダーモード作動時に「パタパタ」とかなり気になる異音が鳴り響いてしまう。
(動画が無いのが申し訳ない)
この異音を治すのは非常に困難であり、未だに解決策が分かっていない。
その異音リスクを回避する為に私はヴァリアントをオススメする。
純正ナビゲーションは優秀でバックカメラの映像不良や音声トラブルが圧倒的に少ない。
こちらも変わりないがCarPlayやAndroid Autoを推奨する。
1位
そして1位はT-ROC TDIだ。
運転性、走行性能、安全性、維持費、質感及びデザイン、車両価格の全てにおいて平均点以上であり、
私は初めてのフォルクスワーゲンをオススメするならT-ROC選ぶ。
T-ROCはFF(前輪駆動)車で、
先程紹介したティグアン程の大きくなくフォルクスワーゲンの中でも圧倒的に女性支持が高いのが特徴だ。
前方の視界も良くハンドルも楽に切れて、
かつディーゼルエンジンなので走行性に何一つ問題ない。
ただし、リア足回りが車軸懸架式となり少しコストを抑えた物となっているので、
走行時に乗り心地がやや悪く感じるかもしれないが、独立懸架式のT-ROC Rと比べても全く遜色ないレベルなので安心してほしい。
維持費についても2022年式の個体はディーゼルエンジンの製造ロットは新しいのでトラブルの心配は殆どない。
T-ROCの日本導入車は22年からマイナーチェンジしており、エクステリアデザインより洗練され高級感が増したのだが、インテリアが特に改善された。
マイナーチェンジ前のモデルはトリムのプラスチック感が強いので安っぽく見えてしまっていたが、マイナーチェンジ後はそのインテリアが格段に良くなっている。
しかし問題があり、高年式というのもあってマイナーチェンジ後のディーゼル車は個体数が少ない。
現時点で中古価格は、348万円と378万円の2台のみとなっている。
今後マイナーチェンジ後の個体が増えてくると思うので是非チェックしてほしい。
純正ナビゲーションは予想通り使いにくいので、CarPlayやAndroid Autoを推奨する。
今回は6台のオススメ車両を紹介したが、気になった車両が1つでもあったら是非チェックしてみてほしい。
どの車両もきっと裏切らないと思うので、
今回私は自身を持って紹介させていただいた。